カモシカ類の写真(絵葉書)

 ウシ科(Bovidae)うち、ウシ亜科(Bovini)とヤギ亜科(Caprini)を除いたグループを、羚羊類(Antelopes)と総称しますが、このグループが単系でないことは以前から示唆されていて、その範囲は様々に変化するので分類名ではありませんし、日本語での「カモシカ」に相当するものでもありません。
 概ね羚羊類に相当するグループは、遺伝子配列を用いた整理の進んだ現在では6~7のグルーブ(族または亜科)に整理されています。我国では、ニホンカモシカ(日本氈鹿)が生息しているため、ヤギ亜科のうち羚羊に似た形態を持つ種を氈鹿類としていますが、「羚羊」を「カモシカ」と読むことがあるので、氈鹿と羚羊を混同して用いられることも少なくありません。そのため、カモシカ(氈鹿)も分類名とは言えません。

現生生物の系統概要】【植物界の系統概要】【後世動物の系統概要】【化石種
 鯨偶蹄目 


 ここに再録する6枚の写真は、かつて世界で唯一のカモシカ専門動物園として知られていた「御在所山岳動物園」で飼育されていた個体のものです。現在の系統樹での位置は概ね下記の様になっています。
【ウシ科の系統概要】

ウシ科(Bovidae)
│┌───────ニルガイ族(Boselaphini):ニルガイ、ヨツヅノレイヨウ
└┤┌────ウシ亜科(Bovinae)
 ││    └┬ブッシュバック族(Tragelaphini):クーズー、イランド、ボンゴなど
 └┤     └ウシ族(Bobini):ウシ、水牛、バイソンなど
  │┌─────────インパラ Aepyceros mealampus
  └┤ ┌─ダイカー亜科(Cephalophinae):ダイカー類
   │┌┴─ブラックバック亜科(Antilopini):モウコガゼル、オリビなど
   └┤  └─────サイガ Saiga tatarica
    │┌───リードバック族(Reduncini):ウォーターバック、リーチュエなど
    └┤┌┬─ブルーバック族(Hippotragini):アダックス、オリックスなど
     └┤└─ハーテビースト族(Alcelaphini):ボンテボック、オグロヌーなど
      └ヤギ亜科(Caprinae)
       │┌ジャコウウシ亜族(Oviboina)
       ││└┬──ジャコウウシ Ovibos moschatus
       ││ └┬─ニホンカモシカ Capricornis crispus
       └┤  └┬タイワンカモシカ Capricornis swinhoei
        │   └チュウゴクゴーラル Naemorhedus griseus griseus
        └ヤギ亜族(Caprina)
         └┬──ヒツジ(綿羊) Ovis aries
          └┬─シャモア Rupicapra rupicapra
           └┬シロイワヤギ Oreamnos americanus
            └ヤギ(山羊) Capra hircus


タイワンカモシカ Capricornis swinhoei Formosan Serow
世界の貴重種・南国の貴公子「タイワンカモシカ」
英名-Formosan Serow 学名-Capricornis swinhoei
 ニホンカモシカの亜種といわれているもので、台湾の海抜1,000~3,000mの山岳地帯に生息。小型で、体毛は粗く黒褐色、喉に黄褐色の斑紋があります。昭和58年11月に台北動物園より3頭が入園



チュウゴクゴーラル Naemorhedus griseus griseus Chinese goral
日本で初めて「中国カモシカ・ゴーラル」



シャモア Rupicapra rupicapra Chamois
日本で初めて 山の貴公子「スイスカモシカ・シャモア」
 ヨーロッパのスイスアルプス山脈を中心に、1,000から4,000mの山岳地帯の森林に多くすむ。カモシカの仲間では、岩登りが最も巧みである。昭和55年12月にフィンランド・ヘルシンキ動物園より、日本に初めて当センターに入園した。



シャモア Rupicapra rupicapra Chamois
スイスカモシカ・シャモア「山の貴公子」
シャモア(Chamois) 昭和55年12月日本に初めて入園
 アルプスの象徴といわれるシャモアは山の生活の幸福を誇示するようなダンス(突然ジャンプしたり一回転したり円をえがいたりする)をし華麗なショウを展開してくれます。
 シャモアのダンスのように幸福でありますように……



シロイワヤギ Oreamnos americanus Rocky Mountain Goat
日本で初めて 山の妖精「シロイワヤギ」



サイガ Saiga tatarica Saiga
世界の珍獣・サイガ/英名(Saiga)・学名(Saiga tatarica)
 ソ連カザフ共和国地方やモンゴルの過酷なステップ(草原)に大きな群れを作って生息しています。アメリカ・サンディエゴ動物園よりニホンカモシカとの交換により入園しました。

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