西海岸の初夏は…

 今日は、久し振りに三浦半島の西海岸を歩いてみました。生憎のお天気で、傘を持っていなかったため何度か雨宿りを余儀なくされましたが、何とか北久里浜迄辿りつけました。
【主な経路】
自宅-(六浦駅-新逗子駅)-長柄-風早-一色-葉山神明社(雨宿り)-長者ヶ崎-子産石-立石-秋谷-佐島-天神島-林-一騎塚-衣笠-(北久里浜園駅-追浜駅)-自宅


【稲荷社】追浜町3丁目16


【雷神社】追浜本町1丁目9、奥の院:追浜町3丁目12


【稲荷社】秋谷3丁目4-12


【三峰神社】芦名1丁目6


【稲荷社】芦名1丁目2-11



昭和五十二年市制施行七十周年記念
 横須賀風物百選
   立石
 波打ち際に空へ向って突き出ている巨岩を「立石」と言い、同時に、この附近の地名も立石と呼んでいます。
 この巨岩は、約二千五百万年前、海底に積み重なってできた地層が固まって、長い間、波に削られてできあがったものです。地層は凝灰岩で、高さ約十二メートル、周囲約三十メートルです。
 「立石」は、奇岩としての価値よりも、「立石」の先に張り出ている「ぼんてん」と呼ばれる岩場と、そこに自生する松、さらには海をはさんで、丹沢・箱根・伊豆の連山や、その上に浮き出た富士山の借景により絵画的な構図に真価を見いだせます。伊勢の二見が浦の夫婦岩も同じことで、二つの岩を結ぶしめ縄と、その間から昇る真紅の朝日があって、初めて夫婦岩が生きてきます。
 江戸時代の風景画家、初代安藤広重は、ここり立石の絶景をかっこ「相州三浦秋屋の里」と題して描いています。
 この「立石」ま風景は、空気の澄んだ晩秋から冬にかけてが最高です。その季節になると、アマチュアカメラマンが「立石」に落日のかかるのを辛抱強く待ち構えている姿を多く見かけます。


     泉鏡花の文学碑
 「草迷宮くさめいきゅう」は、泉鏡花が仮住まいのつもりであった逗子で執筆し、明治四十一年に出版された。
 主人公・葉越明はごしあきらが、幼い時に母から聞いた手毬唄をもう一度聞いてみたいと、それだけを念頭に豊前・小倉の故郷を出て諸国を訪ね歩いた末、ついに三浦郡秋谷の里、鶴谷の別荘で探り当てるという主題を軸にこの作品は描かれている。鶴谷邸のモデルは長屋門のある若命家と言われているが、フィクションも多い。
 鏡花は、明治六年石川県金沢市に生まれ、本名は「鏡太郎」。明治二十二年、尾崎紅葉の「二人比丘尼色懺悔ににんびくにいろざんげ」を読み感激。翌二十三年、小説家となるために上京、一年の放浪生活の末。紅葉の玄関番として寄宿し門下生となる。
 明治二十八年、「夜行巡査」や「外科室」を発表。ともに世評高く、観念小説の一角を占めた。その文壇に与えた衝撃は大きく、鏡花の名は、新進作家として知られるように至った。
 明治三十三年に「高野聖こうやひじり」、三十五年には「女仙前記」を発表。小説界の第一人者となる。
 九歳で母を亡くしたが、亡き母への憧憬は「照葉狂言てりはきょうげん」などに描かれている。また、処女作「かむり弥左衛門」をはじめとして世の貧しい不遇の人達を人たちを描いた作品を数多く発表した。
 生涯三百の作品を世に送り、晩年には帝国芸術院会員。昭和十四年没。
 代表作に「高野聖」、「春昼後刻しゅんちゅうごこく」、「歌行灯うたあんどん」、戯曲「天守物語」などがある。
          横須賀市


  草迷宮
大崩壊おおくずれいわおはだは、
春は紫に、夏は緑、
くれないに、冬は黄に、
藤を編み、つたまとい、
鼓子花ひるがおも咲き、
竜胆りんどうも咲き、
尾花おばななびけば月もす。
     泉鏡花


【專福寺観音堂】佐島1丁目26


横須賀市指定重要文化財
木造 十一面観音菩薩坐像 一躯
         平成十二年三月十日指定
 十一面観音菩薩坐像は、現在「観音ばな」と呼ばれる出崎に建つ專福寺境外の観音堂に安置されています。寺伝や江戸時代に編纂された「新編相模風土記稿」によれば、もとは付近に存在した觀妙かんみょう(明)寺の本尊だったものです。
 本像は像高四十.一センチで、構造は玉眼を嵌入したヒノキ材の寄木造です。その形姿は頭頂に仏面と十面をいただき、右手は仰向けて膝上に置き、左腕を曲げて蓮華を持っています。頭には宝冠をつけ、放射光の頭光を負い、蓮華座に安座しています。尊顔は力強さを残し、左足を右脛の上に組んだ膝前の衣文表現は室町後期風で。木彫像として相対的にまとまりの良さを見せています。
 建立事情が記された古文書から北条氏康の家臣で、佐島に知行地を持っていた粕屋清承かすやきよつぐが。天文十九年(一五五〇)に、鎌倉仏師長盛ちょうせいに造らせたことがわかります。作者・年代などが明確な室町時代後期の基準作品として、彫刻史上価値の高い作品です。
  平成十三年三月
                  横須賀市教育委員会



【参考】
 稲荷社(追浜町3丁目16)
 雷神社奥の院
 茅の輪(雷神社)
 タイワンリス Callosciurus erythraeus thaiwanensis (雷神社)
 ノイバラ Rosa multiflora
 コマツナギ Indigofera pseudotinctoria
 庚申塔群(逗子市長柄)
 ギンバイカ Myrtus communis
 メカルドニアの一種 Mecardonia spp.
 アガパンサス Agapanthus africanus
 シチヘンゲ Lantana camara
 ヒメフウロソウ Erodium x variabile
 マツバボタン Portulaca grandiflora
 庚申塔群(葉山神明社)
 タブノキ Machilus thunbergii
 ノブドウ Ampelopsis glandulosa var. heterophylla
 マサキ Euonymus japonicus
 ビャクシン Juniperus chinensis (オーシャンズクラブ)
 ノウゼンカズラ Campsis grandiflora
 稲荷社(秋谷3丁目4-12)
 ノアサガオ Ipomoea indica
 三峰神社(芦名1丁目6)
 アメリカデイゴ Erythrina crista-galli
 專福寺観音堂(佐島1丁目26)
 アジサイ Hydrangea spp.(專福寺観音堂)
 スカシユリ Lilium maculatum (天神島)
 ミヤコグサ Lotus japonicus (天神島)
 ハマボッス Lysimachia mauritiana (天神島)
 ハマオモト Crinum asiaticum (天神島)
 スイカズラ Lonicera japonica
 稲荷社(芦名1丁目2-11:大楠中学校入口)
 ツルナ Tetragonia tetragonioides
 テリハノイバラ Rosa luciae
 キケマン Corydalis heterocarpa var. japonica
 ブーゲンビレア Bougainvillea spp.
 フウセントウワタ Gomphocarpus physocarpus
 キジ Phasianus versicolor
 アフリカハマユウ Crinum bulbispermum (Syn.Crinum latifolium)
 ヒマワリ Helianthus annuus
 ウチワサボテン Opuntia vulgaris
 セネシオ属の一種 Senecio sp. (?)
 ヒメヒオウギズイセン Crocosmia x crocosmiiflora
 オシロイバナ Mirabilis jalapa
 七夕飾り(追浜駅前)

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