東海道を歩く-品川宿界隈

 本日外勤。帰りに旧東海道を辿ってみました。


【旧細川邸のシイ】

東京都指定天然記念物
   旧細川邸のシイ
     所在地 港区高輪一丁目十六番二十五号 高輪支所内
     指定  昭和三十六年一月三十日
 高輪支所の丘陵上に独立する単木で、樹高一〇・八メートル、幹囲り八・一三メートル、枝張りは東に六・七メートル、西に二・七メートル、南に五・六メートル、北に五・八メートルを測る巨樹である。幹の下部に大きな空洞があったため、昭和五十六年には大規模な外科手術を実施した。
 スダジイは、別名イタジイともナガジイとも呼ばれ、本州の福島県・新潟県以南、四国、九州、沖縄に分布する常緑高木である。葉は長楕円形では先は尖り大きな鋸歯がある。果実は先の尖った卵円形で二年目に熟し食用になる。古くは材は建築や家具用に使われていた。
 旧細川邸とは、肥後熊本藩細川家の下屋敷のことであり、元禄十六年(一七〇三)二月四日、赤穂事件の大石内蔵助良雄・吉田忠左衛門兼亮・小野寺十内秀和・原惣衛門元辰ら十七人が切腹を命ぜられたところとして、屋敷跡は東京都指定旧跡に指定されている。
 平成七年三月三十一日 建設
          東京都教育委員会


 上述の数値は自称ですが、環境庁による2000年の調査によると幹周740cm、樹高17mとなっています。


Natural Monuments
Kyu Hosokaea-tei no Shii
(Castanopsis sieboldii at the Former Residence of Hosokawa Family)
Address: 1-16-25 Takanawa minato City
Designated on January 30, 1961
  This beech tree Castanopsis sieboldii, natural monument, stands on the hill behind Takanawa Minato city office. It used to be a giant tree but was largely scale in 1981 because it had a huge hollow in the lower trunk that may cause collapse/ However, it still remains as large about 10.8m height and 8.13m of trunk circumference now.
  Castanopsis sieboldii, which belings to the Fagaceae hamily, is one of the major evergreen tall trees in the warm temperate forests in Japan. The leaves have the length of 5-10 centimeters, width of 2-3 centimeters. The tree blooms is early summer and bears egg-shaped fruits that become ripe and edible in the second autumn. Castanopsis has been used for building and furniture for long time.
  This tree stands on the remains of residence of Hosokawa family (chusingura revenge, where 17 Ako Roshi including Ohishi Kuranosuke Yoshitaka committed seppuku 10 1703.
          Tokyo Metropolitan Board of Education


【二本榎】

   二本榎の由来
 その昔、江戸時代に東海道を日本橋からきて品川宿の手前、右側の小高い丘陵地帯を「高縄手(たかなわて)」と呼んでいましたが、そこにある寺に大木の榎が二本あって、旅人のよき目標になっていたそうです。
 誰いうことなくこの榎を「二本榎(にほんえのき)」と呼ぶようになりました。
 それがそのまま「日本榎」(にほんえのき)という地名になって続き、榎が枯れた後でも地名だけは残りました。
 戦後、地番変更で高輪何丁目などと地名は変わりましたが、「榎」は幾度となく新稙・移植が行われ、町の大切な象徴になっております。
          平成十七年(二〇〇五年)十二月 港区


【品川宿の街道松】

「東海道品川宿」
 「東海道五十三次」といわれる江戸から京都間の五十三の宿の中で、品川宿は諸街道の最初の宿場町である。
 旅人は、品川宿を経由して丁酉を目指し、また家路についたことから「東海道の玄関口」として栄え、宿内の家屋は一六〇〇軒、人口七〇〇〇人規模で賑わっていた。
 今でも道幅を保ち、かつての宿場町として活気が息づいている。


 この松は品海公園の改修工事竣工を祈念し品川宿で五本目の「街道松」として品川宿の方々から寄付していただいたものです。
     平成十二年四月 品川区


【仙台坂のタブノキ】

品川区指定天然記念物
  仙台坂のタブノキ
     所在 品川区東大井四丁目三番一号
     指定 昭和五十三年二月十四日(第八号)
 本樹は目通り四・六メートル、樹高二十メートルで、推定樹齢約三百年、樹勢旺盛で美しい樹容を見せている。
 タブノキは一名イヌグスともいい、クス科に属する高木で、熱帯から暖帯に生育する。我が国では四国。九州。沖縄に多く、東京でもかつては海岸沿いに随所に見られたが、震災。戦災等でその数も少なくなった。区内では鹿島神社や滝王子稲荷神社等にも古木が見られる。
  平成二十三年三月三十一日 品川区教育委員会


【参考】
 スダジイ Castanopsis sieboldii
 エノキ Celtis sinensis
 クロマツ Pinus thunbergii
 タブノキ Machilus thunbergii

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