大宮の西洋昼顔

 セイヨウヒルガオは50年以上前から大宮に分布していることを確認していますが、個体変異が大きいようで、東武野田線沿いの個体と新幹線沿いの個体とでは系統が異なっていると思われます。今日撮影したのは後者になります。


セイヨウヒルガオ Convolvulus arvensis

【参考文献】
 Convolvulus arvensis L.、pl@ntNet、Accessed 2021-08-15、URL:https://identify.plantnet.org/ja/the-plant-list/species/Convolvulus%20arvensis%20L./data
冨永達(1992)セイヨウヒルガオ (Convolvulus arvensis L.) の葉の外部形態における変異、北陸作物学会報、27、81-83、Accessed 2021-08-15、URL:https://www.jstage.jst.go.jp/article/hokurikucs/27/0/27_KJ00002445570/_article/-char/ja/

ジョイナスの森 彫刻公園

 横浜駅からのすぐ近くに屋外彫刻のある森があると聴き、家内と尋ねてみました。茉莉花は『まりか』ではなく『まつりか』だそうです。

 ジョイナスの森 彫刻公園:昭和53年5月竣工 相模鉄道株式会社


茉莉花 Matsurika 1978
船越保武 Yasutake Funakoshi (1912-)
 船越保武は、新制作協会に所属して活躍する現代日本の具象彫刻を代表する作家といえます。初期にはブランクーシを思わせる抽象彫刻を試み、さらに幾多のキリスト教的な題材の彫刻を作ってきました。そしてその静かな感銘をひめたような女性像が追求されて、そこに比類のない美しさが打ち出されています。うすい衣をまとったこの女性のすがたにも、限りなく端正で流麗な理想像ともいえる美しさがあらわされています。


道標・鳩 Guide-post・Pigeon (1973-79)
柳原義達 Yoshitatsu Yanagihara (1912-)
 柳原義達は、かつて新制作協会に所属していましたが、現在は無所属で活躍する特異な具象作家です。ただ表面的な形の美しさではなく、その内奥にある真実をあらわそうとするところに、その特色があります。「道標」は鳥によるシリーズとして行われているもので、ここには四羽の鳩が、実際に地上でえさわついばむような姿に配列されています。現実にふれてみられるような親しみ易さがあり、かえってその真実味をあらわしています。


ニケ’83 Nike ’83 1983
朝倉響子 Kyoko Asakura
 朝倉響子は明治から大正にかけて日本の近代彫刻の黎明期に活躍した巨匠朝倉文夫の二女として生まれ、学校にゆかず、父のもとで自家の天才教育をほどこされたといわれています。数少ない女流彫刻家として、早くから頭角をあらわしまずか、シックで現代的な魅力のある作風を作り上げています。「ニケ」はその象徴のような都会の若いスリムな女性の透明感をよくあらわしているといえます。


踊り子 Passo di danza che riposa 1983
ジャコモ・マンズー Giacomo Manzu イタリア(1908-1991)
 マンズーとマリーには、現代イタリア彫刻の中核といわれていてきましたが、その作風は極めて対照的です。マリーニが古代的な素朴で力強い作風をみせたのに対して、マンズーは対照的にローマ的な人間臭い表現を作り上げています。踊り子はその主要なテーマの一つですが、この作品にも、静かな肉づけにやわらかな量感を盛り上げて、陰影をふくんだ女のさがともいうべき哀愁の味わいをにじみ出しているように思われます。


果実 Le Fruit 1911
アントワーヌ・ブールデル Antoine Bourdelle
 ブールデルはロダンとともに、フランス近代彫刻の扉を開いた巨匠として知られています。ロダンのいぶくような奔放な肉づけに対して、むしろ実在的な真実をめざして、構築的な力強さをあらわしているところに特色があります。この作品も体全体が大きくうねるような伸びやかさをみせて、手にもつ果実のような清新な若さをあらわしていますが、しっかり腰がはり、中に強いシンが通っているような安定した感銘があります。


構成 マリノ・マリーニ 1995

今年のウバユリ

 そろそろウバユリの季節と思い、塚山を訪ねました。


ティポディエ邸 Yokosuka Modern Heritage Museum Thibaudier Residence
 幕末の1865年、江戸幕府の勘定奉行小栗上野介が中心となり、フランスの海軍技師レオンス・ヴェルニーを招き横須賀製作所の建設が始まりました。ティボディエ邸は、横須賀製作所副首長であったティボディエの官舎として、1869年に建設された本州最古級の西洋館です。
 よこすか近代遺産ミュージアム ティボディエ邸は、その当時の外観を再現するとともに、館内では、木骨煉瓦造りの壁とトラス構法の屋根構造を、当時の建物から移設した部材で復元しています。
 よこすか近代遺産ミュージアム ティボディエ邸は、ルートミュージアムを楽しむための拠点施設でもあります。


【参考】
 ヤブミョウガ Pollia japonica
 モンキアゲハ Papilio helenus
 メマツヨイグサ Oenothera biennis
 ノササゲ Dumasia truncata
 ヤマユリ Lilium auratum
 ウバユリ Cardiocrinum cordatum
 カワラタケ Trametes versicolor
 マメヅタ Lemmaphyllum microphyllum
 ノックアウト Rosa sp.
 護衛艦『かが』DDH-184
 ラベンダー・メディランド Rosa sp.
 ハマナス Rosa rugosa
 ティポディエ邸

水無月祓

 今年ももうすぐ半分終わりです。テレワーク後に近隣の二社で茅の輪を潜ってきました。町屋神社の祭神は素戔嗚尊にも係らず、こちらは茅の輪はありませんでしたが、2020年に名木古木が追加登録されていました。



【参考】
 茅の輪(雷神社)
 ケイワタバコ Conandron ramondioides var. pilosus
 茅の輪(瀬戸神社)
 スイレンボク(水蓮木) Grewia occidentalis
 アサリナ・バークレイアナ Asarina barclaiana
 エノキ Celtis sinensis 横浜市指定名木・古木 No.202015
 イチョウ Ginkgo biloba 横浜市指定名木・古木 No.202016, 202017

梅雨間に追浜を…

 関東甲信越地方では6月14日頃と遅めの梅雨入りとなりましたが、その後もまとまった降雨はありません。今日も雨の予報にもかかわらず降りそうにないので、近くを少しだけ散策。あたりではニイニイゼミが鳴きだしていました。


【参考】
 ナワシロイチゴ Rubus parvifolius
 ソヨゴ Ilex pedunculosa
 金鈴樹キンレイジュ Tecoma stans
 ヤブカンゾウ Hemerocallis fulva
 ノウゼンカズラ Campsis grandiflora
 アガパンサス Agapanthus africanus
 ヒマワリ Helianthus annuus
 カラスザンショウ Fagara ailanthoides
 タチアオイ Althaea rosea

十三峠経由で山中へ

 山中町に三面不動があるとのグークルマップの情報に基づき探してみたところ、三面八臂の馬頭観音像を見つけました。塚山ではウバユリの抽薹が始まっていました。梅雨入りはまだですが、夏に向けての準備は万端です。
【主な経路】
(自宅)-浜見台-がらめき切通し-田浦-十三峠-山中-安針塚-長浦-田浦-(自宅)


【参考】
 ムラサキニガナ Paraprenanthes sororia
 チヂミザサ Oplismenus undulatifolius
 キクラゲ Auricularia auricula-judae
 トケイソウ Passiflora caerulea
 ヒラヤマシロエダシャク Cabera schaefferi
 マサキ Euonymus japonicus
 ブルーベリー(北部ハイブッシュ系) Vaccinium corymbosum
 アメリカデイゴ Erythrina crista-galli
 オルレア ‘ホワイトレース’ Orlaya grandiflora ‘White race’
 スモークツリー Cotinus coggygria
 アジサイ ‘おたふく’ Hydrangea macrophylla ‘Uzuazisai’
 キバナコスモス Cosmos sulphureus
 コスモス Cosmos bipinnatus
 テイカカズラ Trachelospermum asiaticum
 ナンテン Nandina domestica
 カタバミ Oxalis corniculata
 ハキダメギクGalinsoga quadriradiata
 ユキノシタ Saxifraga stolonifera
 ウワバミソウ Elatostema umbellatum
 山神社
 馬頭観音
 オニドコロ Dioscorea tokoro
 ニワゼキショウ Sisyrinchium rosulatum
 第二海堡(左)、第一海堡(右)
 オニタビラコ Youngia japonica
 ウバユリ Cardiocrinum cordatum
 ヒメコウゾ Broussonetia kazinoki
 エゴノキ Styrax japonica
 カナムグラ Humulus japonicus
 ハクセキレイ Motacilla alba lugens
 シュウカイドウ Begonia grandis
 ゲンペイコギク Erigeron karvinskianus
 デュランタ Duranta erecta
 ムラサキツメクサ Trifolium pratense
 ホルトノキ Elaeocarpus sylvestris
 セイヨウツクバネウツギ Abelia spp.
 キョウソウ Triodanis perfoliata
 ヒルガオ Calystegia pubescens
 アフリカハマユウ Crinum bulbispermum (Syn.Crinum latifolium)

初夏の鷹取山-2021.6.12

 平年より遅れている梅雨入り前の鷹取山周辺は、すっかり初夏の装いです。形態的にはオニドコロなのに葉柄の赤いつる草がちょっと気になります。


【参考】
 ニワナズナ Lobularia maritima
 アフリカハマユウ Crinum bulbispermum (Syn.Crinum latifolium)
 ヒメヒオウギズイセン Crocosmia x crocosmiiflora
 カワラタケ Trametes versicolor
 ムラサキシキブ Callicarpa japonica
 ムラサキニガナ Paraprenanthes sororia
 がらめき切通し
 オカトラノオ Lysimachia clethroides
 アキノタムラソウ Salvia japonica
 沼間のスダジイ Castanopsis sieboldii
 タカトウダイ Euphorbia lasiocaula
 円海山を望む
 ドウダンツツジ Enkianthus perulatus
 アジサイ Hydrangea sp.
 カマキリ Tenodera sp.
 スターチス Limonium sinuatum
 シュンギク Glebionis coronaria
 ヨウシュヤマゴボウ Phytolacca americana
 ヤブニッケイ Cinnamomum yabunikkei
 ベニシジミ Lycaena phlaeas
 シロタエギク Jacobaea maritima
 マツバボタン Portulaca grandiflora
 ワルナスビ Solanum carolinense
 オトメギキョウ Campanula portenschlagiana
 ダッチマンパイプ Aristolochia macrophylla
 イソヒヨドリ Monticola solitarius、雌
 ザクロ Punica granatum
 ヤブカンゾウ Hemerocallis fulva
 オニドコロ(?) Dioscorea sp.
 ネジバナ Spiranthes sinensis var. amoena
 ハマヒサカキ Eurya emarginata
 タチアオイ Althaea rosea
 日本バプテスト同盟関東学院教会追浜チャペル

横浜から弘明寺へ-2021.6.6

 午後から小降りになったので、横浜を歩いてみました。岡野公園ではアジサイの開花が始まっていました。春の名残はもう探すのが困難です。
【主な経路】
 (横浜駅)-浅間町-天王町-霞台-瀬戸ヶ谷-永田北-永田みなみ台-(弘明寺駅)


【参考】
 アガパンサス Agapanthus africanus
 タイサンボク Magnolia grandiflora
 アジサイ Hydrangea spp.
 オリエンタルリリー Lilium spp.
 シロタエギク Jacobaea maritima
 オシロイバナ Mirabilis jalapa
 ダンドク Canna indica
 モモイロヒルザキマツヨイグサ Oenothera speciosa
 ウラジロチチコグサ(アメリカチチコグサ) Gamochaeta coarctata
 ツタバウンラン Cymbalaria muralis
 ネジバナ Spiranthes sinensis
 イノモトソウ Pteris multifida (画面中央は胞子葉、周囲は栄養葉)
 タチアオイ Althaea rosea
 サンゴジュ Viburnum odoratissimum
 ルリマツリ Plumbago auriculata
 ミズキ Cornus controversa
 ヤブカラシ Cayratia japonica
 キョウチクトウ Nerium oleander var. indicum
 メキシコマンネングサ Sedum mexicanum
 ヒメイワダレソウ(英名:リッピア) Phyla canescens var. repens
 ルドベキア ‘タイガーアイ’ (アラゲハンゴンソウ) Rudbeckia hirta var. pulcherrima
 ハアザミ Acanthus mollis
 イトバハルシャギク Coreopsis verticillata‘Zagreb’
 ヤマモモ Morella rubra
 オオイタビ Ficus pumila
 タイマツバナ Monarda didyma
 ヒメシャラ Stewartia monadelpha

追浜散策-2021.6.5

 今日は近場で、ナミギセルStereophaedusa japonicaの生息を確認できました。アジサイの修飾花も色づいて開花間近です。


【参考】
 ナミギセル Stereophaedusa japonica
 アカメガシワ(雌花) Mallotus japonicus
 アカメガシワ(雄花) Mallotus japonicus
 コマツナギ Indigofera pseudotinctoria
 クチナシ Gardinia jasminoides
 タチアオイ Althaea rosea
 ブルーベリー(北部ハイブッシュ系) Vaccinium corymbosum
 ルドベキア ‘タカオ’ Rudbeckia triloba ‘Takao’
 アジサイ Hydrangea spp.
 タイサンボク Magnolia grandiflora
 豊海稲荷
 アレチノギク Erigeron bonariensis
 セマダラコガネ Exomala orientalis


【参考文献】
 上島 励・亀田勇一・長谷川和範・齋藤 寛(2019)自然教育園の陸産,淡水産貝類再調、自然教育園報告、51、143-145、URL:https://www.kahaku.go.jp/research/publication/meguro/download/51/ns-r-51_12_p143-146.pdf、Accecced:2021-06-06.
 川瀬基弘・西尾和久・松原美恵子・市原俊・森山昭彦・熊澤慶伯(2018)遺伝子解析に基づく中部・西日本産ナミギセルStereophaedusa japonica個体群の種内多様性と名古屋市の個体群の系統的位置づけ、なごやの生物多様性、5、11-22、URL:https://www.city.nagoya.jp/kankyo/cmsfiles/contents/0000103/103464/03_gencho_kawase.pdf、Accecced:2021-06-06.
 川瀬基弘・横山悠理・松原美恵子・横井 敦史・森山昭彦・熊澤慶伯(2020)岐阜市に棲息するナミギセルの分布と系統関係、瀬木学園紀要、17、9-16、URL:hhttps://mizuho.repo.nii.ac.jp/?action=pages_view_main&active_action=repository_view_main_item_detail&item_id=568&item_no=1&page_id=13&block_id=21、Accecced:2021-06-06.
 大西一弘, 三枝篤志, 平口祥邦, 三嶋公明, 杉山日出男, 芹沢大典(2000)誰も見なかったグリーン上での虫たちの夜の戦い―セマダラコガネの生態と天敵―、芝草研究、/29(suppl1)48-49、DOI:10.11275/turfgrass1972.29.supplement1_48、Accecced:2021-06-06.