ガリア科の写真整理

 ガリア科(Garryaceae)は、ガリア属(Garrya、アオキ属Aucubaの2属からなる科で、かつてはミズキ目(Cornales)に置かれたこともありましたが、現在では、トチュウ科(Eucommiaceae)と共にガリア目(Garryales)を構成しています(Chen et al..,2021, Burge,2011)。ガリア属は北米中米に、アオキ属は東アジアに自生していて、アオキ属は最大で10種が記載されていますが、今後整理が進むかもしれません。
 Huang et al.,(2022)によれば、ガリア科は古第三紀にトチュウ科から分岐し、新第三紀鮮新世になって、アオキ属とガリア属を分岐したと推定されています。このことにより、新第三紀の中新世から鮮新世にかけて陸橋となっいた北の回廊ベーリンジアが失われたことにより、この2属が地理的に分離されたと解釈できます。

 維管束植物の分類【概要小葉植物と大葉シダ植物裸子植物被子植物(APG-IV体系)】【生物系統樹


【ガリア目(Garryales) ガリア科(Garryaceae)】

和名 (Japanese Name) 画像 (Image) 学名 (Latin name) 英語名 (English name)
アオキ属 Aucuba
アオキ アオキ
Aucuba japonica Japanese Laurel
ビワバアオキ ビワバアオキ
Aucuba eriobotryifolia

【文献】
Chen X, Fan L, Huang J, Zhou G and Huang Y (2021) Comparative and Phylogenetic Analyses of Complete Plastomes of Aucuba (Garryaceae), Unpublished(?), DOI: 10.21203/rs.3.rs-403712/v1, Accessed: 2023-09-23.
Burge DO (2011) Molecular Phylogenetics of Garrya (Garryaceae), Madroño, 58(4), 249-255, URL: https://www.jstor.org/stable/41702385, Accessed: 2023-09-23.
Huang Y, Fan L, Huang J, Zhou G, Chen X and Chen J (2022) Plastome Phylogenomics of Aucuba (Garryaceae), Front Genet, 13, 753719(1-7), DOI: 10.3389/fgene.2022.753719, Accessed: 2023-09-23.
The Angiosperm Phylogeny Group and others (2016) An update of the Angiosperm Phylogeny Group classification for the orders and families of flowering plants: APG IV, Botanical Journal of the Linnean Society, 181(1), 1–20, DOI: 10.1111/boj.12385, Accessed: 2023-07-11.

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