この界隈の白百合は……

 これまで、近所で見かける白百合と言えば、タカサゴユリLilium formosanumかテッポウユリL. longiflorumと思っており、萼筒の外側の色で識別していました。ところが、最近どちらかよくわからない個体が多いことに気づきました。つまり、タカサゴユリの特徴と思っていた萼筒外側の紫褐色の筋が非常に薄い、更には全くなくて純白の個体を少なからず見かけるのです。この色の違う個体の分布は連続的ですし、萼筒の色以外で形態的な違いは見られないようです。
 そこでウェブを検索してみたところ、どうやらタカサゴユリとテッポウユリのハイブリッドであるシンテッポウユリだったようです。シンテッポウユリは種子繁殖が可能とのことで、帰化植物のような現在の分布からみても、今後ますます分布を拡大していくことが予測されます。ただし、シンテッポウユリとタカサゴユリを形態的に識別することは困難だそうですので、今後は白百合 Lilium spp.とします。
 → 野外で分布を広げている白百合は、ほぼシンテッポウユリと考えてよさそうですので、今後は『シンテッポウユリ Lilium x formolongi』を採用します。(2022-06-03)

【参考】
 シンテッポウユリ Lilium formosanum x L. longiflorum

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