月別アーカイブ: 2022年4月

鷹取山周辺の春2022-part1

 良い天気になったので鷹取山へ。まだ春なのに、スイカズラやテイカカズラも陽気に誘われて咲き始めていました。


【参考】
 クロムネアオハバチ Tenthredo nigropicta
 ウグイスカグラ Lonicera gracilipes
 マルバウツギ Deutzia scabra
 キウイフルーツ Actinidia chinensis var. deliciosa
 ハゴロモジャスミン Jasminum polyanthum
 イワニガナ Ixeris stolonifera
 オオツルボ Scilla peruviana
 クサギカメムシ Halyomorpha brevis
 エニシダ Cytisus scoparius
 Narrow-leaved ragwort Senecio inaequidens
 ハルジオン Erigeron philadelphicus
 ウラジロチチコグサ(アメリカチチコグサ) Gamochaeta coarctata
 オニタビラコ Youngia japonica
 ミスジマイマイ Euhadra peliomphala
 コバノランタナ Lantana montevidensis
 スズラン Convallaria majalis
 クロホウシ Aeonium arboreum cv.’Zwartkop’
 コバンソウ Briza maxima
 アメリカフウロ Geranium carolinianum
 ジンガサゴケ Reboulia hemisphaerica ジャゴケ Conocephalum conicum
 ナギ Nageia nagi
 ムギクサ Hordeum murinum
 ヤマグワ Morus australis
 ゲンペイコギク Erigeron karvinskianus
 ヤエムグラ Galium spurium
 クルメツツジ Rhododendron x obtusum
 シラン Bletilla striata
 サンショウ Zanthoxylum piperitum
 スイカズラ Lonicera japonica
 テイカカズラ Trachelospermum asiaticum

ユリ科とヒガンバナ科 ~ 果実の位置による分類

 生物の分類は、この30年余りの分子生物学の研究成果を取り入れて大きく書き換えられています。その一例として、かつてはユリ科とヒガンバナ科を区別する基準とされた子房(後の果実)と花被(花弁と萼で果実では(へた)に相当する)の位置の違い(子房上位/子房下位)は意味をなさなくなりました。具体的には、ネギ、ラキョウ、ニンニクなどを含むネギ亜科とムラサキクンシランを含むアガパンサス亜科は子房上位でユリ科とされてきたのですが、分子生物研究成果を取り入れたAPG III分類ではヒガンバナ科に移されています。

 では、有毒植物が多く含まれるこのグループで、外見からヒガンバナ科を識別するにはどうしたらよいのでしょうか?『子房下位であればヒガンバナ科(亜科)である』というのは依然として正しいのですが、ネギ亜科のように子房上位の場合は子房位置からはユリ科、ヒガンバナ科を区別できないことになります。
 現在の分類法でもヒガンバナ亜科に属するヒガンバナ、スイセンはどちらもアルカロイド系の毒性分を含んでいますし、日本人にとってのヒガンバナはユリとは一線を画していました。ところが、英語名をみていて気付くことはヒガンバナ科、ユリ科の植物の多くは『Lily』という総称で呼ばれていて、ユリ科とヒガンバナ科は『Lilies』という総称では明確に区別されていなかったようです。であれば、欧米では元々『Lilies』の中に食用になるグループと毒のあるグループがあると理解していて、分類変更の影響は我が国ほどではないのかも知れません。旧ユリ科の植物でもスズラン(現キジカクシ科)やバイケイソウ(現メランチウム科)のように毒性分を持つ植物は少なからずありますので、少なくとも食に供する際には、科や亜科にはこだわらず属あるいは種のレベルでしっかりと識別するのが無難だと言えましょう。
 APG-IV体系による植物の目一覧


【これまで撮影したヒガンバナ科(Amaryllidaceae)植物】

アガパンサス亜科 Agapanthoideae ネギ亜科 Allioideae ヒガンバナ亜科 Amaryllidoideae
和名 (Japanese Name) 画像 (Image) 学名 (Latin name) 英語名 (English name)
アガパンサス亜科 Agapanthoideae
アガパンサス アガパンサス
Agapanthus africanus African lily
ネギ亜科 Allioideae ネギ連 Allieae
タマネギ タマネギ
Allium cepa Onion
ネギ ネギ
Allium fistulosum Welsh onion
ニラ ニラ
Allium tuberosum Garlic chives
ノビル ノビル
Allium macrostemon Japanese garlic
ハナネギ ハナネギ
Allium giganteum Giant onion
アリウム・クリストフィー アリウム・クリストフィー
Allium christophii Persian onion
アリウム・トリケトラム アリウム・トリケトラム 
Allium triquetrum Three-cornered leek
ネギ亜科 Allioideae ギリエシア連 Gilliesieae
ハナニラ ハナニラ
Ipheion uniflorum Spring starflower
ハタケニラ ハタケニラ
Nothoscordum gracile False garlic
ネギ亜科 Allioideae ツルバギア連 Tulbaghieae
ルリフタモジ  ルリフタモジ 
Tulbaghia violacea Society garlic
ヒガンバナ亜科 Amaryllidoideae ホンアマリリス連 Amaryllideae
ベラドンナアマリリス ベラドンナアマリリス
Amaryllis belladonna Jersey lily
ハマオモト ハマオモト
Crinum asiaticum Giant crinum lily
アフリカハマユウ アフリカハマユウ
Crinum bulbispermum Orange River lily
ネリネ ネリネ
Nerine spp. Diamond lily
ヒガンバナ亜科 Amaryllidoideae キルタンサス連 Cyrtantheae
キルタンサス・マッケニー キルタンサス・マッケニー
Cyrtanthus mackenii Ifafa Lily
ヒガンバナ亜科 Amaryllidoideae マユハケオモト連 Haemantheae
ウケザキクンシラン ウケザキクンシラン
Clivia miniata Kaffir lily
マユハケオモト マユハケオモト
Haemanthus albiflos White blood lily
ヒガンバナ亜科 Amaryllidoideae ヒガンバナ連 Lycorideae
ヒガンバナ ヒガンバナ
Lycoris radiata Red spider lily
シロバナマンジュシャゲ シロバナマンジュシャゲ
Lycoris x albiflora White spider lily
ショウキズイセン ショウキズイセン
Lycoris africana Golden spider lily
ナツズイセン ナツズイセン
Lycoris squamigera Resurrection lily
ヒガンバナ亜科 Amaryllidoideae スイセン連 Narcisseae
ニホンスイセン ニホンスイセン
Narcissus tazetta var. chinensis New year lily
キブサスイセン キブサスイセン
Narcissus tazetta ‘Grand Soleil d’Or’ Paperwhite Grand soleil d’or
ラッパスイセン ラッパスイセン
Narcissus pseudonarcissus Wild daffodil
クチベニスイセン クチベニスイセン
Narcissus poeticus Poet’s Narcissus
ペチコートスイセン ペチコートスイセン
Narcissus bulbocodium Petticoat daffodil
ヒガンバナ亜科 Amaryllidoideae ガランサス連 Galantheae
スノードロップ スノードロップ
Galanthus nivalis Snowdrop
スノーフレーク スノーフレーク
Leucojum aestivum Summer snowflake
ヒガンバナ亜科 Amaryllidoideae アマリリス連- Hippeastreae
アマリリス アマリリス
Hippeastreae sp. Knight’s star lily
タマスダレ タマスダレ
Zephyranthes candida Fairy lily
サフランモドキ サフランモドキ
Zephyranthes carinata Rosepink zephyr lily
ヒガンバナ亜科 Amaryllidoideae ユーチャリス連- Eucharideae
アマゾンリリー アマゾンリリー
Urceolina X grandiflora Syn. Eucharis X grandiflora Amazon lily

ワシントンヤシの実生、など

 昨日、出勤時にワシントンヤシの実生を見かけたので、本日、確認してきました。別名がオニジュロであるだけあって、シュロとよく似ていますが、裂けた葉に沿って糸状の繊維が垂れているので、簡単に識別できます。葉が裂ける前の稜の部分にギザギザが目立つことや葉柄部の棘の発達がよいことなどもシュロとの識別点の様です。この株については頭上の並木から落ちてきた種子が芽生えたことは間違いありませんが、近くでは開花期の始まったシュロもありました。



【参考】
 ワシントンヤシ Washingtonia filifera
 シュロ Trachycarpus fortunei
 マツバウンラン Nuttallanthus canadensis
 心:岡 弘 作
 TechnoWave100
 ナガミヒナゲシ Papaver dubium
 ムラサキツユクサ Tradescantia ohiensis
 烏森稲荷大明神:子安通1丁目73
 八重地蔵尊:子安通1丁目児童遊園地
 コバンソウ Briza maxima
 トマトケチャップ発祥の地碑
 ブタナ Hypochaeris radicata
 ノゲシ Sonchus oleraceus
 ピンク・マーガレット Argyranthemum frutescens
 カモミール Matricaria recutita
 ハタケニラ Nothoscordum gracile
 才兵衛稲荷:子安通3丁目397
 ウスベニアオイ Malva sylvestris
 生麦事件碑:生麦1丁目16-14-2
 ホソエガラシ Sisymbrium irio
 ヤエコデマリ Spiraea cantoniensis f. plena
 ユウゲショウ Oenothera rosea
 ミッキーマウスの木 Ochna serrulata
 明日へ走る:垣内治雄 作 1997
 オルレア Orlaya grandiflora
 ノミノツヅリ Arenaria serpyllifolia
 ヒラドツツジ Rhododendron × pulchrum
 ハナミズキ Benthamidia florida
 飛翔
 殉職税務署員慰霊碑:川崎南税務署
 ベニカナメモチ(レッドロビン) Photinia x fraseri ‘Red Robin’
 ベニバナシャリンバイ Rhaphiolepis x delacourii
 カンノンチク Rhapis excelsa)


才兵衛(さいべえ)稲荷の由来
 その昔、常陸の国に信心深い村があり、村人は浄財を集めて稲荷社を祀りました。村人はこの稲荷社に正一位の位をもとめ、苦心して集めた五両のお金を、折しも同国を通りかかった旅の僧に託しました。
 その僧が今や東海道をのぼり、京に向かい子安の里に差しかかったときのこと。当時、子安は東海道を挟んで片側は海、人家もまばらな村で、生麦辺りは一里塚や茶店のあるのどかなところでした。
 この旅の僧は茶屋に立ち寄ることにしました。そこで一息いれ、草鞋を履き替えてからまた西に向かって出発しました。しばらく歩くと、僧は金包みの荷がないのに気づいて真っ青になりました。あわてて茶屋にかけ戻り、茶屋の爺さんに金包みが置いていなかったかと尋ねましたが、爺さんは無かったと言います。旅の僧侶は落胆し、このお金が無ければいきてはいられませんと、海に身を投げ自らの命を絶ってしまいました。
 人の執念というものでしょうか。その後、この僧の亡骸はなんど沖へ運んでも茶屋の裏に流れ着いていまいました。不憫に思った村人は、この浜に稲荷社ょ建てて祀ってやりました。しかし、この社に正一位は付かなかったと言われています。 才兵衛というのはこの旅の僧の名ではなさそうですが、誰の名前なのか定かではありません。
 この稲荷社は、元は子安在住の小川姓一族により維持管理されておりました。たいへんめずらしいことに、この社にお坊さんが関係あるせいでしょうか、お稲荷様と言えば神様なのですが、昔からこの土地の人は神前に線香をあげる習慣があるということです。


飛翔 大地を見据え、さらなる飛躍を
 最先端都市として発展してゆく人間都市川崎の中心点として未来に向かう躍動感を表現した。
 人は、己の立つ台地を離れてはどんな発展も、未来もその真価を発揮しえない。幾度となく大地に帰り、そしてあらたなる飛翔に向けて立ち上がる。
          川崎市 平成5年3月建立


殉職税務署員慰霊碑:川崎南税務署

  建碑趣旨
故大藏事務官瑞山豐藏氏は終戰後世態の劇變に伴う道徳の頽廃に
因り税法違反日に多きを加えんとするに際し神奈川税務署関税課
長としてこれら惡質犯則者の摘發に日夜鞅掌しつつありたるが偶
偶昭和二十二年六月二十三日第三國人酒類密造の報に接し率先課
貟を統率してこれが取締に當りたる處不幸凶漢の不逞の報復に遭
い遂に前途有為の身を犠牲に供しその職に殉ずるに至りたるは寔
に痛歎の極にして遺族の哀情を察するとき眞に哀悼に堪えざるも
のあるも君が烈々たる職責遂行の信念と事に當りての果敢なる行
動とは全國六萬税務管理の旗標として同僚を奮起せしむると共に
國民の正義感に訴え弛緩せる道義心を粛然たらしむるものあり茲
に同僚有志にして君が殉職を卹む者相諮り資を損て碑を建て君が
名聲を永く後世に傳えんとす
  昭和二十五年十月一日
             東京國税局長 坂田泰三誌

団地内で昆虫観察

 今日は朝からはっきりしないお天気で小雨模様。こんな日は団地内の壁に避難してきた昆虫が多くなります。テレワークの合間にごみ捨てに行った帰りに出会った昆虫たちです。


【参考】
 クロウリハムシ Aulacophora nigripennis
 マダラガガンボ Tipula coquilletti
 ヒメクロトラカミキリ Rhaphuma diminuta
 サビヒョウタンゾウムシ Scepticus griseus
 センチコガネ Geotrupes laevistriatus

春の日に…(追浜、海の公園、小柴で)

 ヒイラギナンテン属の葉は、縁に棘状の鋸歯があって、一見ヒイラギと似ていることで知られていますが、よく見ると単葉ではなく複葉です。一般の図鑑では『(奇数)羽状複葉』と記載されているのですが、うちの団地の植栽のホソバヒイラギナンテンでは偶数羽状複葉の葉が少なからず混ざっています。近縁種との関係など、調べたい項目が、またひとつ増えました。


【参考】
 ホソバヒイラギナンテン Mahonia fortunei Syn. Berberis fortunei
 ヒイラギナンテン Mahonia japonica Syn. Berberis japonica
 マンサク Hamamelis japonica
 サルスベリ Lagerstroemia indica
 関山(かんざん)Cerasus Sato-zakura group ‘Sekiyama’
 フヨウ Hibiscus mutabilis
 キイロホソガガンボ Nephrotoma virgata
 イワニガナ Ixeris stolonifera
 ゲンペイコギク Erigeron karvinskianus
 ウツギ Deutzia crenata
 ヨウラクツツアナナス Billbergia nutans
 アメリカフウロ Geranium carolinianum
 ノダフジ Wisteria floribunda
 ムラサキツユクサ Tradescantia ohiensis
 シラン Bletilla striata
 シラー Scilla campanulata
 タツナミソウ Scutellaria indica
 スミレ Viola mandshurica
 マメグンバイナズナ Lepidium virginicum
 アカマツ(雌花) Pinus densiflora
 アカマツ(雄花) Pinus densiflora
 シロツメクサ Trifolium repens
 ヘラオオパコ Plantago lanceolata
 ヒラドツツジ Rhododendron × pulchrum
 ラッセルルピナス Lupinus polyphyllus
 カリン Chaenomeles sinensis
 ナガミヒナゲシ Papaver dubium
 イヌカキネガラシ Sisymbrium orientalis
 ムラサキツメクサ Trifolium pratense
 ヤセウツボ Orobanche minor
 カラクサナズナ Lepidium didymum
 海の公園の賑わい
 御衣黄(ぎょいこう)Cerasus Sato-zakura group ‘Gioiko’
 鬱金(うこん)Cerasus Sato-zakura group ‘Grandiflora’
 駿河台匂(するがだいにおい)Cerasus Sato-zakura group ‘Surugadai-odora’
 普賢象(ふげんぞう)Cerasus Sato-zakura group ‘Arbo-rosea’
 クゲヌマラン Cephalanthera longifolia
 魚介慰霊碑
 タチツボスミレ Viola grypoceras
 シャガ Iris japonica
 ショカッサイ Orychophragmus violaceus
 ユズリハ Daphniphyllum macropodum
 コバノランタナ Lantana montevidensis
 ヤマグワ Morus australis
 タンキリマメ Rhynchosia volubilis
 タマスダレ Zephyranthes candida
 ノヂシャ Valerianella locusta
 サルトリイバラ Smilax china
 ヒメコウゾ Broussonetia kazinoki
 ミズキ Cornus controversa
 キンレンカ Tropaeolum majus
 ヘメロカリス Hemerocallis spp.

春のこども植物園、など

 今日は、横浜駅から保土ケ谷を経由して蒔田まで散策。帰りは金沢八景で降りて、やっと開園した権現山公園にも立ち寄り、六浦経由で帰宅しました。


【参考】
 ヒメオドリコソウ Lamium purpureum
 枝垂桜(しだれざくら)Cerasus spachiana
 ナガミヒナゲシ Papaver dubium
 クルメツツジ Rhododendron x obtusum
 一葉(いちよう)Cerasus serrulata ‘Hisakura’
 関山(かんざん)Cerasus Sato-zakura group ‘Sekiyama’
 ナワシログミ Elaeagnus pungens
 シロヤマブキ Rhodotypos scandens
 モッコウバラ Rosa banksiae
 ウンナンオウバイ Jasminum mesnyi
 ナギイカダ Ruscus aculeatus
 ムラサキケマン Corydalis incisa
 スギ Cryptomeria japonica
 コノテガシワ Platycladus orientalis
 オオイヌノフグリ Veronica persica
 ヤエムグラ Galium spurium
 キュウリグサ Trigonotis peduncularis
 アメリカフウロ Geranium carolinianum
 ハナズオウ Cercis chinensis
 ハチジョウイチゴ Rubus ribisoideus
 キバナオドリコソウ Lamium galeobdolon
 シャガ Iris japonica
 コバノリュウキンカ Calthea palustris var. pygmaea
 チューリップ Tulipa sp.
 アリウム・トリケトラム Allium triquetrum
 ヨコハマダケ Pleioblastus matsunoi
 ウケザキクンシラン Clivia miniata
 ヘンヨウボク(クロトン) ‘アケボノ’ Codiaeum vatiegatum ‘Akebono’
 ウラハグサ Hakonechloa macra
 エンコウソウ Calthea palustris var. enkoso
 コクサギ Orixa japonica
 イカリソウ Epimedium grandiforum var. thunbergianum
 ハナイカダ Helwingia japonica
 クマガイソウ Cypripedium japonicum
 ニリンソウ Anemone flaccida
 サイハイラン Cremastra appendiculatavar. variabilis
 アカフタチツボスミレ Voila grypoceras f. variegata
 シバヤナギ Salix japonica
 ホタルカズラ Lithospermum zollingeri
 クスノキ Cinnamonum canphora
 カシワバアジサイ Hydrangea quercifolia
 シロバナタンポポ Taraxacum albidum
 ヒノキ Chamaecyparis obutusa
 ニワトコ Sambucus sieboldiana
 ゲッケイジュ Laurus nobilis
 ヒメシャリンバイ Rhaphiolepsis umbellata var. minor
 ミヤマシキミ Skimmia japonica
 ハルリンドウ Gentiana thunbergii
 モチノキ Ilex integra
 エビメディウム ‘スルフレウム’ Epimedium x versicolor ‘Sulphureum’
 バイモ(アミガサユリ) Fritillaria thunbergii
 ウバメガシ Quercus phillyraeoides
 クリスマスローズ Helleborus sp.
 大岡川
 坂東橋公園
 旧圓通寺客殿(権現山公園)
 権現山公園より
 フユサンゴ Solanum pseudocapsicum
 鬱金(うこん)Cerasus Sato-zakura group ‘Grandiflora’

鎌倉では…

 良いお天気にめぐまれた本日は、鎌倉駅から長谷寺まで散策してみました。


【参考】
 檀葛の染井吉野(そめいよしの)Cerasus x yedoensis
 サンカクバアカシア Acacia cultriformis
 シロバナマンサク Fothergilla sp.
 タマスダレ Zephyranthes candida
 タイワンツバキ Gordonia axillaris
 シャクナゲ Rhododendron sp.
 オウゴンカシワ Quercus aliena ‘Lutea’

追浜界隈では……

 本日、テレワーク。終業後に湘南鷹取経由で六浦まで買い物に出かけました。
 紅吉野は説明版による自称なのですが、多摩森林科学園や三島の遺伝研でも保存されていないラインの品種なので由来等は不明です。天城吉野と寒緋桜の交配により育成された陽光を紅吉野桜と呼ぶことがあるようですが、この桜は花期が異なっていて、陽光が葉桜となりつつある今が見頃ですし、花の色も陽光ほどには濃くありません。よく似た性質を持っていますが、陽光ではないと思われます。
 キリウジガガンボは、幼虫の農業被害でよく知られている種ですが、久しぶりに見かけたかような気がして、撮影しました。なお、いつ頃から『かがんぼ(蚊ヶ母)』が『ガガンボ』に変わったかは不明ですが、30年ほど前の昆虫学の講義では既に『ガガンボ』だったと記憶しています。


【参考】
 紅吉野(べによしの)Cerasus x ‘Beni-yoshino’
 キリウジガガンボ Tipula aino
 枝垂桜(しだれざくら)Cerasus spachiana
 シバザクラ Phlox subulata
 スノーフレーク Leucojum aestivum
 侍従川と東京湾
 関山(かんざん)Cerasus Sato-zakura group ‘Sekiyama’
 チョウセンレンギョウ Forsythia ovata
 ハナカイドウ Malus halliana
 キヅタ Hedera rhombea
 ウンナンオウバイ Jasminum mesnyi
 キバナイペ Handroanthus chrysotrichus, Syn. Tabebuia chrysotricha ‘Gold Tree’ (or ‘Gold Trumpet Tree’)
 染井吉野(そめいよしの)Cerasus x yedoensis
 ハナズオウ Cercis chinensis
 ハシボソガラス Corvus corone
 アメリカザイフリボク Amelanchier sp.


1124 きりうじかがんぼ Tipula aino Alexander [かがんぼ科]
 幼虫。成熟幼虫の体長は約26mm。全体汚れた黒褐色で、体毛は極めて僅かに発達するに止まる。頭部は光沢ある黒色にて、大部分胸部内に引き込まれ、大顎はよく発達して強大、触覚は比較的大きく、円筒状を呈する。胸部の最前端部は頸部に相当し、4環節よりなるが如き外観を呈する。腹部の第1乃至第7環節は各々背面に縦に4列に並ぶ約6対の灰色小斑紋を表す。第8環節は他と異り伸縮自在で、拡張する場合は殆ど球形に近くなる。尾端の呼吸盤は星形を呈し、6肉質突起よりなり、1対の楕円形の気門を具える。尾端の腹面に1対の気管鰓を具え、各気門鰓は3本に分かれる。
 蛹。体長約22mm。濃褐色。体表に剛毛は殆ど発達せず、腹部に顕著な棘状突起を多数具え、胸部前端部に細長い1対の呼吸角を有し、脚は腹面に沿って後方に伸び、腹部第3環節を超える。各腹部環節は2小環節に分かれ、後縁に棘状突起を列生する。第3乃至第6環節は別に左右側面に各々2棘状突起を具え、第4乃至第7環節の後縁に列生する棘状突起は各々16本で、更に腹面には分離した1対の突起を有する。尾端には雌雄で多少異るが、背面には2対、先端に1対の棘状突起を装う。本種の成虫は春秋2回発生し、水田・池沼畔・其他湿潤の地に発生し、苗代或は麦作の害虫である。[徳永,1959]

【文献】
 徳永雅明(1959)きりうじががんぼ、p.620 in 日本幼虫圖鑑、712+26p, 北隆館、東京.

桜の交配種・交雑種 Hybrid of cherry blossoms

 本邦産のサクラは2018年に新種記載された熊野桜を入れて11種とされていますが、人為的な交配、あるいは自然交雑により生じた桜の品種は100種を有に超えており、数え方によっては300種を超えるそうです。その中には成立経緯が明らかでなはない品種も多く含まれており、一般的には大島桜と江戸彼岸を交配して造られたと信じられてきた染井吉野でさえも3種目となる山桜の関与が示唆されるとの研究結果(加藤・松本,2014)もあります。このため桜の品種の多くは『里桜群』と総称されているのですが、交配の経緯が明らかな場合と、ほぼ親が明らかとされている品種につき親子関係を作図してみました。種名あるいは品種名に下線がついていれば写真にリンクしています。

日本産の桜から生じた交配種・交雑種
The crossbreeding of Japanese cherry blossoms

【参考】
 iOS(Safari)では、PDFからリンク先に辿りつけない様ですので、下記にリンクを用意しました。
【国内産種】
カンヒザクラ群
 寒緋桜(かんひざくら)Cerasus campanulata
エドヒガン群
 江戸彼岸(えどひがん)Cerasus spachiana Syn.Cerasus itosakura var. itosakura f. ascendens
ヤマザクラ群
 山桜(やまざくら)Cerasus jamasakura
 大山桜(おおやまざくら) Cerasus sargentii
 霞桜(かすみざくら)Cerasus leveilleana
 大島桜(おおしまざくら)Cerasus speciosa
 熊野桜(くまのざくら)Cerasus kumanoensis
マメザクラ群
 豆桜(まめざくら)Cerasus incisa
 高嶺桜(たかねざくら)Cerasus nipponica
  (千島桜(ちしまざくら)Cerasus nipponica var. kurilensis)
チョウジザクラ群
 丁字桜(ちょうじざくら)Cerasus apetala
ミヤマザクラ群
 深山桜(みやまざくら)Cerasus maximowiczii


【外国産種】
エドヒガン群(?)
 ヒマラヤザクラ、Cerasus cerasoides
カラミザクラ群
 志那実桜(しなみざくら)Cerasus pseudo-cerasus
ミザクラ群
 西洋実桜(せいようみざくら)Cerasus avium


【交配種・交雑種】
 染井吉野(そめいよしの)Cerasus x yedoensis ‘Somei-yoshino’(江戸彼岸x大島桜)
 神代曙(じんだいあけぼの) Cerasus x yedoensis ‘Jindai akebono’(江戸彼岸x大島桜)
 陽光(ようこう) Cerasus x ‘Yoko’(天城吉野(江戸彼岸x大島桜)x寒緋桜)
 子福桜(こぶくざくら) Cerasus x ‘kobuku-zakura’(志那実桜x江戸彼岸)
 小彼岸(こひがん) Cerasus x subhirtella ‘Kohigan’(豆桜x江戸彼岸)
 十月桜(じゅうがつざくら) Cerasus x subhirtella ‘Autumnalis’(豆桜x江戸彼岸)
 河津桜(かわづざくら) Cerasus x kanzakura ‘Kawazu-zakura’(寒緋桜x大島桜)
 阿亀(おかめ) Cerasus campanulata x Cerasus incisa ‘Okame’(寒緋桜x豆桜)
 冬桜(ふゆざくら) Cerasus x parvifolia ‘Fuyu-zakura’(豆桜x大島桜)
 ウミネコ Cerasus x parvifolia ‘Umineko’(豆桜x大島桜)
 クルサル Cerasus x ‘Kursar’(高嶺桜(千島桜)x寒緋桜)
 アーコレード Cerasus sargentii x C. subhirtella ‘Accolade’(高嶺桜(千島桜)x大山桜)
 寒桜(かんざくら)Cerasus x kanzakura(山桜x寒緋桜)
【文献】
 森林総合研究所多摩森林科学園(2014)サクラ保存林ガイド、111p.、東京.
 森脇和郎・勝木俊雄(2011)遺伝研のさくら、151p.、遺伝学普及会、三島.
 大島秀章・川崎哲也・田中秀明(2007)新日本の桜、263p.、山と渓谷社、東京.
 Ohta S, yamamoto T, Nishitani C, Katsuki T, Iketani H and Omura M (2007) Phylogenetic relationships among Japanese flowering cherries (Prunus subgenus Cerasus) based on nucleotide sequences of chloroplast DNA, Plant Systematics and Evolution, 263, 209-225, URL: https://link.springer.com/content/pdf/10.1007/s00606-006-0474-1.pdf, Accessed: 2022-04-01.
 Katsuki T(2018) A New Species, Cerasus kumanoensis from the Southern Kii Peninsula, Japan, Acta Phytotaxonomica et Geobotanica, 69(2),119-126, DOI: 10.18942/apg.201801. Accessed: 2022-04-03.
 加藤珠理・松本麻子(2014)、DNAから見た桜の栽培品種の再分類、森林科学、70、12-16.