夏の七草

 今日(10/6)は、まだまだ秋が来たように思われない暖かい一日でした。そこで、夏の七草を探してみたのですが、見つかったのはヒユを除く6種類。半日程度の短い調査期間ではありますが、ヒユはこのあたりには分布していない可能性があります。単に富岡近辺には畑が殆どないためかも知れず、少しは畑のありそうな鎌倉方面や三浦半島も含めて、もう少し範囲を広げて調査する必要があるようです。
–> 三井アウトレットパーク近くのセブンイレブンの前でイヌビユの近縁種ホナガイヌビユ(Amaranthus viridis)を見つけました。(10/21)

  • アカザ:(藜、Chenopodium album var. centrorubrum
     アカザ科(ヒユ科)アカザ属の一年草で、同科には、ホウレンソウ、テンサイ、ホウキギ等の食用種が含まれる。種名としてはシロザ。アカザは幼葉が赤みを帯びる変種名。
  • イノコヅチ:(猪子槌、Achyranthes bidentata var. japonica
     ヒユ科イノコヅチ属の多年草。歩いていると実がくっついてくる「引っ付き虫」の代表。夏の七草として採用されたのは、金沢区でもよく見かけるヒナタノイノコヅチ(A. bidentata var. fauriei)を含むイノコヅチ属と思われる。
  • ヒユ:(莧、Amaranthus tricolor)
     ヒユ科ヒユ属の一年草で、観賞用品種はハゲイトウと呼ばれる。近年では属名のアマランサスの名でも園芸店等でみかけるが、横浜では野生のヒユは見かけないようである。あるいは、夏の七草として採用されたのは、同属の普通種イヌビユ(Amaranthus blitum)のことかも知れない。
  • スベリヒユ:(滑莧、Portulaca oleracea
     スベリヒユ科スベリヒユ属の多年草。多肉質葉を持ち乾燥に強いため、強い日差しにも負けず生育する。同属には、その属名から近年ポーチュラカの名でも知られるハナスベリヒユがある。
  • シロツメクサ:(白詰草、Trifolium repens
     マメ科シャジクソウ属の多年草。英名のホワイト・クローバーの名でも知られており、近年では、四つ葉の品種も販売されている。金沢区では、同属のムラサキツメクサをよく見かける。
  • ヒメジョオン:(姫女菀、Erigeron annuus
     キク科ムカシヨモギ属の一年草。同属の類似種にハルジオン(春紫苑)があるが、ヒメジョオンの茎には空洞がないが、ハルジオンの茎には真ん中に空洞がある。このためヒメジョオンの茎の方が折れにくく、丈も高くなる。
  • ツユクサ:(露草、Commelina communis
     ツユクサ科ツユクサ属の一年草。横浜では、初夏の頃から秋になった今も咲き続けている。万葉集でもツキクサの名で知られており、観賞用の変種に、オオボウシバナ(大帽子花)がある。

追記:本日、下記4種のセミがまだ鳴いていたのを確認しています。
 アブラゼミ、ミンミンゼミ、ツクツクボウシ、ヒグラシ
追記2: 今日見かけた秋の七草は、クズ、ハギ、ススキの3種類だけでした。

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