三浦の名木・古木を巡る

 今日は、三浦市を中心にして、『三浦市指定保存樹』に指定された木々を訪ねました。これらのいくつかは、『かまくらと三浦半島の古木・名木50選』にも撰されています。
【主な経路】
(三浦海岸駅)-南下浦市民センター-十劫寺-円福寺-走湯神社-三浦市役所-市役所福祉会館-三崎小学校-海南神社-白髭神社-小網代の森-光照寺-延寿寺-初声町和田-(三崎口三浦海岸駅)


【南下浦市民センターのクスノキ】南下浦町上宮田655


 保存樹指定は3本で、恐らく道沿いの3本と思われます。このうち①と思しき一番東側の木には、セッコク、ノキシノブなどの着生植物が繁茂しています。古木・名木50選にもはいっていますが、説明板等はなにもありませんでした。


【十劫寺のイチョウ】南下浦町上宮田3527
 正覚山専求院十劫寺境内のイチョウのうち雄の樹一本が、三浦市保存樹No.5として登録されています。ここでも台風の潮風に痛めつけられて、黄葉は期待できそうにありませんでした。


【円福寺のイチョウ】南下浦町金田258
 三浦七福神の金光恵比須尊で尋ねたことのあった金田山円福寺のイチョウです。雄樹一本が三浦市保存樹の筈ですが、いずれの樹も刈り込まれて行く末が案ぜられます。案内板等はありませんでした。


【走湯神社のイチョウ】三浦市南下浦町金田373

 『金田の権現様』として知られる走湯(そうとう)神社は、天忍穂耳(あめのおしほみみ)命を祭神としています。雌一本と雄一本は、三浦市指定保存樹かつ『かまくらと三浦半島の古木・名木50選』に撰されているほか、イヌマキとヤブツバキ各一本が三浦市指定保存樹となっています。説明板等はみあたりませんでした。


【市役所本館前のスダジイ】城山町1-1
 それほど大きな樹ではありませんが、枝ぶりの良い樹下にベンチがありました。


【市役所福祉会館下駐車場前のクスノキ】三崎1丁目2-17
 こちらも、クスノキとしてはそれほどの大木ではありませんが、道沿いなのでよく目立ちます。


【三崎小学校のクロマツ】三浦市三崎1丁目20-32


 三崎小学校の校庭にひときわ大きく聳えるクロマツには、五条 = 五常(仁義礼智信)という名称の由来があるそうです。樹下の案内板に間違い(3葉、5葉の例)があるのは残念です。


  五常の松
種名 クロマツ(マツ科マツ属)
学名 Pinus Thunbergii
樹高 約13m
由来 幹が五本に別れているところから五条の松と言われているが、人の常に守るべき五つの道という意味から五条の松と呼ばれており、『かまくらと三浦半島の古木、名木50選』に選定されている。


【海南神社のイチョウ】三浦市三崎4丁目12-11
 これまでにも何度か尋ねたことのある海南神社にはイチョウが何本かありますが、雌雄各一本が三浦市指定保存樹かつ『かまくらと三浦半島の古木・名木50選』に撰されています。


三浦市保護樹木 No.22 海南神社のイチョウ(雌)
 樹齢 約800年、幹周 4.6m、樹高 15m

三浦市保護樹木 No.23 海南神社のイチョウ(雄)
 樹齢 約800年、幹周 5.6m、樹高 15m

 分類  イチョウ科イチョウ属
 樹種名 イチョウ
 漢字  銀杏、公孫樹
 学名  Ginkgo biloba
 分布  北海道南部、本州、四国、九州、沖縄(中国原産)
 特徴等 源頼朝公が祈願成就の記念に植えたといわれている。
     樹齢約800年で、市内で最も古い木。
                  平成13年3月16日指定
                  三浦市


  御神木
頼朝公手植えの雌雄の大銀杏
 この大公孫樹は鎌倉時代(一一八五)に源頼朝公当社に敬神の念篤く祈願成就の記念として寄進しと伝えられる。
     (樹齢約八百年)
市指定天然記念物


【白髭神社のフジ】三崎町小網代1793
 小網代の森の海側に位置する白髭神社の境内には大木が沢山ありますが、拝殿に向って左の方にフジがあるのを確認しました。三浦市指定の保存樹となっているのは、紫花、白花の各一本ですが、花期に確認する必要がありそうです。


【光照寺のスダジイ】三浦市初声町三戸2473
 三浦七福神の寿老人で知られる開宮山光照寺のスダジイです。指定樹は本堂向って左の樹でしょうか。


【延寿寺ナギ/イチョウ】三浦市初声町下宮田3403
 三浦七福神の寿福大黒天で知られる寿福山延壽寺には、ナギとイチョウがあります。


三浦市保護樹木 No.12 延寿寺のナギ
 分類  マキ科マキ属 注)
 学名  Podocarpus nagi 注)
 漢字  梛  樹零 約600年
 幹周  2.0m 樹高 18m
 分布  本州南部、四国、九州、沖縄、台湾、海南島
 特徴等 団地の山地に自生する。県内には比較的少ない。葉には中央脈がなく、多数の平行脈があり、、縦には裂けるが、横には裂けない。神社によく植えられているため、御神木とされるものが各地に見られる。地元では「なんじゃもんじゃ」とも呼ばれ、親しまれている。
                  平成13年3月16日指定
                  三浦市
注:ナギをイヌマキと同じマキ属に含める考え方もありましたが、現在ではナギ属(Nageia)として独立させることが普通です。


三浦市保護樹木 No.13 延寿寺のイチョウ(雌)
 分類  イチョウ科イチョウ属
 樹種名 イチョウ
 学名  Ginkgo biloba
 漢字  銀杏、公孫樹  樹齢 約300年
 幹周  3.5m      樹高 20m
 分類  北海道南部、本州、四国、九州、沖縄(中国原産)
 特徴等 秋に美しく黄葉する。種子は9月頃に成熟する。外種皮は黄色で特異な匂いがある。白くて堅い内種皮に包まれているギンナンは食用になる。
                  平成13年3月16日指定
                  三浦市


【芹沢家のヤマモモ】三浦市初声町和田3013
 個人宅のヤマモモの大樹です。何度か訪れたことがあるのですが、かまくらと三浦半島の古木・名木50選に選ばれているとは気づいていませんでした。根元には稲荷社があります。


【稲荷社(カイナンマリネ)】三浦市三崎4丁目8-6
 たまたま通りかかったレストランに稲荷神が祀られていました。


【出世稲荷茶吉尼天尊/鬼王大神】三浦市三崎1丁目10


 三崎まぐろで知られる紀の代からすぐ近くのお社です。相殿といっても良い様な造りの境内社には、鬼王が祀られています。


三戸(みと)上諏訪社】:三浦市初声町三戸1091


 初声町三戸で相模湾を望むお社にも立寄りました。


 その他、本日撮影の写真です。


【参考】
 クスノキ Cinnamomum camphora
 セッコク Dendribium spp.
 ノキシノブ Lepisorus spp.
 イチョウ Ginkgo biloba
 イヌマキ Podocarpus macrophyllus
 ヤブツバキ Camellia japonica
 スダジイ Castanopsis sieboldii
 クロマツ Pinus thunbergii
 ナギ Nageia nagi (syn.:Podocarpus nagi)
 ヤマモモ Morella rubra
 富山(とみさん)(房総)遠望
 ツルナ Tetragonia tetragonioides
 オナモミ Xanthium strumarium
 コウボウムギ Carex kobomugi
 ハマボウフウ Glehnia littoralis
 ハマヒルガオ Calystegia soldanella
 スベリヒユ Portulaca oleracea
 マメカミツレ Cotula australis
 カタバミ Oxalis corniculata
 ツユクサ Commelina communis
 ノゲシ Sonchus oleraceus
 フクシマシャジン Adenophora divaricata
 クコ Lycium chinense
 青首大根 Raphanus sativusvar. longipinnatus
 宮川公園の風車
 イモカタバミ Oxalis articulata
 ブラジルヤシ Butia capitata
 ショウキズイセン Lycoris africana
 アカメガシワ Mallotus japonicus
 ノカンゾウ Hemerocallis fulva var. disticha
 常盤山査子(ピラカンサ) Pyracantha spp.
 諸磯湾
 イノコヅチ Achyranthes bidentata
 榎テラス(小網代の森)
 ミゾソバ Polygonum thunbergii
 シロバナサクラタデ Persicaria japonica
 ローズヒップ Rose spp.
 イソヒヨドリ Monticola solitarius、雌

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