本日、平成に続く元号が『令和』となることが政府から発表されました。
帰りに立ち寄った横浜橋商店街では既に新元号が掲示されていました。
横浜橋商店街
【万葉集巻五より】
右事傳那珂郡伊知郷蓑島人建部牛麻呂是也梅花歌三十二首并序
天平二年正月十三日萃于師老之宅申宴會也于時初春
令月氣濟風
和梅披鏡前之粉蘭薫珮後之香 (以下略)
【読み下し】
右のこと、那珂郡伊知郷蓑島の人、
建部牛麻呂たけべのうしまろこれなり。梅花の歌三十二首併せての序
天平二年正月十三日西暦730年2月7日、
帥そつの
老おきなの宅に
萃あつまりて、宴会を
申のぶるなり。
初春の
令月れいげつにして、氣
濟きよく、風
和らぎ、梅は
鏡前きょうぜんの
粉こを
披ひらき、蘭は
珮後はいごの香を
薫くゆらす。
【疑問】
件の和歌が詠まれたのは、対照表によればグレゴリオ暦での2月7日です。蘭というのは、シュンラン(春蘭、
Cymbidium goeringii)のことだとの説があるようですが、聊か時期が早すぎる様にも思えます。花期から推測する限りカンラン(寒蘭、
Cymbidium kanran)であったのではないでしょうか。
【文献】
万葉集、
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2569911 Accessed 2019-04-13.
歴史読本臨時増刊 特集「万有こよみ百科」(1973)、新人物往来社、東京.