月別アーカイブ: 2018年6月

初夏の鷹取山2018

 午後からは近場の鷹取山を散策しました。


【参考】
 がらめき切通し(北緯35°18’18.8″ 東経139°37’32.5″)
 ミヤギノハギ Lespedeza thunbergii
 カナブン Pseudotorynorhina japonica
 アオスジアゲハ Graphium sarpedon
 ツルタケ Amanita vaginata
 オカトラノオ Lysimachia clethroides
 沼間のスダジイ Castanopsis sieboldii
 アジサイ Hydrangea macrophylla
 ヒメヒオウギズイセン Crocosmia x crocosmiiflora
 弥勒菩薩磨崖仏
 ケイワタバコ Conandron ramondioides var. pilosus
 オニドコロ Dioscorea tokoro
 ラセイタソウ Boehmeria biloba
 ヒメイワダレソウ Lippia canescens
 オシロイバナ Mirabilis jalapa
 ヒエンソウ Delphinium ajacis
 ツマグロヒョウモン Argyreus hyperbius
 シチヘンゲ Lantana camara
 ハマオモト Crinum asiaticum
 カナムグラ Humulus japonicus
 ルドベキア・カプチーノ Rudbeckia ‘Cappuccino’
 ヒレハリソウ Symphytum officinale
 稲荷社(六浦南1-26)
 サルスベリ Lagerstroemia indica
 追浜駅前

妙音寺のヤマユリ

 観測史上最も早い梅雨明けとなった翌日の本日、昨年は時期が早すぎたヤマユリを見に初声町下宮田の飯盛山妙音寺を訪ねました。今年も少々早すぎたようですが、ちらほらと開花が始まっていました。


【参考】
 ヤマユリ Lilium auratum
 ノウゼンカズラ Campsis grandiflora
 トウモロコシ Zea mays
 大日如来像
 鶴園福禄寿(三浦七福神)
 三浦聖書教会
 三崎駅口
 京急線遠望

ニイニイゼミ初鳴

 今朝(6/25 8:00頃)、海の公園(金沢区)でニイニイゼミ(Platypleura kaempferi)が鳴いているのを確認しました。少なくとも三ヵ所で鳴いており、本日月曜日につき、あるいは昨日から鳴きだしていたのかも知れません。

ニイニイゼミの抜け殻(2011年8月7日撮影)

 横浜市での初鳴平均日は7月14日で、最近の記録では下記の日と場所でニイニイゼミが鳴いていたのを確認しています。今年は、梅雨明けが早く長い夏となりそうな予感です。
【ニイニイゼミ(ほぼ)初鳴日記録】
2016年
 6月25日(土)13:00頃:南区上永谷
 6月25日(土)16:00頃:栄区上郷町
 6月26日(日)15:00頃:金沢区富岡東
2015年
 7月4日(土)10:00頃:横須賀市追浜東町
2014年
 7月6日(日) 埼玉県白岡市
 7月10日(木) 横須賀市夏島町
 7月12日(土) 横須賀市鷹取山周辺
2013年
 6月22日(土) 横須賀市追浜東町
2012年
 7月5日(木) 金沢区富岡東

横浜食糧のパン粉 – ハマフラワー

 徒歩で通勤するようになってから『揚げ色こんがりタヌキ色パン粉』という広告付きの配送車を時折みかけるようになりました。これは車体の左側に描かれているのですが、一年ほど前に、右側はなんと『揚げ色ほんのりキツネ色パン粉』になっていることに気づきました。どうにも気になるので、本日、件の会社『横浜食糧』を訪ねてみました。
 今日は日曜なので会社はお休み。配送車は3台の様です。このうちのどれかが、はるばる金沢区まで来ているのだと思うと感慨深いものがあります。
 同社のウェブサイトには特段の言及はないようですが、糖類の添加量により揚げ色をコントロールしていると思われます。食品は栄養価や味はもちろん大切ですが、食欲をそそる見た目も大切。業務用とのことで普段目にすることはないのですが、用途によってパン粉を使い分けるという発想はさすがプロの仕事です。

龍峰寺八景-国分八景公園

 たまたま通りかかった国分(こくぶ)八景公園には、元禄年間(1688-1704)に黄檗宗の禅僧鉄牛道機が海老名市国分北にある瑞雲山龍峰寺に滞在した折に詠んだという八景詩を記念するモニュメント群がありました。この八景は、厳密には瀟湘型をとってはいませんが、下記のように相当すると見做せますし、それぞれ漢詩が添えられています。

 大山夕照 –> 夕照
 土峯晴雪 –> 慕雪
 鳴澤瞑煙 –> 夜雨
 清水鐘聲 –> 晩鐘
 島間春耕 –> 落雁
 湘浦度船 –> 帰帆
 官社秋月 –> 秋月
 祇林緑樹 –> 晴嵐
 三浦半島の八景巡り

【龍峰寺八景】
大山夕照
 遠野煙生晩色濃 遥看大麗夕陽春
 半如錦纈半如黛 滿目滄瓏千里重
解釈:大山を臨む夕ばえの景は春のように思われる。野末遠く夕もやが立ちこめて夜のとばりはおりようとしている。見はるかす遠方大山の山麓は夕日が沈むのをためらうがごとく半ばは錦や蝋れつ染めのように美しい色彩を呈しながら、はや半ばはまゆずみのように山の端が黒く細く薄れてゆく。見る見る中に見渡す限りの広い野は青黒く変わって行ってその濃淡が幾重にもかさなりつつ全ての景象を暗黒の中に包み込んで行く。


土峯晴雪
 西嶺千秋積雪繁 雲間湧出到銀盆
 無涯景況一清絶 倚遍欄干占暁昏
解釈:これは冬晴の早朝の富士の眺めである。
西の峯のいただきには千年の雪が降りつもり、その純白の峯は雲の間を抜け出して丸いお月様にまで届きそう。さえぎるものとてないその景色はまことに清絶の一語につきる。寺の欄干によりそうて暁の暗さの中にくっきりと浮かび上がっているその姿。


鳴澤瞑煙
 鳴澤渺茫沙路脩 夕陽瞑色一堆愁
 曾從圓位遺歌詠 千古令人傷素秋
解釈:鴨立沢は遥か霧の彼方に薄れて定かにはわからないが、そこに向かうらしい砂浜の道が一すじ長く見える。夕日が沈むにつれて景色はほのぐらくなって秋のかなしびが胸にしみる。昔、西行法師が「心なき身にもあはれば知られけり鳴き立つ沢の秋の夕ぐれ」と和歌を残してから、後世いつまでも俗人の心にまで秋を悲しませている。


清水鐘聲
 清水樓臺遠近晴 隔山聽得□華鯨
 何人能解發深省 送盡百年是此聲
解釈:清水寺水堂観音の堂宇のあるあたりは遠く近くよく晴れて、この竜峰寺からは一山隔てているがその梵鐘の音に耳をかたむけることが出来る。この金の音で多くの人が深い反省を以て信心の念をいだいていたことであろう。まことにみの鐘の声はもう百年も鳴り続いているのである。(さぞ多くの人々を度脱させたことであろう)


島間春耕
 漠々平田接縁蕪 春鴻落處秩初敷
 憑誰乞與ニ三頃 兩笠煙蓑了晩途
解釈:果てしなく広がる、天平の昔を偲ぶ一帯の水田は緑の森につづいている。
春になると雁がねが田に下り立つと田仕事がはじまるのである。確か私に二三頃の田をくれる人があれば、私は雨の日も蓑笠を着て耕作に従事し晩年をおえようが、まさかそんな人もあるまいて。


湘浦度船
 溶漾滄□水拍天 行人幾度渉湘川
 早知世路風波嶮 來往可愛艶預船
解釈:これは夏の景であろう。相模川は水かさも増し、天を打つ程に流れは激しい。旅人達はさぞ幾度かこの川を渡渉したことであろう。
この川を渡りするのを思うにつけても、世の中をわたる道のまことに風波けわしいことが思いやられるのである。しかし今は幸いに渡し船があって行くも来るもエンヨエンヨとこの急流を難なくおし渡ってくれる。まことに愛すべき存在だ。


官社秋月
 海嶽雲收轉桂輪 上方秋色最清新
 欲求佳句寫幽賞 蘋潦先羞菅姓神
解釈:海上の彼方の雲も山のべの雲もすっかり消えうせて、まん丸い月のみ中天に輝く、まことに空き(秋?)の中空は清新そのものだ。よい句を作ろうとこの月夜の幽賞をほしいままにする道すがら、私はこの天道様まで来てしまつた。それでまず浮き草やにごり酒といった粗末な供物を捧げてどうかよい句が出来ますようにとお祈りをする。


祇林緑樹
 鬱密幽叢祇樹林 薫風殿閣滴清陰
 區々紫陌紅塵外 來此應須洗客心
解釈:うっそうと緑樹におおわれた聖域。今やさつきの快い風が寺の建物を包んで木陰も清く緑したたるばかり。市街地の紅塵万丈の雑踏から遠く隔たったこの境内こそ、ここに来ればきっと旅にけがれた心もすっかり洗い落とされることであろう。


三浦半島の八景巡り

海老名の大ケヤキ

 相模川河畔に生育したと伝えられる『海老名の大欅』を見に行ってきました。既に主幹の多くが失われていますが、樹勢は悪くないようで、環境省巨樹データベースによれば、幹周で比較すると県内では2番目の大木です。神奈川の名木100選には漏れていますが、神奈川県指定天然記念物に指定されています。


神奈川県指定天然記念物
 海老名の大ケヤキ
     昭和二十九年三月二十九日指定
 このケヤキは、かつて船つなぎ用の杭として打ったものが発芽して大きくなり、以来、人々が保護し育てたものと伝えられている。根回り十五.三メートル、目通り七.五メートル、樹高二十メートルに達する大木である。
 ケヤキはニレ科の温帯性落葉高木で、県下でも沖積地や台地斜面などに自生しているため昔から植栽されることも多く、しばしばケヤキの見事な屋敷林も見かける。
 もともとこのあたりでは、ケヤキ林が自然植生として栄えていた。昔の人が生活の知恵から打ち付けた杭も、ちょうどこの土地に合ったもとを使ったため、現在見られるほどの見事なケヤキに生長したものと推定される。郷土を代表する木として、永く保存する必要があり、県指定天然記念物に指定したものである。
     神奈川県教育委員会


【主な経路】
(相鉄線海老名駅)-海老名中央公園-海老名の大ケヤキ-国分八景公園-厚木神社-あゆみ橋-ひまわり公園-横浜食糧-地頭山洞門-イオン厚木店-小田急線本厚木駅(鉄道利用)相鉄線天王町駅-三春台-吉野町-蒔田の森公園-京急線弘明寺駅(鉄道利用)京急金沢八景駅-(自宅)

【文献】
 環境省巨樹データベース

【参考】
 ケヤキ Zelkova serrata

蒔田の森公園、その他


【蒔田の森公園】
 夏場でも18:00には閉園してしまう蒔田(まいた)の森公園、今日は立寄ることができました。この公園の魅力の一つであるブロンズ像は夏草に埋もれつつあり、特にイタチを見つけるのが大変でした。


【その他、本日撮影の写真】


【参考】
 七重の塔(海老名中央公園)
 庚申塔(国分坂下)
 ナワシロイチゴ Rubus parvifolius
 ヤマノイモ Dioscorea japonica
 ヤブカラシ Cayratia japonica
 クチナシ Gardinia jasminoides
 あゆみ橋
 じょう橋碑
 厚木神社
 厚木稲荷神社
 水神社
 御嶽山神社
 厚木なかちょう大通り
 スモークツリー Cotinus coggygria
 オカタイトゴメ Sedum japonicum subsp. oryzifolium var. pumilum
 マンリョウ Ardisia crenata
 アキノノゲシ Lactuca indica
 地頭山古墳(小田急1000形)
 ナツツバキ Stewartia pseudo-camellia
 アルストロメリア(Peruvian lily) Alstroemeria psittacina
 アガパンサス Agapanthus africanus
 ヒメヒオウギスイセン Crocosmia x crocosmiiflora
 聖イエス会平和教会
 小田急MSE(60000形)
 霞橋(横浜市西区霞ヶ丘)
 伊勢佐木町
 ヤブカンゾウ Hemerocallis fulva var. kwanso
 サルスベリ Lagerstroemia indica
【主な経路】
(相鉄線海老名駅)-海老名中央公園-海老名の大ケヤキ-国分八景公園-厚木神社-あゆみ橋-ひまわり公園-横浜食糧-地頭山洞門-イオン厚木店-小田急線本厚木駅(鉄道利用)相鉄線天王町駅-霞ヶ丘-三春台-吉野町-蒔田の森公園-京急線弘明寺駅(鉄道利用)京急金沢八景駅-(自宅)


     海老名市観光シンボルモニュメント
   七重の塔
 七重の塔は、七四一(天平十三)年聖武天皇の「国分寺建立の詔」をうけて建立された相模国分寺の伽藍です。
 国分寺の塔には、国家の平和を祈る金光明最勝王経が安置されていました。過去2回行われた発掘調査によると基壇(建物の基礎となる土壇)は、一辺の長さが二〇.四mの規模で、残存する基石から塔の初重の広さは一〇.八m四方、塔の高さは六五mにも及ぶものであったと推定されています。
 また、貴壇周辺で発掘された石敷や盛り土から、2回の修理もしくは建て替えが行われたことも分かりました。
 この塔は、平成四年十二月に故大岡實氏の復元図を基に実物大の約三分の一スケールで建設したモニュメントであります。


     じょう橋
 相模橋のことを言う。れっきとした名前がありながら庶民の想いにより愛されたじょう橋、昔は渡船で渡ったのが明治末期に常設橋が架かり、常に在る橋、常に渡れる待望の橋、そんな思いから自然に言い伝わってきたロマンを秘めた橋、現在はあゆみ橋。
               【じょう橋碑の碑文より】


     あつぎお天王様の地
 平安時代より疫病除けの神として牛頭天王が祀られ那須与一も眼病祈願をし、厚木のお天王様として親しまれました。
 夏祭りはお盆とも重なり近郷近在より、田植え後の老若男女が繰り出し露店や見世物小屋も掛かり、人の波で沸き、賑やかさを呈した。
 現在は、厚木神社と称し尊崇されている。


     地頭山古墳
 この古墳は、江戸時代から地頭山と言われ、この地方では最大の前方後円墳で、五世紀前半に築造されたものと推定されています。
 前方後円墳は、相模川左岸には海老名市のひょうたん山古墳や寒川町の大神塚古墳などん゛ありますが、市内ではただ一つのものです。
 規模は、全長約七〇メートル、前方部の幅は約二四メートル、高さ約四メートル、後円部の直径は約三〇メートル、高さ約六メートルで、県内にあるものの中では三~四位の大きさを誇っています。

横須賀中央を経て久里浜へ

 本日、横須賀中央に用事があり、いつも通りに十三峠を越えていきました。今日はコロボックルの里が気になり、西逸見の柿の谷戸の下りコースを選んだところ、偶然お会いした著者の方から素敵な本をご恵贈戴きました。


だれも知らない小さな国へ 2017.6.10
【文献】
 コロボックルの里山・散策ガイド『花ってなあに』


 用事が済んでから久里浜まで向かう道すがら途中いくつかお社を尋ねるうちに通りかかった大津の愛染稲荷で、かまくらと三浦半島の名木・古木50選に選ばれているクロガネモチに出会いました。その後、三浦半島最古とも言われる安房口神社を経由して、久里浜ではJR駅前でもプラタナスを撮影、本日のゴールは京急久里浜駅でした。
 今日は気づかず通り過ぎてしまった『大津高校のメタセコイア』と『信誠寺(しんじょうじ)のイチョウ』は次回のお楽しみです。
 愛染稲荷社のクロガネモチ


 JR久里浜駅前のプラタナス


【主な経路】
(自宅)-田浦-十三峠-塚山公園-コロボックルの小径-逸見-三笠公園-よこすかポートマーケット-春日神社-愛染稲荷社-大津諏訪神社-安房口神社-JR久里浜-京急久里浜


【(三春町)春日神社】

 平安時代に春日大社から勧請されたと伝えられる古社で、元は猿島に鎮座したため十嶋(とじま)大明神と呼ばれたそうです。境内社は豊守稲荷神社。この神社で特筆すべきは神輿庫前の狛犬です。なんともユーモラスな造形は、杉田八幡神社、緑が丘の諏訪大神社の狛犬に通じるものを感じます。


【愛染稲荷社】

 この稲荷は、大津村天神坂に住む七兵衛という者が、文化十四年(1817年)七月江戸加賀町日本稲荷総本宮、愛染寺から、農作物の豊作祈願のため、この地に興隆したことが古文書に残されている。
 当時、このあたりは大津村保込(ホゴメまたはホオメ)といわれ、戸数は二十にも満たず、皆田畑を耕作して生計を立てていた。
 創建以来、この祠は傘のように覆う樹齢推定四百年のクロガネモチの銘木ともに地元の人によって大切に守られ、現在も年一回昔ながらの稲荷講が行われ、往時を偲ぶよすがとなっている。
平成二年二月     大津地域文化振興懇話会


【(大津)諏訪神社】

 天長元年に諏訪大神から建御名方命を勧請したと伝えられ、現在は他十柱を合祀しているそうです。境内には、諏訪神社では縁の深い御柱やカジノキを見ることが出来ます。


【阿房口神社】

 社殿を持たない祭祀形式から、三浦半島で最も古いお社ではないかともいわれる吉井明神山に鎮座する古社です。
 安房口神社


【本日見かけた野鳥】

【その他、植物など】

【参考】
 イソヒヨドリ(♂) Monticola solitarius
 カワガラス Cinclus pallasii
 カワウ Phalacrocorax carbo
 ツバメ Hirundo rustica
 クロガネモチ Ilex rotunda
 プラタナス Platanus sp.
 ノウゼンカズラ ‛マダムガレン’Campsis × tagliabuana ‘Madame Galen’
 アーティチョーク Cynara scolymus
 カキ Diospyros kaki
 ヤブミョウガ Pollia japonica
 アジサイ Hydrangea macrophylla
 横須賀ポートマーケット
 マツバゼリ Cyclospermum leptophyllum
 ニシキソウ Chamaesyce humifusa
 コヒルガオ Calystegia hederacea
 ユウゲショウ Oenothera rosea
 モジズリ Spiranthes sinensis var. amoena
 コノテガシワ Platycladus orientalis
 天神坂庚申塔
 カジノキ Broussonetia papyrifera
 ヤマユリ Lilium auratum
 ハルシャギク Coreopsis tinctoria
 アメリカデイゴ Erythrina crista-galli
 サフランモドキ Zephyranthes carinata