前回のカレーに対して、『生姜は入れないで欲しい』とのリクエストを受けて、再挑戦。今回はサフラン(色)ライス付きの筈でしたが、黄色くならず若草色になってしまいました。既報によると米糠中の酵素により青色色素の生成が促進されたためらしく、米の研ぎ具合、抽出液の冷まし方などが良くなかったようです。
ちなみにクチナシの黄色色素の主体はクロシン(crocin)およびクロセチン(Crocetin)であり、これらはサフランと同じなので、レシピもほぼ同じの様です。ジカルボン酸の一種であるクロセチンが重合し、さらに二糖類のゲンチオビオースと縮合した化合物がクロシンです。いずれの分子中にも、ベンゼン環も金属原子も含まれていないのに、なぜきれいな色が出るのか不思議です。
【本日のレシピ】
チキンカレー(8人分)
1.鶏腿肉2枚(1羽分)を一口大にカットし、ヨーグルト400gと和えて約1時間放置。
2.みじん切りにした玉葱2個、獅子唐5本、ニンニク2片、銀杏切にした人参2本を、サラダ油をひいた鍋で飴色に代わるまで炒める。
3.トマト缶(400ml)2缶、ローレル(乾燥葉)4枚を加えて煮立つ迄加熱。
4.寝かせておいた鶏腿肉を加えて、さらに過熱。
5.200mlの水にガラムマサラ大匙4杯、クミンシード大匙1杯、コリアンダーシード大匙1杯、コンソメ(顆粒)20gを入れて攪拌したものを加えて、煮立ったら出来上がり。
クチナシライス(サフランは高いので…)
1. 乾燥クチナシの実1個を軽く砕いてだしパックに入れて、450mlの水から煮出して冷ましておく。
2. 2合(4人前)の米を研いでよく水を切ってから、煮出し液を入れて、炊飯。
キャベツの浅漬け
1. 適量のキャベツ葉を一口大に千切ってから塩もみし、軽く水洗した後によく水を切る。
2. 蜂蜜、芥、酢、胡椒、マヨネーズをよく混合し、キャベツ葉と和える。
【参考文献】
山口美代子・木咲弘(1989)クチナシ果実で黄色に染めたおこわの緑変について、調理科学、22(3)、208-212、URL:https://www.jstage.jst.go.jp/article/cookeryscience1968/22/3/22_208/_pdf、Accesed:2020-07-10.