オシロイバナ科(Nyctaginaceae)は、これまでに6連、最大31属400種ほどが記載されてきましたが、Douglas and Manos,2007)によれば、北米の乾燥地で分化した『NAX(North American Xerophytic)クレード』、およびブーゲンビリア連(Bougainvilleeae)とピソニア連(Pisonieae)からなる『B&Pクレード』の二つが識別できるそうです。栽培あるいは帰化をよくみかけるオシロイバナ(Mirabilis jalapa)は、NAXクレードに識別されています。
オシロイバナ科(ナデシコ目)は、アントシアニンの代わりにベタレイン色素を生産することでも知られており、花弁のみならず全草で深い色合いの赤紫色が見られるのはこの色素のためだと言われています。
なお、Pisoniaの日本名はウドノキ属とも言われますが、同じ和名の属(Leea)がブドウ科にあるため、ここではピソニア属としました。
維管束植物の分類【概要、小葉植物と大葉シダ植物、裸子植物、被子植物(APG-IV体系)】【生物系統樹】
ブーゲンビレアの品種
【ナデシコ目(Caryophyllales) オシロイバナ科(Nyctaginaceae)】
【文献】
Douglas NA and Manos PS (2007) Molecular phylogeny of Nyctaginaceae: taxonomy, biogeography, and characters associated with a radiation of xerophytic genera in North America, Am J Bot, 94(5), 856-72, DOI: 10.3732/ajb.94.5.856, Accessed: 2023-09-10.
The Angiosperm Phylogeny Group and others (2016) An update of the Angiosperm Phylogeny Group classification for the orders and families of flowering plants: APG IV, Botanical Journal of the Linnean Society, 181(1), 1–20, DOI: 10.1111/boj.12385, Accessed: 2023-07-11.