ボタン科の写真整理

 ボタン科(Paeoniaceae)は、リンネによってキンポウゲ科に置かれていたボタン属を単独属として設置された科で、APG分類体系ではユキノシタ目に置かれています(Wu et al.,2021)。ボタン(Paeonia suffruticosa)とシャクヤク(Paeonia lactiflora)の花はよく似ていますが、ボタンは木本、シャクヤクは草本で、花期がシャクヤクの方がやや遅いことも識別に役立ちます。芍薬(シャクヤク)は詩経の頃から利用されてきたとされていますが、久保(2013)の検討によれば、芍薬はシャクヤクとは別の種である可能性が高いようです。金沢区の花はボタンで、伊藤博文別邸跡と知足山龍華寺では、ゴールデンウィーク前くらいに見頃を迎えます。
 維管束植物の分類【概要小葉植物と大葉シダ植物裸子植物被子植物(APG-IV体系)】【生物系統樹
 ボタンの品種


【ボタン科(Paeoniaceae)】

和名 (Japanese Name) 画像 (Image) 学名 (Latin name) 英語名 (English name)
ボタン属 Paeonia
ボタン ボタン Paeonia suffruticosa Tree Peony
シャクヤク シャクヤク
Paeonia lactiflora Chinese Peony

【文献】
Wu L, Nie L, Wang Q, Xu Z, Wang Y, He C, Song J and Yao H (2021) Comparative and phylogenetic analyses of the chloroplast genomes of species of Paeoniaceae, Sci Rep, 11, 14643, DOI: 10.1038/s41598-021-94137-0, Accessed: 2023-08-13.
久保輝幸(2013) 牡丹・芍薬の名物学的研究(2)芍薬の訓詁史, 薬史学雑誌, 8(2), 116-125, URL: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjhp/48/2/48_116/_pdf, Accessed: 2023-08-13.
The Angiosperm Phylogeny Group and others (2016) An update of the Angiosperm Phylogeny Group classification for the orders and families of flowering plants: APG IV, Botanical Journal of the Linnean Society, 181(1), 1–20, DOI: 10.1111/boj.12385, Accessed: 2023-07-11.

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