イワヒバ科(Selaginellaceae)は、旧来の分類体系ではシダの仲間とされてきましたが、分子生物学手法による解析の結果、胞子により繁殖するシダ類と種子植物が分岐するより更に遡った時代に維管束植物から分岐したグループとして分離されました。現在では小葉植物亜門ヒカゲノカズラ綱イワヒバ目に置かれている1属約700種からなるグループです(PPG-I,2016)。科内の整理は途上にあるようですが、7つのクレードが識別されています(Weststrand and Korall,2016)。
古い形質を残しているグループではありますが、イヌカタヒバ(Gemmiferous Spikemoss)はそれほど珍しいものではなく、水分条件の良い民家の石垣等に着生しているのを良くみかけます。
維管束植物の分類【シダ類】【裸子植物】【被子植物】 【陸上植物】
【イワヒバ科(Selaginellaceae)】
【文献】
神奈川県植物誌調査会(2018)神奈川県植物誌2018(上)、p7-10.
Weststrand S and Korall P (2016) Phylogeny of Selaginellaceae: There is value in morphology after all!, Am J Bot, 103, 2136-2159, DOI: 10.3732/ajb.1600156, Accessed: 2023-11-19.
Pteridophyte Phylogeny Group (2016) A Community-derived Classification for Extant Lycophytes and ferns, J System Evol, 54(6), 563–603, DOI: , Accessed: 2023-11-19.