フトモモ科は南半球起源と考えられており、我が国では小笠原諸島のムニンフトモモとヒメフトモモを除けば、在来種の自生は確認されていませんが、栽培されている個体を見かけることは、それほど珍しくありません。横浜市では、金沢動物園で飼育されているコアラの餌として栽培されているユーカリ林を初めとして、観賞用のギョリュウバイ、ブラシノキなどはよく見かけます。
フトモモ科は、堅果をつくるネズモドキ亜科(ユーカリ、ブラシノキ、ギョリュウバイ)と漿果をつくるミルトゥス亜科(フェイジョア、ギンバイカ)に分けられていましたが、今世紀になってからの研究成果(Wilson et al., 2005)によれば、この2亜科の区別は根拠に乏しかったことが示されています。
APG-IV体系による植物の目一覧
【フトモモ科(Myrtaceae)】
【参考文献】
Wilson PG, O’Brien MM, Heslewood MM and Quinn CJ (2005) Relationships within Myrtaceae sensu lato based on a matK phylogeny, Plant Syst Evol, 251, 3–19, DOI: 10.1007/s00606-004-0162-y, Accessed: 2023-06-11.