小坪で社を散策 part1

 逗子八景の小坪歸帆で知られる小坪地区には沢山の神社があります。明治時代末期の合祀令の際に境外末社という形で合祀したためではないかと思われますが、どの社も社域は狭いながらよく整備されていて、祭神が予測できる名前が残されています。近隣の久木神社、披露山神社などと比較検討すると興味深いと思われます。

【主な経路】
(自宅)-浜見台-鷹取山-神武寺薬師堂-逗子中学校-沼間神明社-(山の根)熊野神社-久木神社-新宿稲荷神社-披露山公園展望台-披露山神社-諏訪神社-天照大神社-八幡宮-稲荷大明神-諏訪社(元宮)-第六天社-小坂天王社-一の宮神社-子之神社-地蔵堂-須賀神社-披露山公園入口-小坪入口-新逗子市駅-(京急線利用)-六浦駅-ヨークマート-(自宅)

【諏訪神社】逗子市小坪4丁目19(南町)
 境内に稲荷社、この辺りでは珍しい双体道祖神がありました。


【天照大神社】逗子市小坪4丁目20-1(伊勢町)


小坪地区の総鎮守、眺めの良いお社です。石段の下には庚申塔があります。


【八幡宮】逗子市小坪4丁目9(伊勢町)


 境内社に稲荷社があります。ここでも双体道祖神が祀られています。


【稲荷大明神】逗子市小坪4丁目14-26(南町)


 子産石と思われる丸い石が奉納されており、お社には新鮮なアブラゲが供えられていました。


【諏訪神社(元宮)】逗子市小坪4丁目26(南町)
 現在は4丁目19に遷座した諏訪神社の元宮です。相模国では珍しく、ここでも道祖神が祀られていました。


【第六天社】逗子市小坪4丁目25(南町)
 霊園脇の石段を上り詰めると神世七代の六番目の二柱を祀ったと言われる第六天社がありました。


【小坂天王社】逗子市小坪4丁目8-9(伊勢町)
 当社と祭神を同じくする須賀神社の関係は不明です。境内でヤブミョウガの開花が始まっていました。


【一の宮神社】逗子市小坪4丁目3-9(伊勢町)
 この地域では唯一社名から祭神の推定の出来ない神社です。狭いながら石塔や境内社も多数あります。


【子之神社】逗子市小坪5丁目6(中里町)
 辻のお社、子之神社にも双体道祖神がありました。


【地蔵堂】逗子市小坪6丁目6-10(中里町)


【須賀神社】逗子市小坪6丁目6-7(中里町)
 須賀神社は小坪4丁目に鎮座する天照大神社の末社とのことですが、地域のほぼ中央に位置して平地に位置する当地でお祭りを催しているようです。


須賀神社(天王社)
 小坪の総鎮守・天照大神社(てんしょうだいじんしゃ)の境外末社で、須佐之男命(牛頭天王)を祀る須賀神社の「天王祭」は、毎年七月十五日直前の日曜日の本祭りを中心に行われます。
 浜の旧四町内(南町、伊勢町、中里町、西町)が年番で式をとり、これに西谷谷戸と東谷谷戸が加わって運営されます。
 神輿をはじめ。子供たちがたたく太鼓の音高く、お囃子を奏する各町内の山車が繰り出され、天王唄と共に廻る、小坪全体の賑やかなお祭りです。
 また、三十三年に一度、須賀神社の男神(おがみ)を乗せた神輿が、葉山・一色の森山神社の女神を乗せた神輿の元に訪れて、二泊三日滞在し、共に一色町内を巡行するという。ロマンチックな神事が催されます。「三十三年大祭(おおまつり)」や「行合祭(ゆきあいまつり)」と言われ、前回は、平成八年(一九九六)に行われました。
          逗子市・自然の回廊プロジェクト


小坪近隣の社
【(山の根)熊野神社】逗子市山の根2丁目4-1


久木(ひさぎ)神社】逗子市久木6丁目2-39
境内社に草分稲荷大明神、戸隠大明神などがみられます。


  久木神社由緒 御祭神 宇迦之御魂命
相模風土記稿に、「稲荷社妙光寺持」とあり久野谷村の総鎮守として享和二年(一八〇二年)ら再建されたと記録がある。また「柏原明神社は柏原村の鎮守なり古は子の神と号せしが元禄中(一九八八~一七〇三)今の神号に改む」とありともに古社であったが明治維新神仏分離令により妙光寺の管理を離れ明治六年(一八七三)稲荷社が鎮守として久木村総鎮守として「稲荷神社」と称し社殿が新築された。 大正十二年九月関東大震災により社殿倒壊したが大正十四年十月現社殿を新築した。 昭和十九年十一月神饌幣帛供進神社に昇格指定された。 昭和二十年終戦とともに神社制度の改正により国の管理を離れ昭和二十八年十月宗教法人となり昭和四十五年七月神社本庁および県知事の認証を得て社号を「久木神社」と改称した。


【新宿稲荷神社】逗子市新宿5丁目1
鳥居の脇には、庚申塔群がありました。境内には秋葉権現の石塔もあります。


  新宿稲荷神社縁起
鎮座地 逗子市新宿五丁目一九00番地
御祭神 宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ) 保食神(うけもちのみこと)
由緒沿革 当神社は約四百年余年昔徳川初期に鎮座されたと伝ふ。正一位新宿稲荷大明神と尊称され新宿の鎮守として産業振興・商売繁盛繁栄・安産育児の守護・庶民の財産生命生活安定の神と崇められている。御社は三間程の岩窟の中に奉安されていたが昭和三十二年(一九五七年)現在の社殿が建立された。殿内は岩窟の中に造られている。
  平成十七年八月吉日


【披露山神社】逗子市新4丁目9


   披露山神社略記
祭神 大山祇神
   稲荷大明神
由緒 当社はもと名主高橋家宅に祭祀されしを安政五年伏見稲荷大社より分霊を受け二神が合祀された。明治二十三年現在地南方上部斜面に遷され昭和十八年第二次世界大戦の折国防上の理由に依り再度遷座されるに至った。祭神は俱に人々の生活に深く関り安寧と繁栄を司る守護神である。
祭例日 一月十五日


その他、植物等
【大崎公園】
 逗子市では披露山公園がよく知られていますが、そのすぐ隣の大崎公園から展望もなかなかのものです。



【参考】
 アフリカハマユウ Crinum bulbispermum (Syn.Crinum latifolium)
 ヒカゲノイノコヅチ Achyranthes bidentata
 ニガイグチモドキ Tylopilus neofelleus
 ホルトノキ Elaeocarpus sylvestris(神武寺)
 マメヅタ Lemmaphyllum microphyllum
 ヒメイタビ Ficus thunbergii(幼葉)
 キハギ Lespedeza buergeri
 ウワバミソウ Elatostema umbellatum
 カイガラタケ Lenzites betulinus
 ウバユリ Cardiocrinum cordatum
 タマアジサイ Hydrangea involucrata
 セイヨウフウチョウソウ Tarenaya hassleriana
 ノウゼンカズラ Campsis grandiflora
 カラクサナズナ Lepidium didymum
 タブノキ Machilus thunbergii
 アフリカハマユウ Crinum bulbispermum (Syn.Crinum latifolium)
 タシロラン Epipogium roseum
 江の島
 アジサイ Hydrangea macrophylla
 エノキ Celtis sinensis
 グラジオラス Gladiorus ‘hybridus’
 地蔵尊(小坪4丁目12-20)
 ヤブミョウガ Pollia japonica
 石塔群(海潮山佛乗院阿弥陀)
 双体道祖神(海潮山佛乗院阿弥陀)
 石塔群(小坪6丁目)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です