シダ類は、主として胞子体で作られた胞子を散布することで繁殖するグループです。胞子を散布するという点では蘚苔類も同じですが、シダ類は胞子体(2n世代)の時期が配偶体(前葉体,n世代)より長い点が蘚苔類とは異なっていて、短い期間だけ配偶体で過ごします。この点では種子植物により近くなっていると言えます。
一方、種子植物の胞子は散布されずに胞子体に寄生する形で雌雄分化した配偶体となります。雄の配偶体が花粉であり、雌の配偶体は胚珠の中に形成され、受精することにより種子(2n世代)となって散布されます。
シダ類の胞子体に形成される胞子は一般的には胞子嚢と呼ばれる薄膜内に造られるのですが、この胞子嚢の集合体が胞子嚢群(ソーラス:Sorus)で、通常は胞子葉の葉裏にでき、その形状や配置、色などが、種の同定に役立ちます。シダ類の写真を整理するにあたって、比較良く撮れていた胞子嚢群の写真を集めてみました。(サムネイル画像をクリックすると拡大できます)
陸上植物写真へのリンク【コケ類】【シダ類】【裸子植物】【被子植物】
ハナヤスリ目 ハナヤスリ科 (Ophioglossaceae)
フユノハナワラビ Botrychium ternatum
フサシダ目 カニクサ科 (Ophioglossaceae)
カニクサ Lygodium japonicum
ウラボシ目 ホングウシダ亜目 ホングウシダ科 (Lindsaeaceae)
ホラシノブ Odontosoria chinensis
ウラボシ目 イノモトソウ亜目 イノモトソウ科 (Pteridaceae)
イノモトソウ Pteris multifida
ペラエア・ビリディス Pellaea viridis
タチシノブ Onychium japonicum
イワガネソウ Coniogramme japonica
ウラボシ目 コバノイシカグマ亜目 コバノイシカグマ科 (Dennstaedtiaceae)
フモトシダ Microlepia marginata
ウラボシ目 チャセンシダ亜目 チャセンシダ科 (Aspleniaceae)
シマオオタニワタリ Asplenium nidus
ウラボシ目 チャセンシダ亜目 シシガシラ科 (Blechnaceae)
コモチシダ Woodwardia orientalis
ウラボシ目 チャセンシダ亜目 メシダ科 (Athyriaceae)
イヌワラビ Athyrium niponicum
ヒロハイヌワラビ Athyrium wardii
ヘラシダ Diplazium subsinuatum
ウラボシ目 チャセンシダ亜目 ヒメシダ科 (Thelypteridaceae)
ホシダ Thelypteris acuminata
ミゾシダ Stegnogramma pozoi
ウラボシ目 ウラボシ亜目 オシダ科 (Dryopteridaceae)
ベニシダ Dryopteris erythrosora
リョウメンシダ Arachniodes standishii
イノデ Polystichum polyblepharum
オリヅルシダ Polystichum lepidocaulon Syn.Cyrtomidictyum lepidocaulon
ジュウモンジシダ Polystichum tripteron
ヤブソテツ Cyrtomium fortunei
オニヤブソテツ Cyrtomium falcatum
ウラボシ目 ウラボシ亜目 タマシダ科 (Nephrolepidaceae)
タマシダ Nephrolepis cordifolia
ホウビカンジュ ‘フルカンス’ Nephrolepis biserrata ‘Furcans’
ウラボシ目 ウラボシ亜目 シノブ科 (Davalliaceae)
タイワントキワシノブ Davallia tyermanii
ウラボシ目 ウラボシ亜目 ウラボシ科 (Polypodiaceae)
ビカクシダ Platycerium bifurcatum
ヒトツバ Pyrrosia lingua
ビロ-ドシダ Pyrrosia linearifolia
イワオモダカ Pyrrosia hastate
ミツデウラボシ Selliguea hastatus var. longisquamata
マメヅタ Lemmaphyllum microphyllum