12月10日は
半世紀経つと、十日市の様子も随分と変わって、台所用品、大工道具などの日用品やコイ、フナ、ドジョウなど川魚の活魚販売は殆ど見られなくなりましたが、いつもとは違ったハレの日の雰囲気はいまでも変わりません。どことなく「何かが道をやってくる」に通じるものがあります。
さて、そんな十日市の今日、旧北足立郡を中心にして200社はあると言われる氷川神社の中でも三社一体となっているという説のある武蔵一之宮氷川神社、中氷川神社(中山神社)、氷川女體神社の三社を廻ってみました。この三社を結んだラインはほぼ直線で真北からの角度が120度方向となっており、冬至の日の出方向(あるいは夏至の日没方向)とほぼ一致することが知られています。この配置の解釈についてはオカルティックな情報もあるようですが、今日は十日市のオプションとして三社を廻ってみました。
【武蔵一之宮氷川神社】大宮区高鼻町1丁目407
まずは、実家の近くの氷川神社です。祭神は、
境内社については、氷川神社のウェブサイトに詳しいので省略しますが、古代神とされる
(元)大宮市立大宮北小学校 校歌
氷川の森の夕映えに
大いなる未来を夢見 弛まなく学び勤しむ
ああ大宮 大宮北小学校
【記憶に頼っているので間違いがあるかも知れません。】
【中山神社】見沼区中川143
祭神は氷川神社と同じ三柱ですが、記載順が、大己貴命、素盞嗚命、稲田姫命と息子である大己貴命を筆頭としています。新編武蔵風土記稿によれば、素盞嗚命、稲田姫命の2柱はかつて境内社として祀られていたようです。この様なことから、簸王子社とも言われているそうです。境内社として、稲荷大明神、
中山神社
所在地 さいたま市中川一四三
中山神社は、かつて中氷川神社と呼ばれた中川の鎮守である。創建を人皇十代崇神天皇の御代二年と伝えられる古社である。明治四十年七月。神社合祀の際に社名を現在の中山神社に改められたが、今でも通称は「中氷川神社」で通っている。「中氷川」の由来は一説には、見沼に面した高鼻・三室(浦和)・中川の地に氷川社があり、各々、男体宮、女体宮、
天正十九年(一五九一)十一月、徳川家康から社領十五石の御朱印を賜った格式のある神社である。
当社の祭礼の中でも、毎年十二月八日に行われた鎮火祭は特に有名で、焚き終わった炭火の上を素足で渡り、無病息災及び火難がないように祈願するものである。ただし、近年は事情によりこの行事は中断している。
現社殿の裏側には旧社殿が保存されているが、これは桃山様式をもつ市内最古の建造物として大宮市指定文化財となっている。
昭和五十九年三月 さいたま市
大宮市指定文化財建造物
中山神社旧社殿
指定 昭和四十五年八月一日
中山神社は、古くは氷川社と称し
旧社殿は、板張り床の外陣に至る階段を設け、祭神を安置する母屋前方の屋根を、角度を変えて軒先よりさらに長くして、反りを付した板葺きの二間社です。また、社殿側面床板には脇障子や端の反り返った欄干がついていた痕跡が見受けられます。このような造りを「流造り」といい、一間社で社殿正面の階段や脇障子のないものを「見世棚造り」といい、社殿のもとになる型です。この旧社殿は簡素な板葺の「見世棚造り」が二間社となり、階段などを装飾して「流造り」に発展していく過渡期の建造物といえます。桃山期のものと考えられ。県内に現存する社殿でも古い形式に入り、市内では最古のものであり、建築学上大変貴重な資料です。
平成三年三月
大宮市教育委員会
【武蔵国一ノ宮氷川女體神社】緑区宮本2丁目17
主祭神が奇稲田姫命、配祭神は息子夫婦である
武藏國一宮 氷川女體神社
さいたま市緑区宮本ニ-一七-一
□御縁起(歴史)
当社は、旧
創建の由緒は明和四年(一七六七)に神主武笠大学の記した『武州一宮女體宮御由緒書』(大熊家文書)によると、「崇神帝之御勧請」「出雲国大社同躰」とある。また『神社明細帳』控には、見沼近くにある当社と現在のさいたま市大宮区高鼻町鎮座の氷川神社、同市中川鎮座の中山神社(
中世、旧三室郷の総鎮守として武家の崇敬が厚く、社蔵の
祭祀は
社叢は、埼玉では珍しい暖地性常緑広葉樹叢であることから、昭和五十六年に埼玉県より「ふるさとの森」の第一号として指定された。
□御祭神
・
□御祭日
・歳旦祭(一月一日) ・
・祇園磐船龍神祭(五月四日) ・
・お
・新穀感謝祭(十一月二十三日)
この竜神社には、さいたま市の竜伝説に因んだ竜神様が
かつて広大な沼であった見沼の辺のここ武蔵一宮氷川女體神社には、長年に亘り、神輿を乗せた船を沼の最も深い所に繰り出し、沼の主である竜神様を祭る祭祠『
世界最古の
見沼代用水のと見沼代用水から西へと引いた高沼用水、その二つの灌漑用水で田畑を耕す地域と見沼に関わる地域はほぼさいたま市全域に及んでいます。
さいたま竜神まつり会は『文化と歴史を生かした誇りのもてるまちづくり』を目的として平成十三年(二〇〇一)五月に約五十mの巨大な昇天竜を制作し『竜神まつり』を開催致しました。
さいたま竜神まつり会
その他、本日撮影の写真です。
【(大門町)稲荷社】大宮区大門町1丁目17
すずらん通りの横丁にあります。御神木はカヤの樹です。
【多子稲荷】大宮区土手町2丁目97
氷川神社から西へ300m程に位置する稲荷神社です。かつて通っていた小学校への通学路にあるのですが、今日初めて境内に入りました。確か、境内には同級生のNくんの家があった筈ですが、今は誰も住んでいませんでした。
稲荷神社 御由緒
当社は、一般「多子稲荷神社」として知られており、旧土手宿村の鎮守として祀られてきた社である。勧請の時期は定かでないが、京都の伏見稲荷大社の分霊を祀ったものと伝えられ、現在の本殿は天保四年(一八三三)の建立であることが現存する棟札からわかる。また、この棟札には「奉正遷宮正一位多子稲荷大明神」とあることから、当時既に正一位の神階を受けていたことがうかがえる。
明治四年に村社となり、同二十七年に村の南方に当たる字西耕地から字下東耕地に移転した。これが現在の社地であり、移転当時は社殿は西向きで参道は荷車が通れるほどの幅で中山道に抜けていた。ちなみに、この移転地は、鉄道の敷設に際し、旧社地がその用地にかかり、社殿に蒸気機関車の出す煤煙や火の粉が降り注ぐようになったため、やむなく行われたものである。その後、昭和二十八年に至って社殿を南向きに改め、当社は今日見られるような姿になった。
『風土記稿』では、当社は「村民の持」とされており、祀職に関する記載はないが、棟札等の記録によれば武蔵一宮神社社家の
□御祭神と御神徳
・
□御祭日
・初午(三月初午)
【埼玉県護国神社】大宮区高鼻町3丁目149
大宮公園に隣接する神社で、中学校への行き帰りに毎日通りすがったのですが、ここも境内に入ったのは初めてでした。
由緒略記
鎮座地 さいたま市大宮区高鼻町三丁目一四九番地
祭神 鳥羽伏見の役以後の國事に殉じた埼玉県関係の英霊五万一千余柱を祀る
沿革
昭和九年四月九日埼玉県招魂社として設立鎮座し、同十四年三月神社制度の改正により、埼玉県護國神社と改称され四月に指定護國神社となり、例大祭には神饌幣帛の供進がなされたことになった。同二十一年二月神社制度のの変革により宗教法人埼玉県護國神社と改められ更に同二十三年十月
皇室の御崇敬
昭和九年鎮座に際し、天皇陛下の畏き祭粢料御下賜があり、朝香宮殿下の御参列があった。以来、天皇陛下を始め皇族の祭粢料御奉納は度々に及び、
昭和三十八年九月 皇太子殿下参拝
昭和四十三年十月 天皇、皇后両陛下御同列の御参拝を賜った。
平成五年五月 天皇、皇后両陛下御同列の御参拝を賜った。
【白山神社/稲荷神社】大宮区堀の内町2丁目
狭いながらよく手入れされた居心地に良い空間です。
【大宮稲荷神社】大宮区堀の内町2丁目
ここも広い境内ではありませんが、御神木のヒノキが見事です。
大宮稲荷神社 本社改築記念碑
故岩井新太郎主は當社并に白山社尓盡せし功大なり依て其德を頌す。
當社の由緒創立等は明ならね登大宮稲荷と稱へ奉る所よ里考ふれば大宮驛の開かれし頃より鎮末り末し境内もい登夛かりしに神社制度の布かれし折書き洩ら左され境内も消滅尓歸志村社にも列せざ里しが年々乃御祭のみは仕へ奉りしを岩井銀太郎岩井力藏進藤治郎?主等思ひ起し十八名と語らひて拾七歩の境内を明治二十六年六月二十一日大宮町より買受け四十四年二月十四日進藤儀一郎主より山林二十八歩を取添へまは里しも今や社殿朽腐尓属したるを憂ひて岩井喜代?主は篤き志以て本殿を改築し基本財産并尓記念碑壹基をも捧げまつりぬよ里て後の世乃鑑ともなるべく篤志の人達乃氏名を誌し置くになむ。
御社尓因縁ある
物部正男謹誌
【大間木氷川神社】緑区東浦和5丁目19
本殿は高鼻鎮座の氷川神社の旧本殿とのことで、稲荷社二社と石神社が合祀されているそうです。
氷川神社 御由緒
さいたま市緑区東浦和五-二〇-二
□御縁起(歴史)
『風土記稿』大間木村の項に。当社は「氷川社 当村及び大間木新田・
往時別当であった三光院の
市指定文化財となっている一間流造りの当社本殿は『明細帳』によると、寛文七年(一六六七)三月に武蔵国
なお、いつのころか稲荷社二社と石神社を当社に合祀したという。
□御祭神と御神徳
・
□御祭日
・初拝み(一月一日) ・例大祭(七月二十三日)
【主な経路】
大宮駅-(宮町)稲荷社-多子稲荷-護国神社-(武蔵一之宮)氷川神社-白山神社/稲荷社-大宮稲荷神社-中山神社-氷川女體神社-大間木氷川神社-東浦和駅
【参考】
こりすのトトちゃん
カヤ Torreya nucifera
イロハモミジ Acer palmatum
アカシデ Carpinus laxiflora
青木昆陽先生の碑
マーガレットアイビー Senecio macroglossus
サカキ Cleyera japonica
サザンカ Camellia sasanqua