月別アーカイブ: 2024年7月

【文献紹介】生物系統学(三中,1997)

 ポスドク時代に同じ科だった先輩から(著者割で)お頒けいただいた一冊です。当時は勿論、今でも系統学のスタンダードな教科書ではないかと思います。今でこそ、クレード、グレートの等のタームはWikiPediaにも載っているくらいポピュラーになっていますが、当時はどこの辞書にも載っていませんでしたので、大変新鮮に感じたことを想い出します。あの頃の私は、字面では理解できたものの、この本の本質は理解できていなかったのだと思います。単にテクニックを示すだけではなく、著者の想いが込められている佳書ですから、我国での系統学黎明期を飾るマイルストーンと言える一冊です。

 出版から四半世紀を過ぎた今、他にも良書は有るのかも知れませんが、私にとっては大切な一冊となっています。三中氏は、進化学を中心話題としたメーリングリスト『Evolve』の主催者でもありましたので、いろいろと勉強させて頂きました。今にして思えば、献辞サインくらい戴いておけばよかったと悔やまれますが、(自筆の)メモ書きが挟まっていて、日めくりの裏紙だっことに今更気づきました。これも氏の人柄を忍ばせる良き思い出となっています。


【文献】
三中信弘 (1997) 生物系統学、458p、東京大学出版会、東京.
 第1章-なぜ系統を復元するのか
 第2章-系統とはなにか
 第3章-分岐学-その起源と発展
 第4章-分岐学に基づく系統推定
 第5章-系統が語る言葉


Pooh wonderred if being a faithful Knihght meant that you just went on being faithful without being told things. The House At Pooh Corner
「プーは、忠実な騎士であるということは、何も言われなくてもただ忠実であり続けることなのかと考えました。」プー横町に建った家

針葉樹と広葉樹

 『針葉樹→裸子植物』『広葉樹→被子植物』と理解されていることが普通のようですし、特に年配の方では『そう習った』と記憶している方も多いと思います。広辞苑(1983)でも『針葉樹:裸子植物の一群』と定義されているのですが、何事にも例外はあるもので、針葉(needle leaf)の被子植物、広葉(broad leaf)の裸子植物も存在しています。
 維管束植物の分類【概要小葉植物と大葉シダ植物裸子植物被子植物(APG-IV体系)】【生物系統樹


【文献】
 新村出 (1983) 広辞苑第三版、p1260、岩波書店、東京.

緑藻植物の分類

 これまでの定義による緑藻類は多系であることが微細形態や遺伝子の解析により明らかとなったため、車軸藻を陸上植物に近い別のクレードとして定義することを初めとして、分類体系は大きく組み替えられています。下図は葉緑体の遺伝子配列に基づく系統推定の一例です。この図では接合藻が描かれていないのですが、最近の解析結果によれば接合藻はプラシノ藻よりさらに陸上植物に近い位置に配置されるという報告(Gontcharov,2008; 鈴木,2021)もあります。接合藻が現在仮置きされているストレプト藻が側系統であることは間違いない様ですので、近い将来、門を越えての移動があると思われます。
 維管束植物の分類【概要小葉植物と大葉シダ植物裸子植物被子植物(APG-IV体系)】【生物系統樹


【緑藻植物周辺の系統図】(Fang et al.,2017)

┌車軸藻植物と陸上植物(Charophyte Green Algae and Land Plants)

緑藻植物門(Chlorophyta)
 └┬─────プラシノ藻綱(Prasinophytes)
  └コア緑藻植物門(Core Chlorophyta)
   │┌───ペディノ藻綱(Pedinophyceae)
   └┼───クロロデンドロン藻綱(Chlorodendrophyceae)
    └┬────クロレラ目(Chlorellales)          ┬トレボウクシア藻綱
     └┬─コア・トレボウクシア藻綱(Core Trebouxiophyceae) ┘(Trebouxiophyceae)
      └┬アオサ藻綱(Ulvophyceae)
       └緑藻綱(Chlorophyceae)

 再編後も残されている狭義の緑藻綱は、恐らく単系になったと思われますが、下位分類についてはブートストラップ法による再現性が不十分で、未だ定まっていないようです(Müller et al.,2004)。


【緑藻植物門(Chlorophyta) アオサ藻綱(Ulvophyceae)】

和名 (Japanese Name) 画像 (Image) 学名 (Latin name) 英語名 (English name)
アオサ目(Ulvales) アオサ科(Ulvaceae) アオサ属 Ulva
アナアオサ アナアオサ
Ulva australis Sea Lettuce
スミレモ目(Trentepohliales) スミレモ科(Trentepohliaceae) スミレモ属 Trentepohlia
スミレモ スミレモ
Trentepohlia aurea Ulvophytes

【ストレプト植物門(Streptophyta) 接合藻綱(Zygnematophyceae)】

和名 (Japanese Name) 画像 (Image) 学名 (Latin name) 英語名 (English name)
アオミドロ目(Spirogyrales) アオミドロ科(Spirogyraceae) アオミドロ属 Spirogyra
アオミドロ アオミドロ
Spirogyra sp. Pond Scum

【文献】
Fang L, Leliaert F, Zhang X-H, Penny D and Zhong B-J (2017) Evolution of the Chlorophyta: Insights from chloroplast phylogenomic analyses, J Syst Evol, 55(4), 322-332, DOI: 10.1111/jse.12248, Accessed: 2024-07-27.
Gontcharov AA (2008) Phylogeny and classification of Zygnematophyceae (Streptophyta): current state of affairs, Fottea, 8(2), 87–104, DOI: 10.5507/fot.2008.004, Accessed: 2024-07-28.
鈴木重勝 (2021) 比較ゲノム解析より明らかにされた緑色植物の初期進化, Jpn. J. Phycol. (Sôrui) 69: 86–94, URL: http://sourui.org/publications/sorui/list/Sourui_PDF/Sourui69(2)_86.pdf, Accessed: 2024-07-28.
Müller T, Rahmann S, Dandekar T and Wolf M (2004) Accurate and robust phylogeny estimation based on profile distances: a study of the Chlorophyceae (Chlorophyta), BMC Evol Biol, 4:20, DOI: 10.1186/1471-2148-4-20, Accessed: 2024-09-15.

ツルキジノオ科の写真整理

 ツルキジノオ科(Lomariopsidaceae)は、かつてはオシダ科に属していましたが(大井,1957)、現在ではオシダ科から独立し(PPG-I,2016)、同様にシノブ科から独立したタマシダ科(Nephrolepidaceae)が姉妹群と考えられています(Hennequin et al.,2010)。

 維管束植物の分類【シダ類】【裸子植物】【被子植物


【ツルキジノオ科(Lomariopsidaceae)】薄嚢シダ亜綱(Polypodiidae)ウラボシ目(Polypodiales)ウラボシ亜目(Polypodiineae(Eupolypods I))

和名 (Japanese Name) 画像 (Image) 学名 (Latin name) 英語名 (English name)
ヘツカシダ属 Bolbitis
ムニンヘツカシダ ムニンヘツカシダ
Bolbitis quoyana

【文献】
大井次三郎(1957)日本植物誌シダ編、244p.、至文堂、東京.
Hennequin S, Hovenkamp P, Christenhusz MJM and Schneider H (2010) Phylogenetics and biogeography of Nephrolepis – a tale of old settlers and young tramps, Bot J Kinnean Soc, 164, 113-127, 10.1111/j.1095-8339.2010.01076.x, Accessed: 2023-12-17.
Nitta JH, Schuettpelz E, Ramírez-Barahona S and Iwasaki W (2022) An open and continuously updated fern tree of life, Front Planr Sci, 13:909768, 17p, DOI: 10.3389/fpls.2022.909768, Accessed: 2023-11-28.
Pteridophyte Phylogeny Group (2016) A Community-derived Classification for Extant Lycophytes and ferns, J System Evol, 54(6), 563–603, DOI: 10.1111/jse.12229, Accessed: 2023-11-26.
Shen H, Jin D, Shu J-P, Zhou X-L, Lei M, Wei R, Shang H, Wei H-J, Zhang R, Liu L, Gu Y-F, Zhang X-C and Yan Y-H (2018) Large-scale phylogenomic analysis resolves a backbone phylogeny in ferns, GigaScience, 7, 2018, 1–11, DOI: 10.1093/gigascience/gix116, Accessed: 2023-11-18.

マツバラン科の写真整理

 マツバラン科(Psilotaceae)は、6属111種からなるグループで(PPG-I,2016)、その特異な形態故に、かつてはシダ類の中でも早い時期に分岐したと考えられていて、シダ類のリストの最初に記載されていました(大井,1957,田川,1959)が、現在ではハナヤスリ科が姉妹群と考えられています。神奈川県内でも多数の確認記録があり、近年分布を拡大している可能性もあるようです(神奈川県植物誌,2018)。本邦でのマツバラン科は、1種1種のみとされていますが、江戸時代には多数の品種が栽培されたことが記録に残されています(松葉蘭譜など)。

 維管束植物の分類【シダ類】【裸子植物】【被子植物


【マツバラン科(Psilotaceae)】ハナヤスリ亜綱(Ophioglossidae)ハナヤスリ目(Ophioglossales)

和名 (Japanese Name) 画像 (Image) 学名 (Latin name) 英語名 (English name)
マツバラン属 Psilotum
マツバラン マツバラン
Psilotum nudum Whisk Fern

【文献】
神奈川県植物誌調査会(2018)神奈川県植物誌2018(上)、p23.
大井次三郎(1957)日本植物誌シダ編、244p.、至文堂、東京.
田川基ニ(1959)原色日本羊歯類植物図鑑、270p、保育社、東京.
長生舎主人 (江戸後期) 松葉蘭譜、URL: https://da.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/portal/assets/500f5779-8c3a-0ac0-2597-1b6c4fad0d5b?pos=1, Accessed: 2024-07-09.
正宗巖敬(1952)マツバランの分布について、植物研究雑誌、27(3), 10, URL: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjapbot/27/3/27_27_3_3397/_pdf/-char/ja, , Accessed: 2024-07-09.
Pteridophyte Phylogeny Group (2016) A Community-derived Classification for Extant Lycophytes and ferns, J System Evol, 54(6), 563–603, DOI: 10.1111/jse.12229, Accessed: 2023-11-19.

ヒカゲノカズラ科の写真整理

 ヒカゲノカズラ科(Lycopodiaceae)は、16属388種が記載されており、葉脈が1本のみで、胞子で繁殖するグループである小葉植物亜門ヒカゲノカズラ綱に属する科としては最大の科です(PPG-I,2016)。科内には3つの亜科が識別されていて、下記の系統関係が推定されています(Xu et al.,2019)。


ヒカゲノカズラ科(Lycopodiaceae)の系統推定】
 ┌ヒカゲノカズラ亜科(Licopodioideae)
 ││   ┌──スギカズラ属(Spinulum)3種
 ││ ┌┬┴──ヒカゲノカズラ属(Lycopodium)15種
┌┤│ │└┬──アスヒカズラ属(Diphasium)5種
│││┌┤ └┬─アウストロリコポディウム属(Austrolycopodium)8種
┤││││  └┬シュードディファシウム属(Pseudodiphasium)1種
││└┤│   └シュードリコポディウム属(Pseudolycopodium)1種
││ │└┬───ヒモヅル属(Lycopodiastrum)1種
││ │ └───マンネンスギ属(Dendrolycopodium)4種
││ └─────ディファシアストラム属(Diphasiastrum)20種
│└ヤチスギラン亜科(Lycopodielloideae)
│ └┬─────ミズスギ属(Palhinhaea)25種
│  └┬────ヤチスギラン属(Lycopodiella)15種
│   └┬───ヤチスギラン属(Lateristachys)4種
│    └───イヌヤチスギラン属(Pseudolycopodiella)10種
└─コスギラン亜科(Huperzioideae)
  └┬──────フィログロッスム属(Phylloglossum)1種
   └┬─────コスギラン属(Huperzia)25種
    └─────ヨウラクヒバ属(Phlegmariurus)205種

 維管束植物の分類【概要小葉植物と大葉シダ植物裸子植物被子植物(APG-IV体系)】【生物系統樹


【ヒカゲノカズラ目(Lycopodiales) ヒカゲノカズラ科(Lycopodiaceae)】

和名 (Japanese Name) 画像 (Image) 学名 (Latin name) 英語名 (English name)
コスギラン亜科(Huperzioideae) コスギラン属 Huperzia
ムカデカズラ ムカデカズラ
Huperzia squarrosa Rock Tassel Fern
コスギラン亜科(Huperzioideae)  ヨウラクヒバ属 Phlegmariurus
ヨウラクヒバ ヨウラクヒバ
Phlegmariurus phlegmaria Coarse Tassel Fern

【文献】
Xu M, Heidmarsson S, Boer HJd, Anneleen Kool A and Olafsdottir E (2019) Ethnopharmacology of the club moss subfamily Huperzioideae (Lycopodiaceae, Lycopodiophyta): a phylogenetic and chemosystematic perspective, J Ethnopharmacol, 245, 112130, DOI: 10.1016/j.jep.2019.112130, Accessed: 2024-07-06.
Pteridophyte Phylogeny Group (2016) A Community-derived Classification for Extant Lycophytes and ferns, J System Evol, 54(6), 563–603, DOI: , Accessed: 2023-11-19.

ワサビノキ科の写真整理

 ワサビノキ科(Moringaceae)は、1属13科で構成されるコンパクトな科でパパイア科(Caricaceae)の姉妹群と考えられています(Olson,2002)。ワサビノキ(Moringa oleifera)は、南インドではごく普通な野菜として利用されていて、一見して立派なインゲンマメの様な実をカレーの具材にしているのを食したことがあります。
 維管束植物の分類【概要小葉植物と大葉シダ植物裸子植物被子植物(APG-IV体系)】【生物系統樹


【アブラナ目(Brassicales) ワサビノキ科(Moringaceae)】

和名 (Japanese Name) 画像 (Image) 学名 (Latin name) 英語名 (English name)
ワサビノキ属 Moringa
ワサビノキ ワサビノキ
Moringa oleifera Drumstick Tree

【文献】
Olson ME (200) Combining Data from DNA Sequences and Morphology for a Phylogeny of Moringaceae (Brassicales), System Bot, 27(1), 55–73, URL: https://www.formad-environnement.org/Olson2002_Moringa_phylogeny.pdf, Accessed: 2024-06-26.
The Angiosperm Phylogeny Group and others (2016) An update of the Angiosperm Phylogeny Group classification for the orders and families of flowering plants: APG IV, Botanical Journal of the Linnean Society, 181(1), 1–20, DOI: 10.1111/boj.12385, Accessed: 2023-07-11.

カンラン科の写真整理

 カンラン科(Burseraceae)は、約18属680種が記載されていて、熱帯域を中心に分布しています(Clarkson et al.,2002)。近年の分類体系ではムクロジ目に置かれていて、ウルシ科が姉妹群と考えられています(Joyce et al.,2023)。
 東南アジアに分布する橄欖(カンラン)(Canarium album)は、種子(核果)が食用あるいは搾油原料として利用され(Morgen and Wiary,2011)、我が国でも九州以南では栽培されることがあるそうです。よく混同されるモクセイ科のオリーブ(洋橄欖(ヨウカンラン)Olea europaea)とは、分類的にはかなり異なっています。


【ムクロジ目(Sapindales)の系統概要】Joyce et a.l,(2023)

┌ソーダノキ科(Nitrariaceae)
┤┌┬ビーベルステイニア科(Biebersteiniaceae)
└┤└ムクロジ科(Sapindaceae)
 │ ┌キルキア科(Kirkiaceae)
 │┌┴┬カンラン科(Burseraceae)
 └┤ └ウルシ科(Anacardiaceae)
  │┌ニガキ科(Simaroubaceae)
  └┤┌センダン科(Meliaceae)
   └┴ミカン科(Rutacea)

 維管束植物の分類【概要小葉植物と大葉シダ植物裸子植物被子植物(APG-IV体系)】【生物系統樹


【ムクロジ目(Sapindales) カンラン科(Burseraceae)】

和名 (Japanese Name) 画像 (Image) 学名 (Latin name) 英語名 (English name)
カンラン属 Canarium
カンラン カンラン
Canarium album White Olive

【文献】
Clarkson JJ, Chase MW and Harley MM (2002) Phylogenetic relationships in Burseraceae based on plasmid rps16 intron sequenes, Kew Bullerin, 57, 183-193, DOI: 10.2307/4110826, Accessed: 2024-06-30.
Joyce EM, Appelhans MS, Buerki S, Cheek M, Vos JMd, Pirani JR, Zuntini AR, Bachelier JB, Bayly MJ, Callmander MW, Devecchi MF, Pell SK, Groppo M, Lowry II PP, Mitchell J, Siniscalchi CM, Munzinger J, Orel HK, Pannell CM, Nauheimer L, Sauquet H, Weeks A, Muellner-Riehl AN, Leitch IJ, Maurin O, Forest F, Nargar K, Thiele KR, Baker WJ and Crayn DM (2023) Phylogenomic analyses of Sapindales support new family relationships, rapid MidCretaceous Hothouse diversification, and heterogeneous histories of gene duplication, Front Plant Sci, 14:1063174, DOI: 10.3389/fpls.2023.1063174, Accessed: 2024-06-30.
Becerra JX, Noge K, Olivier S and Venable DL (2012) The monophyly of Bursera and its impact for divergence times of Burseraceae, 10.1002/tax.612005, TAXON, 61(2),333–343, Accessed: 2024-06-30.
Daly DC, PerdizRO, Fine PVA, Damasco C, Martínez‑Habibe MC and Calvillo‑Canadell L (2022) A review of Neotropical Burseraceae, Brazilian J Bot, 45, 103–137, DOI: 10.1007/s40415-021-00765-1, Accessed: 2024-06-30.
The Angiosperm Phylogeny Group and others (2016) An update of the Angiosperm Phylogeny Group classification for the orders and families of flowering plants: APG IV, Botanical Journal of the Linnean Society, 181(1), 1–20, DOI: 10.1111/boj.12385, Accessed: 2023-07-11.

キントラノオ科の写真整理

 キントラノオ科(Malpigiaceae)は、77属最大1300種からなる科で、科内には14のクレードが認められています(Davis and Anderson,2010)。分布の中心は熱帯域なのであまり見かけることはありませんが、実のビタミンC含量が高いので機能性食品原料とされるアセロラ(Malpighia emarginata)の名がよく知られています。
 維管束植物の分類【概要小葉植物と大葉シダ植物裸子植物被子植物(APG-IV体系)】【生物系統樹


【キントラノオ目(Malpighiales) キントラノオ科(Malpigiaceae)】

和名 (Japanese Name) 画像 (Image) 学名 (Latin name) 英語名 (English name)
ヒイラギトラノオ属 Malpighia
ヒイラギトラノオ ヒイラギトラノオ
Malpighia coccigera Singapore Holly
アセロラ アセロラ
Malpighia emarginata Acerola
コウシュンカズラ属 Tristellateria
コウシュンカズラ コウシュンカズラ
Tristellateria australasiae Maiden’s Jealousy

【文献】
Davis CC and Anderson WR (2010) A Complate Generic Phylogeny of Malpighiaceae
Inferred form nucleotide Sequence data and Morphology, Am J Bot, 97(12), 2031-2048, DOI: 10.3732/ajb.1000146, Accessed: 2024-06-29.
The Angiosperm Phylogeny Group and others (2016) An update of the Angiosperm Phylogeny Group classification for the orders and families of flowering plants: APG IV, Botanical Journal of the Linnean Society, 181(1), 1–20, DOI: 10.1111/boj.12385, Accessed: 2023-07-11.

ツゲモドキ科の写真整理

 ツゲモドキ科(Putranjivaceae)は、熱帯域を中心に分布する木本種の2属約216種により構成されます(Christenhusz and Byng,2016)。エングラー体系による旧分類ではトウダイグサ科コミカンソウ亜科とされましたが、現在のAPG体系ではコミカンソウ科とともに独立科となっています(APG-IV,2016)。
 維管束植物の分類【概要小葉植物と大葉シダ植物裸子植物被子植物(APG-IV体系)】【生物系統樹


【ツゲモドキ科周辺の系統】(Wurdack et al.,2004)

   ┌コミカンソウ科(Phyllanthaceae)
  ┌┴ピクロデンドロン科(Picrodendraceae)
 ┌┴狭義のトウダイグサ科(Euphaorbiaceae s.s.)
┌┤┌┬ツゲモドキ科(Putranjivaceae)
┤└┤└ハネミカズラ科(Lophopyxidaceae)
│ └パンダ科(Pandaceae)
└フミリア科(Humiriaceae)

【キントラノオ目(Malpighiales) ツゲモドキ科(Putranjivaceae)】

和名 (Japanese Name) 画像 (Image) 学名 (Latin name) 英語名 (English name)
テリハボク亜科(Garcinieae) ツゲモドキ属 Drypetes
ハツバキ ハツバキ
Drypetes integerrima

【文献】
Wurdack KJ, Hoffmann P, Samuel R, Bruijn Ad, Bank Mvd, Chase MW (2004) Molecular phylogenetic analysis of Phyllanthaceae (Phyllanthoideae pro parte, Euphorbiaceae sensu lato) using plastid RBCL DNA sequences, Am J Bot, 91(11), 1882-1900, DOI: 10.3732/ajb.91.11.1882, Accessed: 2024-07-15.
Christenhusz MJM and Byng JW (2016) The number of known plants species in the world and its annual increase, Phytotaxa. 261(3), 201–217. DOI: 10.11646/phytotaxa.261.3.1, Accessed: 2023-10-05.
The Angiosperm Phylogeny Group and others (2016) An update of the Angiosperm Phylogeny Group classification for the orders and families of flowering plants: APG IV, Botanical Journal of the Linnean Society, 181(1), 1–20, DOI: 10.1111/boj.12385, Accessed: 2023-07-11.