秀樹」カテゴリーアーカイブ

水無月祓

 今年ももうすぐ半分終わりです。テレワーク後に近隣の二社で茅の輪を潜ってきました。町屋神社の祭神は素戔嗚尊にも係らず、こちらは茅の輪はありませんでしたが、2020年に名木古木が追加登録されていました。



【参考】
 茅の輪(雷神社)
 ケイワタバコ Conandron ramondioides var. pilosus
 茅の輪(瀬戸神社)
 スイレンボク(水蓮木) Grewia occidentalis
 アサリナ・バークレイアナ Asarina barclaiana
 エノキ Celtis sinensis 横浜市指定名木・古木 No.202015
 イチョウ Ginkgo biloba 横浜市指定名木・古木 No.202016, 202017

梅雨間に追浜を…

 関東甲信越地方では6月14日頃と遅めの梅雨入りとなりましたが、その後もまとまった降雨はありません。今日も雨の予報にもかかわらず降りそうにないので、近くを少しだけ散策。あたりではニイニイゼミが鳴きだしていました。


【参考】
 ナワシロイチゴ Rubus parvifolius
 ソヨゴ Ilex pedunculosa
 金鈴樹キンレイジュ Tecoma stans
 ヤブカンゾウ Hemerocallis fulva
 ノウゼンカズラ Campsis grandiflora
 アガパンサス Agapanthus africanus
 ヒマワリ Helianthus annuus
 カラスザンショウ Fagara ailanthoides
 タチアオイ Althaea rosea

十三峠経由で山中へ

 山中町に三面不動があるとのグークルマップの情報に基づき探してみたところ、三面八臂の馬頭観音像を見つけました。塚山ではウバユリの抽薹が始まっていました。梅雨入りはまだですが、夏に向けての準備は万端です。
【主な経路】
(自宅)-浜見台-がらめき切通し-田浦-十三峠-山中-安針塚-長浦-田浦-(自宅)


【参考】
 ムラサキニガナ Paraprenanthes sororia
 チヂミザサ Oplismenus undulatifolius
 キクラゲ Auricularia auricula-judae
 トケイソウ Passiflora caerulea
 ヒラヤマシロエダシャク Cabera schaefferi
 マサキ Euonymus japonicus
 ブルーベリー(北部ハイブッシュ系) Vaccinium corymbosum
 アメリカデイゴ Erythrina crista-galli
 オルレア ‘ホワイトレース’ Orlaya grandiflora ‘White race’
 スモークツリー Cotinus coggygria
 アジサイ ‘おたふく’ Hydrangea macrophylla ‘Uzuazisai’
 キバナコスモス Cosmos sulphureus
 コスモス Cosmos bipinnatus
 テイカカズラ Trachelospermum asiaticum
 ナンテン Nandina domestica
 カタバミ Oxalis corniculata
 ハキダメギクGalinsoga quadriradiata
 ユキノシタ Saxifraga stolonifera
 ウワバミソウ Elatostema umbellatum
 山神社
 馬頭観音
 オニドコロ Dioscorea tokoro
 ニワゼキショウ Sisyrinchium rosulatum
 第二海堡(左)、第一海堡(右)
 オニタビラコ Youngia japonica
 ウバユリ Cardiocrinum cordatum
 ヒメコウゾ Broussonetia kazinoki
 エゴノキ Styrax japonica
 カナムグラ Humulus japonicus
 ハクセキレイ Motacilla alba lugens
 シュウカイドウ Begonia grandis
 ゲンペイコギク Erigeron karvinskianus
 デュランタ Duranta erecta
 ムラサキツメクサ Trifolium pratense
 ホルトノキ Elaeocarpus sylvestris
 セイヨウツクバネウツギ Abelia spp.
 キョウソウ Triodanis perfoliata
 ヒルガオ Calystegia pubescens
 アフリカハマユウ Crinum bulbispermum (Syn.Crinum latifolium)

初夏の鷹取山-2021.6.12

 平年より遅れている梅雨入り前の鷹取山周辺は、すっかり初夏の装いです。形態的にはオニドコロなのに葉柄の赤いつる草がちょっと気になります。


【参考】
 ニワナズナ Lobularia maritima
 アフリカハマユウ Crinum bulbispermum (Syn.Crinum latifolium)
 ヒメヒオウギズイセン Crocosmia x crocosmiiflora
 カワラタケ Trametes versicolor
 ムラサキシキブ Callicarpa japonica
 ムラサキニガナ Paraprenanthes sororia
 がらめき切通し
 オカトラノオ Lysimachia clethroides
 アキノタムラソウ Salvia japonica
 沼間のスダジイ Castanopsis sieboldii
 タカトウダイ Euphorbia lasiocaula
 円海山を望む
 ドウダンツツジ Enkianthus perulatus
 アジサイ Hydrangea sp.
 カマキリ Tenodera sp.
 スターチス Limonium sinuatum
 シュンギク Glebionis coronaria
 ヨウシュヤマゴボウ Phytolacca americana
 ヤブニッケイ Cinnamomum yabunikkei
 ベニシジミ Lycaena phlaeas
 シロタエギク Jacobaea maritima
 マツバボタン Portulaca grandiflora
 ワルナスビ Solanum carolinense
 オトメギキョウ Campanula portenschlagiana
 ダッチマンパイプ Aristolochia macrophylla
 イソヒヨドリ Monticola solitarius、雌
 ザクロ Punica granatum
 ヤブカンゾウ Hemerocallis fulva
 オニドコロ(?) Dioscorea sp.
 ネジバナ Spiranthes sinensis var. amoena
 ハマヒサカキ Eurya emarginata
 タチアオイ Althaea rosea
 日本バプテスト同盟関東学院教会追浜チャペル

横浜から弘明寺へ-2021.6.6

 午後から小降りになったので、横浜を歩いてみました。岡野公園ではアジサイの開花が始まっていました。春の名残はもう探すのが困難です。
【主な経路】
 (横浜駅)-浅間町-天王町-霞台-瀬戸ヶ谷-永田北-永田みなみ台-(弘明寺駅)


【参考】
 アガパンサス Agapanthus africanus
 タイサンボク Magnolia grandiflora
 アジサイ Hydrangea spp.
 オリエンタルリリー Lilium spp.
 シロタエギク Jacobaea maritima
 オシロイバナ Mirabilis jalapa
 ダンドク Canna indica
 モモイロヒルザキマツヨイグサ Oenothera speciosa
 ウラジロチチコグサ(アメリカチチコグサ) Gamochaeta coarctata
 ツタバウンラン Cymbalaria muralis
 ネジバナ Spiranthes sinensis
 イノモトソウ Pteris multifida (画面中央は胞子葉、周囲は栄養葉)
 タチアオイ Althaea rosea
 サンゴジュ Viburnum odoratissimum
 ルリマツリ Plumbago auriculata
 ミズキ Cornus controversa
 ヤブカラシ Cayratia japonica
 キョウチクトウ Nerium oleander var. indicum
 メキシコマンネングサ Sedum mexicanum
 ヒメイワダレソウ(英名:リッピア) Phyla canescens var. repens
 ルドベキア ‘タイガーアイ’ (アラゲハンゴンソウ) Rudbeckia hirta var. pulcherrima
 ハアザミ Acanthus mollis
 イトバハルシャギク Coreopsis verticillata‘Zagreb’
 ヤマモモ Morella rubra
 オオイタビ Ficus pumila
 タイマツバナ Monarda didyma
 ヒメシャラ Stewartia monadelpha

追浜散策-2021.6.5

 今日は近場で、ナミギセルStereophaedusa japonicaの生息を確認できました。アジサイの修飾花も色づいて開花間近です。


【参考】
 ナミギセル Stereophaedusa japonica
 アカメガシワ(雌花) Mallotus japonicus
 アカメガシワ(雄花) Mallotus japonicus
 コマツナギ Indigofera pseudotinctoria
 クチナシ Gardinia jasminoides
 タチアオイ Althaea rosea
 ブルーベリー(北部ハイブッシュ系) Vaccinium corymbosum
 ルドベキア ‘タカオ’ Rudbeckia triloba ‘Takao’
 アジサイ Hydrangea spp.
 タイサンボク Magnolia grandiflora
 豊海稲荷
 アレチノギク Erigeron bonariensis
 セマダラコガネ Exomala orientalis


【参考文献】
 上島 励・亀田勇一・長谷川和範・齋藤 寛(2019)自然教育園の陸産,淡水産貝類再調、自然教育園報告、51、143-145、URL:https://www.kahaku.go.jp/research/publication/meguro/download/51/ns-r-51_12_p143-146.pdf、Accecced:2021-06-06.
 川瀬基弘・西尾和久・松原美恵子・市原俊・森山昭彦・熊澤慶伯(2018)遺伝子解析に基づく中部・西日本産ナミギセルStereophaedusa japonica個体群の種内多様性と名古屋市の個体群の系統的位置づけ、なごやの生物多様性、5、11-22、URL:https://www.city.nagoya.jp/kankyo/cmsfiles/contents/0000103/103464/03_gencho_kawase.pdf、Accecced:2021-06-06.
 川瀬基弘・横山悠理・松原美恵子・横井 敦史・森山昭彦・熊澤慶伯(2020)岐阜市に棲息するナミギセルの分布と系統関係、瀬木学園紀要、17、9-16、URL:hhttps://mizuho.repo.nii.ac.jp/?action=pages_view_main&active_action=repository_view_main_item_detail&item_id=568&item_no=1&page_id=13&block_id=21、Accecced:2021-06-06.
 大西一弘, 三枝篤志, 平口祥邦, 三嶋公明, 杉山日出男, 芹沢大典(2000)誰も見なかったグリーン上での虫たちの夜の戦い―セマダラコガネの生態と天敵―、芝草研究、/29(suppl1)48-49、DOI:10.11275/turfgrass1972.29.supplement1_48、Accecced:2021-06-06.

大宮では…

 ひと月ぶりに尋ねた大宮では、母が元気にしていました。外回りでは、繁茂し過ぎたノアサガオの剪定、季節の終ったアメリカフウロやナガミヒナゲシを処分し、芽生えのうちにヤブカラシ、ヒメムカシヨモギなどを抜き去りました。今年もシンテッポウユリの花を見ることが出来るかもしれません。


 帰りに通りかかった大宮公園では、少なくとも2018年までは生きていたアカシデが枯死していました。
【参考】
 セイヨウヒルガオ Convolvulus arvensis
 ヒメジョオン Erigeron annuus
 モンシロチョウ(雌) Pieris rapae
 アカシデ Carpinus laxiflora (枯死)

鷹取山-2021.05.29

 少しは運動しようと午後から鷹取山へ。山頂下の公園までなら僅か片道4000歩、あまり運動にはなっていない模様です。ハイキングコースでは、有毒植物オニシバリが赤く美味しそうに熟していましたし、もうすっかり初夏の顔ぶれです。


【参考】
 ホザキシモツケ Spiraea salicifolia
 オニシバリ Daphne pseudomezereum
 ムラサキシキブ Callicarpa japonica
 マルバウツギ Deutzia scabra
 マユミ Euonymus hamiltonianus
 ガクアジサイ Hydrangea macrophylla f. normalis
 サルトリイバラ Smilax china
 ウバユリ Cardiocrinum cordatum
 アカネ Rubia argyi
 オカトラノオ Lysimachia clethroides
 カラスザンショウ Fagara ailanthoides
 メドハギ Lespedeza cuneata
 ウツギ Deutzia crenata
 アカメガシワ Mallotus japonicus
 ケイワタバコ Conandron ramondioides var. pilosus
 ツクバネウツギ Abelia spathulata
 シロツメクサ Trifolium repens
 ツタバウンラン Cymbalaria muralis
 ヤマホタルブクロ Campanula punctata var. hondoensis
 シロバナマンネングサ Sedum album
 ノビル Allium macrostemon
 ドクダミ Houttuynia cordata
 ダイオウグミ Elaeagnus multiflora var. gigantea
 首斬観音
 ヒマワリ Helianthus annuus
 ヤエノドクダミ Houttuynia cordata
【参考文献】
三橋 博 (1966) オニシバリ(ジンチョウゲ科)、有毒植物(8)、牧草と園藝、14(11)、21、URL:https://www.snowseed.co.jp/wp/wp-content/uploads/grass/grass_196611_09.pdf>
小西 天二, 和田 俊一, 清沢 脩 (1993) オニシバリ(Daphne pseudo-mezereum)の成分研究 : 葉について、薬学雑誌、113(9)、670-675, DOI: https://doi.org/10.1248/yakushi1947.113.9_670

野毛から幸ヶ谷へ

 本日、入荷した注文品(テープ型LED)を受け取りにみなとみらいのニトリへ。道すがら名木古木などにも立ち寄りました。野毛の福満弁財天ではクサガメ(在来種)が生息していることを確認できましたが、以前よりアカミミガメ(帰化種)の比率が増えているような気もしますし、何より幼体のみられないことが心配です。
 名木古木 街角のアート 石塔 神社
【主な経路】
 (日ノ出町駅)-野毛-掃部山-みなとみらい-幸ヶ谷-反町-(横浜駅)

【参考】
 沼ガメ(福満弁財天池)
 亀の子塚
 センリョウ Sarcandra glabra
 福満弁財天:中区野毛町3丁目128
 キャンディタフト(イロマガリバナ) Iberis umbellata
 キキョウソウ Triodanis perfoliata
 ビロードモウズイカ Verbascum thapsus
 イヌツゲ Ilex crenata var. crenata
 井伊掃部頭直弼立像
 飯岡幸吉歌碑
 ミズヒキ Persicaria filiformis
 ハアザミ Acanthus mollis
 カルガモ Anas poecilorhyncha
 ホソバウンラン Linaria vulgaris
 水の形:家住利明
 イヌマキ Podocarpus macrophyllus
 センダン Melia azedarach
 シモツケ Spiraea japonica
 ハマヒサカキ Eurya emarginata
 横浜市指定名木古木 No.49025 イチョウ Ginkgo biloba
 横浜市指定名木古木 No.49026 ケヤキ Zelkova serrata
 ヘボン博士施療所跡碑
 稲荷社:幸ヶ谷11-8
 横浜恵み教会:神奈川本町11-5
 ムクノキ Aphananthe aspera
 ビワ Eriobotrya japonica
 横浜市指定名木古木 No.200929 クスノキ Cinnamonum canphora
 横浜市指定名木古木 No.200930 イチョウ Ginkgo biloba
 笠䅣稲荷神社
 板碑:笠䅣稲荷神社
 ヒメジオン Erigeron philadelphicus
 ドクダミ Houttuynia cordata
 陽:井上信道
 キンシバイ Hypericum patulum
 ヤマモモ Morella rubra
 ヤマホウシ Cornus kousa
 マメグンバイナズナ Lepidium virginicum
 カラー Zantedeschia aethiopica “マジェスティックレッド”(?)
 カモミール Matricaria recutita
 ナンテン Nandina domestica
 ビヨウヤナギ Hypericum monogynum
 天狗像:大綱金刀比羅神社
 オトメギキョウ Campanula portenschlagiana


 横浜の開港と掃部山公園
安政五年(一八五八)
 日本の近代に先駆した大老井伊掃部頭直弼はよく内外の激動に耐え機に臨み英断日米修好通商条約を締結した
安政六年
 ここに横浜市未来の発展を予見するかのように世界の海洋に向かって開港した
明治十四年(一八八一)
 井伊大老を追慕する彦根藩士有志により開港に際しての功績を顕彰するため記念碑建立の計画をたて
明治十七年
 この地の周辺の丘を求め掃部山と称し造園を施し
明治四十二年(一九〇九)
 園内に銅像を建立しこれを記念した
大正三年(一九一四)
 井伊家より同地並びに銅像を横浜市に寄贈掃部山公園として公開された
ここに平成元年を以て
 市政一〇〇周年開港一三〇周年を迎えこれを記念してこの碑を建立した
  平成元年六月二日
       横浜市長 細郷道一


 安政五年大老井伊掃部頭直弼は、内外の紛境を排して、日米修好通商条約の調印を決行し、ひろく通商の基を開き、近代日本發展の端緒をつくった。
 明治十四年旧彦根藩有志は、直弼追慕のため建碑の擧を興し、大老の事跡に縁故深き横浜に地を卜し、戸部町に一岡を贖い、掃部山と称してここに造園を施し、明治四十二年園内一角に銅像を建立し、越えて大正三年園地とともにこれを横浜市に寄附した。
 不幸大戦中の金属回収により銅像は昭和十八年撤去の運命に逢い、公園また昔日の儚なきところ、たまたま昭和二十九年開國百年祭を催すに方り、記念行事の一環として、開國に由緒深き井伊掃部頭の銅像再建と掃部山公園の整備を企画し、ひろく市民の協賛を求め、ここに復旧の業を興した。
 昭和二十九年六月二日
        神奈川縣
        横濱市
        横濱商工會議所
          横濱市長平沼亮三書


 飯岡幸吉歌碑:掃部山公園(横浜市西区紅葉ケ丘)


  まちなかに
 緑をたもつ
   掃部山
 ましてや虫を
  聴く夜
   たのしき
     幸吉

作品名:水の形
 ガラスは鉱物と液体の性質を併せ持つ特殊な存在です。本作品は、この二重性を持つガラスを用いることで、自然と人間の一体化を意図しています。神奈川由来の根府川石の石組みから静かに湧き出る水が流れとなり、それに呼応するかの如く、ガラス=動かぬ水は徐々に形を変え、石・水・植栽・人し一体化されます。
          作者:家住 利男
 神奈川大学みなとみらいキャンパスは、多文化共生を実践する場としてこの地に誕生しました。ここに学ぶ人々には、それぞれの個性を尊重し高め合いながら、その柔軟な思考とみずみずしい感性で新しい可能性を生み出してあっほしい。「水の形」はその象徴としてここに設置されたものです。
          学校法人神奈川大学


Artwork : Shape of Water
Glass is special on that it combines the properties of minerals and liquids. By utilizing glass, which has this double character, this artwork intends to bring nature and humanity together as one. Water quietly emerging from a string of Nabukawa Stones, which originated in Kanagawa, becomes a stream and, as if response, the “unmoving water = glass” gradually changes shape and stones, plants, water and humans are integrated into one.
Artist : Toshio Iezumi
The Minato Mirai Campus of Kanagawa University has been born here in order to be a place that puts multiculturalism into practice. We wish that the people who learn here will raise each other to greater heights respecting one another’s individuality and with a flexible mindset and fresh, fluid sensitivity to create new possibilities. “Shape of Water” has been places here as symbol of this.
Kamagawa University


(ヘボン博士施療所跡碑)
      宗興寺
 一八五九(安政六)年ヘボンの来日後、まもなく米宣教医DBシモンズが来日、当、宗興寺を宿舎とした。シモンズはその後、明治初年になって横浜私立大学医学部の前身、十全医院で多数の外科手術を行い、子弟を教育した。また虫下しセメン円でも有名である。
 米宣教師ネビウスも一時宗興寺を宿舎とした。シモンズ、ネビウスが当寺を去ったあと一九六一(文久元)年四月から九月まで宗興寺はヘボンの施療所となった。ヘボンは成仏寺からここへ通い、多数の患者を無料で診察し、入院患者もあった。
 ヘボンのレリーフは幸ヶ谷在住の齊藤由蔵氏の善意で作られたものである。
  昭和五十一年十二月  ヘボン博士顕彰会


 笠䅣稲荷神社由緒


笠䅣(かさのぎ)稲荷神社
 笠䅣稲荷神社は、社伝によると天慶年間(九三八~九四七)に稲荷山の中腹に創祀され、元寇に当っては北条時宗より神宝を奉納されている。元禄二年(一六八九)ら山麓に移られて、霊験ますますあらたかとなり、社前を通行する者の笠が自然に脱げ落ちるということから笠脱(かさぬぎ)稲荷大明神と称された。後に笠䅣稲荷神社と改称され、明治二年二現在地に遷座された。
 また、この神社には土団子を供えれば病が治るとの特殊信仰もある。お礼に(ひとぎ)団子を供えるという。


横浜市指定有形文化財(考古資料) 板碑(いたび)
  平成六年十一月一日指定
  所有者 笠䅣稲荷神社
  所在地 神奈川区東神奈川二丁目九番一号
  時代  鎌倉時代末期~南北朝時代初期
  寸法  高 一七二・五センチメートル
      上幅三十七センチメートル
      中幅三十八センチメートル
      下幅四十一センチメートル

 通称「稲荷山」と称した山の麓に位置していましたが、明治初期に現在地に移されました。碑の頭部を三角形とし、その下部には二条の深い切れ込みが施され、身部(みぶ)は枠線によって長方形に区画されています。身部の上位には阿弥陀如来をあらわす種字「キリーク」を、中位には天蓋を配し、その下位中央には、六字名号「南無阿弥陀仏」の梵字が薬研彫りで力強く刻まれています。
 本板碑は阿弥陀を主尊とする板碑ですが、天蓋を配した六字名号と一対の塔を刻した特異な板碑で、本碑に見られるような変形五輪塔を刻す板碑は極めて少なく、中世の墓制を知るうえで貴重な資料です。
               平成七年三月
               横浜市教育委員会