晩秋の等々力渓谷

 等々力渓谷は、23区内で唯一の渓谷とのことです。


【参考】
 ゴルフ橋
 チャノキ Camellia sinensis
 クマザザ Sasa veitchii var. veitchii
 シラキ Sapium japonicum
 ヤツデ Fatsia japonica
 サザンカ Camellia sasanqua


東京都指定名勝
  等々力(とどろき)渓谷
     所在地 世田谷区等々力二丁目外
     指定  平成十一年三月三日
 等々力渓谷は、国分寺崖線(ハケ)の最南端に位置する約一キロメートルの都区内唯一の渓谷である。谷沢川(やさわがわ)が国分寺崖線に切れ込んで浸食したもので、台地との標高差は約10メートルある。渓谷の斜面には、武蔵野の代表的な樹木であるケヤキをはじめ。シラカシ、コナラ、ヤマザクラ、イロハカエデなどとともに。常緑シダ類のような湿性植物が繁茂しており、渓谷内には至るところから湧水の出現が認められる。
 玉川全円耕地整理組合が、昭和五年から十三年にかれて谷沢川の流路を整備し、小径を設けるまでは、不動の滝からゴルフ橋にいたる渓谷内は殆ど人の立ち入ることも稀で、雉などの鳥類や、イタチ、キツネなどの小獣類、各種昆虫類の宝庫であった。
 都区内とは思えないほどの鬱蒼とした樹林と渓谷美は、幽邃な景観を呈し、武蔵野の面影をよく残している。東京を代表する自然地理的名勝として貴重であり、植生学、地質学及び地形学上重要である。
     平成十一年九月
     東京都教育委員会

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