神奈川区でもクゲヌマランを確認

 金沢区で分布を広げていると思われるクゲヌマラン(Cephalanthera longifolia)、今朝は職場の近く(神奈川区)でも確認しました。一昨日は南区でも見かけましたし、横浜市南部では広く分布しているのかも知れません(2025-04-22)。
金沢区に生育するクゲヌマランあるいはギンラン類似種 2016-05-15.
今年のクゲヌマラン(類似種?) 2017-04-27.
ギンラン類似種、そしてキンラン 0217-05-01.
 維管束植物の分類【陸上植物小葉植物と大葉シダ植物裸子植物被子植物(APG-IV体系)】【生物系統樹


→ 同じ敷地内にもう一株生えてました。当該地は19世紀末に造成された埋立地で、昨年まではマツバウンラン Nuttallanthus canadensis、モジズリ Spiranthes sinensis var. amoenaなどがチラホラと見られたのですが、半年ほど前に整地されていたことを確認していて、それで生えてくる種が変わったようです。整地の際の客土に紛れて侵入したのかも知れません。すぐ近くには、カラスノエンドウ Vicia sativaの大群落が出来ていました(2025-04-24)。

→ 2020年に公表された論文(東ら,2020)で、本種が造成地で生育できるのは、(サルノコシカケ類に比較的近縁の)イボタケ科菌類との共生の結果であることが示唆されています。
【文献】
東 哲典・蘭光健人・庄司顕則・伊藤彩乃・赤﨑洋哉・松前満宏・山﨑 旬・遊川知久・辻田有紀 (2020) 埋立造成地に定着したクゲヌマラン(Cephalanthera longifolia (L.) Fritsch)の種子発芽に関与する共生菌相の解明, J Jpn Soc Reveget Tech, 45(4), 430-435, DOI: 10.7211/jjsrt.45.430, Accessed: 2025-04-25.


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