金沢、磯子の名木古木-20181103

先週に続いて、今日は金沢区の北部から磯子区の名木古木を訪ねました。

【タブノキ】釜利谷東4丁目7-19
個人宅のタブノキです。


【スダジイ】釜利谷市民の森
金沢動物園のコアラバス終点からほど近い場所に生えているスダジイです。お社はありませんが、浅間大明神の石碑があります。


【ボダイジュ、イチョウ、カヤ3本】寶勝寺:氷取沢町126
双体道祖神碑があるので、何度か尋ねたことがある飯盛山寶勝寺です。指定番号が明示されているのは菩提樹のみです。ある程度年を経たイチョウは1本だけですが、カヤの木3本がどれかは定かではありません。


【マテバシイ、スダジイ】栗木神社:栗木2丁目13-21


国常立尊を祀る栗木神社では、マテバシイ、スダジイの各1本が名北古木に指定されています。鳥居の脇には、大正天皇御大典記念に植樹されたイロハモミジもありました。


【タブノキ3本、アカガシ2本】篁修寺:磯子区森5丁目9-6


指定番号が表示されているのは、裏手の墓地にあるタブノキ1本だけです。三門脇のタブノキ2本と三門に至る石段の両脇のアカガシ2本が指定木と思われます。


【スダジイ7本、ケヤキ】森浅間神社:森2丁目16-7


森浅間神社の社叢林は神奈川県の天然記念物に指定されており、そのうち何本かが横浜市の名木古木に指定されています。


神奈川県指定天然記念物
森浅間神社とその周辺の樹叢
平成六年二月十五日 指定
森浅間神社は、東京湾に面した丘陵地東端に位置しています。周辺は宅地開発され大規模団地に接していますが、急な斜面にスダジイが優占する常緑広葉樹林を擁しています。神社雌雄変域は、屛風ヶ浦と呼ばれる急傾斜あるいは切りたった斜面を有する丘陵地、台地が続いており、斜面崩壊を抑止する機能を維持している自然林は、この地域ではきわめて重要な位置づけにあります。社叢林は南から東側の斜面にスダジイかせ優占したヤブコウジ・スダジイ群集として残されています。参道石段の東側に胸高直径一メートルに達するスダジイも見られ、亜高木としてヤブツバキ、林床にはベニシダがめだちます。社叢林中には横浜市の古木・名木指定の木もあり、いずれも推定樹齢二百年で社叢林の主要な構成木となっています。
一方、神社に隣接して朝日不動とよばれる湧水池があり、その周囲にはケヤキが優占するタブノキ林が見られ、ケヤキの胸高直径は六三~七六センチメートルと大きく、樹高二十メートルの株分となりよく保全されています。林床には、キチジョウソウの他にベニシダ、オオイタチシダ、イワガネソウなどのシダ植物も生育しています。このように森浅間神社社叢林を中心にした樹叢は、市街地台地斜面にまとまって残る貴重な自然林であります。
•お願い
この天然記念物を、伐採したり荒らしたりしないで、大切に保護してください。
平成六年三月二十八日     神奈川県教育委員会
横浜市教育委員会


【スダジイ】朝日不動滝
朝日不動の近くにも名木・古木に指定されたスダジイがあります。滝のすぐ前には大きなケヤキがあり、注連縄が張られていました。


朝日不動滝由来
この滝の水源は背後の赤穂原台地より(現汐見台)湧出する清水で古来より存在していた。建武二年(一三三五年)鎌倉扇ヶ谷亀谷山権現堂六代修験者長円法印時の将軍守邦親王の命に依り創建された森浅間神社より百五拾年後の明応年中(一四九二~一五〇〇年)権現堂十五代修験者長恵法印が武州森村に移り住むに及んで、これを開設したと伝えられる。次いでこの滝に不動明王を祀り不動滝として修験者の修行の場とした。寛政十二年(一八〇〇年)幕府により女人の富士登山が許されてから富士信仰が盛んになり各地に富士講中が出来た。森浅間社には富士山を象り三方からの登山路があり、信仰から武州小富士として崇敬され多くの富士講中の人々が白装束でこの滝に打たれて祈願した(注富士講中記念碑)滝の口から流れ落ちる水に朝日が輝く荘厳さに朝日滝とも称された。今は台地の開発に依り水の量は半減した。滝壺の左上に清滝神社が有り弁天様が祀られていたが(明治四十一年浅間神社に合祀された)大正九年地元有志に依り改修が行われた(注再築記念碑)。昭和三十六年六月集中豪雨のため崩壊埋没し現在に至った。同五十六年五月より神社総代世話人会有志により滝壺の浚渫を行い埋没して居た不動明王(注崖面中央)とその使者である制多迦童子(向って左)金伽羅童子(向って右)二体の石像を発掘したが破損のため新らたに復元し旧石像二体を祠に安置した。同年八月浅間講々員の浄財と世話人会の奉仕により復元工事を完成し同月八日復元祝祭を齊行す。
昭和五拾六年八月八日


【ナギ】金蔵院:磯子4丁目3-6
金蔵院本堂前のナギは瀕死状態です。


魚塚(鮭塚)の由来
この題字は当時の市長有?忠一氏の揮毫になるもので昭和三年塩同業組合が牛頭山妙法寺の中央小島建立し爾来五十年の永きに亘り業界発展の願いを込めて毎年十一月十一日に供養を続けて来た。
大戦後は中央市場水産部自治会が此の碑の維持管理に当って来たが此の度建立五十周年を期し当海向上金蔵院の境内に移転改修をすることとした。
爾今は魚類全般の象徴として子々孫々魚介類の供養を行い水産関係者の繁栄を祈願する。
昭和子十三年十一月
横浜市中央卸売市場
本場水産部自治会
南部水産部自治会


曠古の盛儀を擧けさせ給ふ今年は偶本組合の設立貮拾周年
に相當せり隆運に會し協和輯穆各志を伸へ業務の順調なる
は幸慶禁ナる能はさるなり仍て同志相議り建碑を企て鹽魚
中最も重要品たる鮭の名に因みて鮭塚と命し以て一は記念
となし一は一層結束を固うナるの資となさいとせるか幸に
有吉横濱水産會長の揮毫を辱うしたるは本組合の光榮之に
過きたるはなし乃ち之か由來を記して他日に傳ふと云爾
横濱鹽魚商組合
昭和三年十一月
建碑擔當者 組合長 畑川大作
副組合長 中田伴平
陸前石巻 石井敬三郎刻


【横浜市指定名木・古木】
No.200405 タブノキ(釜利谷東4丁目7-19)
指定番号不明 スダジイ(釜利谷市民の森)
No.59004 ボダイジュ(飯盛山寶勝寺)
指定番号不明 イチョウ(飯盛山寶勝寺)
指定番号不明 カヤ3本(飯盛山寶勝寺)
No.200044 マテバシイ(栗木神社)
No.200045 スダジイ(栗木神社)
No.49270 タブノキ(鳳林山篁修寺)
指定番号不明 タブノキ2本(鳳林山篁修寺)
指定番号不明 アカガシ(鳳林山篁修寺)
指定番号不明 アカガシ(鳳林山篁修寺)
No.48124 スダジイ(森浅間神社)
No.48125 スダジイ(森浅間神社)
No.48126 スダジイ(森浅間神社)
No.48127 スダジイ(森浅間神社)
No.48128 スダジイ(森浅間神社)
No.201602 ケヤキ(森浅間神社)
No.201603 スダジイ(森浅間神社)
No.201604 スダジイ(森浅間神社)
No.201605 スダジイ(森浅間神社)
No.48123 スダジイ(朝日不動滝)
No.49256 ナギ(金蔵院)


以下、本日撮影のその他の写真です。


【参考】
タブノキ Machilus thunbergii
ボダイジュ Tilia miqueliana
アカガシ Quercus acuta
スダジイ Castanopsis sieboldii
マテバシイ Lithocarpus edulis
ケヤキ Zelkova serrata
ナギ Nageia nagi (syn.:Podocarpus nagi)
コミカンソウ Phyllanthus lepidocarpus
イヌタデ Persicaria longiseta
エノコログサ Setaria viridis
クロガネモチ Ilex rotunda
キヅタ Hedera rhombea
金沢動物園
ルドベキア Rudbeckia spp.
ガウラ Gaura lindheimeri
トネアザミ Cirsium comosum ver. incomptum
ヤツデ Fatsia japonica
ホトトギス Tricyrtis hirta
ノブドウ Ampelopsis glandulosa var. heterophylla
ユウガギク Aster iinumae
ヤブミョウガ Pollia japonica
カクレミノ Dendropanax trifidus
エゴノキ Styrax japonica
コバノセンナ Cassia coluteoides
ノアサガオ Ipomoea indica
ツワブキ Farfugium japonicum
サザンカ Camellia sasanqua
オオキバナカタバミ Oxalis pes-caprae
ボケ Chaenomeles speciosa

夕闇の横浜で

 今日は、午後から外勤で中区山下町へ。帰りは、上大岡まで歩いてみました。


 関帝廟:横浜市中区山下町140
 光の波間広場の光のモニュメント:中 区 弥生 町3丁目35-5
 伊勢佐木町商店街のモニュメント『波の華』:伊勢佐木町六丁目交差点
 堰神社:南区山王町5丁目
 ジュウガツザクラ Cerasus x subhirtella cv. Autumnalis

金沢の名木古木-20181028

お天気に恵まれた本日、金沢区の南部を中心に横浜市指定の名木古木を訪ねました。


瀬ヶ崎稲荷神社】六浦東1丁目33
鳥居の近くにイチョウ2本、階段を上り詰めたお社の後ろのビャクシン1本が指定木です。


白山神社】六浦東2丁目13-20(旧六浦町799)
菊理比売命(くくりひめのみこと)を祀る三分村高谷の鎮守であった白山神社では、ひと際目立つケヤキが指定木となっています。


【六浦山上行寺】六浦2丁目2-12
「船中問答の霊場」として知られる六浦山上行寺では、カヤとイチョウが名木古木に指定されています。


一、日荷上人と身延山仁王尊由来の事
ここ隣郷金沢村の真言律宗別格本山称名寺の山門に名匠作の仁王尊が祀られてあった。或る夜妙法坊に霊夢あり、「汝の信力堅固と怪力健脚にゆだね、われを身延山へ連れ行けよ、必ずや身延山の護神とならむ。」と感得し、直ちに称名寺寺主に仁王尊の護渡を懇願したが受け容れられず、われと囲碁をたたかわし、もし吾敗をとれば潔く仁王尊をば御坊に与えんとの約を得、妙法坊は自家自田を賭けて勝負し守護の力を得て勝利を得、意気揚々として仁王尊二体を背負い、三日三晩歩き通しついに身延山に納め所願成就せしめた。
時に身延山主曰く、これ凡庸の所為にあらず、因って日荷と法号を授与された。後に身延山では日荷上人の徳を讃え木像を刻み三門の仁王尊の傍に安置して供養す。
日荷上人は、当山に於て文和二年(一三五三)六月十三日入寂す。御年九十三才であった。その廟所に繁茂せる榧は身延山より持ち帰りたる日荷上人御手植の巨樹零墨である。近郷杉田梅林の名所、妙法寺も元真言宗にして日荷上人が改宗らしめる名刹にてその境内に同じくお手植の榧が現存す。


【常見山無量院光傳寺】六浦3丁目2-11
よく手入れされたビャクシンがありました。


【浄林寺跡】朝比奈町267
朝比奈北市民の森入り口付近のイヌガヤです。環状4号線から少し離れているのですが、上總介塔から見えています。


【朝夷切通し入口】朝比奈町21
説明板等は一切ありませんので確証はありませんが、恐らくこのカヤが名木古木です


【東光禅寺】釜利谷南2丁目40-8
名木古木に関する説明板等はみかけませんでした。本堂前のウメと送り墓地にあるクスノキが相当すると思われます。イヌツゲは滅失の可能性があります。


【手小神社】釜利谷南1丁目1-8
金沢八景小泉夜雨(こずみのやう)に縁のあることで知られる手小神社には、ケヤキ3本とタブノキ、トチノキ各1本があったそうですが、3本目のケヤキは失われたようです。イチョウ2本が追加登録されていました。


谷津浅間神社】谷津町432
アカガシ、タブノキ、ヤマザクラ、ヤマモモが各1本ずつ、名木古木に登録されています。説明板は設置されておらず、樹を取り違えている可能性もあります。


琵琶島弁天社
北条政子が開基と伝えられる琵琶島弁天社です。社前のビャクシン1本が、昨年、瀬戸神社のビャクシンと一緒に名木古木に登録されたようです。


【瀬戸神社】
横浜市指定の天然記念物であるカヤの木がある瀬戸神社です。同社の主祭神は大山祇神、明治時代に近隣の社を多数合祀しているため配神の全貌は未調査です。名木古木指定番号49296のイチョウは滅失したと思われます。


以下、本日撮影したその他の写真です。


雷神社のイチョウ(かまくらと三浦半島の古木・名木50選)
船繋ぎ松の後継木(上行寺)
蛇混柏:金沢八木
由緒不明の社(金沢区釜利谷東7丁目20)
【参考】
横浜市指定名木古木
No.201607 イチョウ(瀬ヶ崎稲荷神社)
No.201608 イチョウ(瀬ヶ崎稲荷神社)
No.90012 ビャクシン(瀬ヶ崎稲荷神社)
No.95015 ケヤキ(白山神社)
No.49292 カヤ(六浦山上行寺)
No.49293 イチョウ(六浦山上行寺)
No.48139 ビャクシン(常見山無量院光傳寺)
No.48140 イヌガヤ(浄林寺跡)
No.49290 カヤ(朝夷切通し入口)
No.49306 ウメ(東光禅寺)
No.49305 クスノキ(東光禅寺)
No.49301 ケヤキ(手小神社)
No.48136 ケヤキ(手小神社)
No.49302 タブノキ(手小神社)
No.49303 トチノキ(手小神社)
No.201723 イチョウ(手小神社)
No.201724 イチョウ(手小神社)
No.49310 ヤマモモ(谷津浅間神社)
No.49311 タブノキ(谷津浅間神社)
No.49312 アカガシ(谷津浅間神社)
No.49313 ヤマザクラ(谷津浅間神社)
No.201727 ビャクシン(琵琶島弁天社)
No.48137 カヤ(瀬戸神社)
No.201725 ビャクシン(瀬戸神社)
No.201726 ビャクシン(瀬戸神社)
No.49297 ケヤキ(瀬戸神社)
No.49298 イヌマキ(瀬戸神社)
No.201307 イヌマキ(瀬戸神社)
No.49299 クスノキ(瀬戸神社)
No.49296 イチョウ(瀬戸神社):滅失(?)

雷神社のイチョウ(かまくらと三浦半島の古木・名木50選)
船繋ぎ松の後継木(上行寺)
蛇混柏:金沢八木
由緒不明の社(金沢区釜利谷東7丁目20)

イチョウ Ginkgo biloba
ビャクシン Juniperus chinensis
ケヤキ Zelkova serrata
カヤ Torreya nucifera
イヌガヤ Cephalotaxus hamingtonia
ウメ Prunus mume
クスノキ Cinnamomum camphora
トチノキ Aesculus turbinata
ヤマモモ Morella rubra
タブノキ Machilus thunbergii
アカガシ Quercus acuta
ヤマザクラ Cerasus jamasakura
イヌマキ Podocarpus macrophyllus
バショウ Musa basjoo
ザクロ Punica granatum
ワジュロ Trachycarpus fortunei
ヤマボウシ Cornus kousa
トキワサンザシ Pyracantha coccinea
アキノタムラソウ Salvia japonica
シュウメイギク Anemone hupehensis
ホルトノキ Elaeocarpus sylvestris
メランポジウム Melampodium divaricatum
ハナカイドウ Malus halliana
キンエノコロ Setaria pumila
シロヨメナ Aster ageratoides
ヒヨドリバナ Eupatorium makinoi
センリョウ Sarcandra glabra
カクレミノ Dendropanax trifidus
カラスウリ Trichosanthes cucumeroides
ソヨゴ Ilex pedunculosa

今日は近場で…

 本日、12:00から歯科治療。遠くには行けませんので、近くでの散策でした。秋はますます深まっているようです。


【参考】
 イチョウ Ginkgo biloba (浦郷小学校)
 ホトトギス Tricyrtis hirta
 ツワブキ Farfugium japonicum
 シロヨメナ Aster ageratoides
 シロヤマブキ Rhodotypos scandens
 カキノキ Diospyros kaki
 ガマズミ Viburnum dilatatum
 コセンダングサ Bidens pilosa var. pilosa
 センナ Senna multiglandulosa
 ウツギ Deutzia crenata
 タツナミソウ Scutellaria indica
 ヘビイチゴ Potentilla hebiichigo
 ゲンペイコギク Erigeron karvinskianus
 ヒメツルソバ Persicaria capitata
 イヌタデ Persicaria longiseta
 イノコヅチ Achyranthes bidentata
 カナムグラ Humulus japonicus(雄花)
 カナムグラ Humulus japonicus(雌花)
 アツバキミガヨラン Yucca gloriosa
 ノボタン Melastoma candidum
 ホウキギ Bassia scoparia

高尾山へ

 全国的に良いお天気となった本日(2018.10.21)、家内と二人で高尾山に行ってきました。関東平野の高尾山は少なくとも二つありますが、山麓に薬王院があることで知られた高尾山(699.15m)の方です。往路は稲荷山コース、復路は3号路から1号路を辿りました。

【主な経路】
 (高尾山口駅)-6号路入口-旭稲荷-展望台-高尾ビジターセンター-山頂-薬王院-たこ杉-展望台-(高尾山口駅)


東京都指定天然記念物「高尾山 杉並木」
 威容を誇った、巨大なる杉の並木は、昭和三十四年と四十一年の二度におよぶ台風被害により、そま本数はかなり少なくなりました。
 しかし、残っている杉の樹齢は一千年に近いものが立ち並び、都内では他に例のない並木となっております。
      高尾山薬王院


  天狗の腰掛け杉
 高尾山に住むと伝えられる「天狗様」が腰掛けて物見をしてござると語り伝えられるのがこの大杉。天狗様は高尾山の精霊とも言うべき存在で、ご本尊飯縄大権現の霊域を護るため、この大杉の高みの枝に腰掛けて登山参詣の人々を見守ってござる。と云うのである。 天狗様は高尾山の生きとし生ける物を代表する正義の味方。それを宿す御霊木である樹齢七百年以上と言われる注連縄の懸けられた杉の木を大切に守ってゆきたい。
          高尾山薬王院
          高尾山武相講


   たこ杉(蛸杉)
     所在地 八王子市高尾町(高尾山参道十一丁目)
     指定年月日 昭和三十九年七月二十三日
 高さ三十七メートル、目通り幹囲約六メートル。樹齢約四五〇年の大杉で高尾山内にある都指定の飯盛杉に次ぐ大きさである。
 「蛸杉」とは、「昔参道開さくの際根がわだかまって工事の邪魔になるところから伐採しようとしたら、一夜にして根が後方に屈曲した」との伝説とその根が「たこの足」に似ているところから呼ばれるようになったものである。
     平成二十七年三月三十一日
          八王子市教育委員会


【氷川神社】


     氷川神社の由来
鎮座地 東京都八王子市高尾町二二五八
御祭神 素戔嗚尊(すさのおのみこと)
由緒
 応永年間(一三九四~一四二七)に片倉城主毛利備中守師親が武蔵一ノ宮の氷川神社を勧請し、寛文二年(一六六二)に再建造営され高尾の総鎮守となりました。
 現社殿は昭和二十七年八月二十日に新築されました。その後、昭和四十年の台風により御神木がことごとく倒れました。
 明治五年から例祭に奉納されている獅子舞の神事は昭和三十五年に市の無形文化財に指定されました。
 御祭神である素戔嗚尊は、生贄にされそうになった奇稲田姫命を櫛に変えて髪に挿し八岐大蛇を退治し、後にお妃にお迎えになったそうです。縁結び・五穀豊穣のご神徳ありと伝えられています。
例祭日 八月第三土曜日・日曜日


【旭稲荷】


【高尾山薬王院】


【参考】
 高尾山駅
 シロミノコムラサキ Callicarpa dichotoma f. albifructa
 オオカッコウアザミ Ageratum houstonianum
 アズマヤマアザミ Cirsium microspicatum
 ヤマゼリ Ostericum sieboldii
 カシワバハグマ Pertya robusta
 シラヤマギク Aster scaber
 稲荷山コース
 アキノキリンソウ Solidago virgaurea var. asiatica
 ランドマークタワー方面
 ヤクシソウ Youngia denticulata
 頂上で
 イロハモミジ Acer palmatum
 ムササビ Petaurista leucogenys
 富士山を望む
 杉並木
 天狗の腰掛杉
 男坂女坂分岐路
 たこ杉
 ハクチョウゲ Serissa japonica
 マメヅタ Lemmaphyllum microphyllum
 地蔵尊
 1号路
 ヤマアジサイ Hydrangea serrata
 タチツボスミレ Viola grypoceras
 ミツマタ Edgeworthia chrysantha (蕾)
 高尾山薬王院本堂
 天狗面
 愛染明王像
 絵馬
 役小角像
 烏天狗像
 飯縄権現像
 高尾山薬王院奥の院
 明日の神話:岡本太郎作

鎌倉の名木古木-材木座、大町、長谷

 今日は鎌倉でまだ見ていなかった『かまくらと三浦半島の古木・名木50選』に選ばれている樹々などを訪ねました。

【主な経路】
(六浦駅)-新宿-光明寺-安国論寺-安養院-甘縄明神宮-佐助-(鎌倉駅)


新宿(しんじゅく)のタブノキ】逗子市新宿4丁目7-32
 先月も訪ねたタブノキです。今日は持ち主の方に許可を貰って近くでも撮影できました。数年前の大雪で、主幹の一部が失われたとのことで、それで小ぶりになってしまったようです。


【光明寺のクロガネモチ】鎌倉市材木座6丁目17-19
 何度か尋ねたことのある材木座の天照山蓮華院光明寺のクロガネモチです。見上げるほどの大木で、ウェブ情報によれば雌樹なのですが、この時期なら色づき始めている筈の実がひとつもなく葉もまばらで、行く末が不安です。


【安国論寺のヤマサクラ】鎌倉市大町4丁目4-18
 立正安国論の執筆の地とされる妙法華経山安国論寺の妙法桜です。日蓮上人縁の山桜ですが、既に主幹は失われていました。


  安国論寺
 当山は日蓮上人松葉ヶ谷(まつばがやつ)御小庵の霊跡です。御小庵の元となった岩窟(「御法窟(ごほうくつ)」または「日蓮岩窟」という)が本堂の向いにあります。この御法窟で日本国の安泰と人々の幸せわ願って文応元年(一二六〇)七月十六日、前執権北条時頼に建白した『立正安国論』が執筆されました。
 翌八月二十七日に立正安国論に反感をもつ人々に庵が襲われました。これは『松葉ヶ谷の法難』といわれています。本堂の裏山に一時避難した「南面窟」があります。
 境内は四季折々の花や紅葉で彩られています。なかでも御小庵の傍の山桜は、日蓮上人の桜の杖が根づいたといわれ、サザンカやカイドウと共に鎌倉市の天然記念物に指定されています。
●宗派 日蓮宗
●山号寺号 妙法華経山安国論寺
●建立 建長5年(1253)
●開山 日蓮上人


【安養院のラカンマキ】鎌倉市大町3丁目1-22
 祇園山安養院田代寺は、北条政子を開基とする浄土宗寺院ですが、本堂に向って右に大きなイヌマキが植わっています。


  安養院
 尼将軍と称される北条政子が、夫である源頼朝の冥福を祈るために笹目ヶ谷に建立した祇園山長楽寺が前身であると伝えられます。その後、鎌倉時代末期に善導寺の跡(現在地)に移って安葉院になったといいます。安養院は北条政子の法名です。
 延宝八年(一六八〇)に全焼したため、頼朝に仕えていた田代信綱がかつて建立した田代等の観音堂を移します。こうして「祇園山安養院田代寺」となりました。
●宗派 浄土宗
●山号寺号 祇園山安養院田代寺
●建立 嘉禄元年(1225)
●開山 願行上人
●開基 北条政子


甘縄明神宮(あまなわしんめいぐう)のタブノキ】鎌倉市長谷1丁目12-1
 長谷の神明社には、タブノキの大樹が沢山あります。少なくともそのうち2本とイチョウ1本が鎌倉市の保存樹に指定されています。古木・名木50選に関する案内板等は設置されておらず、どの樹が指定木かわかりませんでした。あるいは、社叢林のタブノキ全体で指定されたのかも知れません。


 甘縄神明神社略縁起
御祭神 天照大神
    伊邪那岐尊(いざなぎのみこと)(白山) 倉稲魂命(うがのみたまのみこと)(稲荷)
    武甕桘命(たけみかつちみこと)(春日)  菅原道真公(すがわらみちざねこう)(天神)
御由緒
和銅三己酉約一二五〇年西紀七一〇年染谷太郎太夫時忠の創建です。永保元年酉年約八八〇年前西紀一〇八一年源義家公が社殿を再建せらる。源頼朝公政子の方實朝公など武家の崇敬が篤く古来伊勢別家と尊稱せられている鎌倉で最も古い神社です。社殿の裏山は御輿ヶ嶽見越ヶ嶽とも書くと云い古くから歌によまれています。
源頼義は相模守として下向の節当宮に祈願し一子八幡太郎義家が生まれたと伝えられています。
 都にははや吹めらし
  鎌倉の御輿ヶ崎 秋の初風


【瘡守稲荷】鎌倉市大町2丁目8
 安養院の近くの浄行寺境内には、ちょっと風変わりな瘡守稲荷が祀られていました。


 その他、本日撮影の写真です。


【参考】
 タブノキ Machilus thunbergii
 クロガネモチ Ilex rotunda
 ヤマサクラ Cerasus jamasakura
 イヌマキ Podocarpus macrophyllus
 イチョウ Ginkgo biloba
 トネアザミ Cirsium comosum ver. incomptum
 オオバクサフジ Vicia pseudo-orobus
 ホトトギス Tricyrtis hirta
 ヒヨドリジョウゴ Solanum lyratum
 ベニバナボロギク Crassocephalum crepidioides
 クコ Lycium chinense
 ホウキギ(コキア) Bassia scoparia
 サネカズラ Kadsura japonica
 オキナワスズメウリ Diplocyclos palmatus
 ツワブキ Farfugium japonicum
 ハラビロカマキリ Hierodula patellifera

中秋の大宮で

 ここのところ休日勤務が続いていて訪ねることが出来なかった大宮をたずねる訪ねることができました。お天気も久し振りの日差しに恵まれて、近所を散歩することが出来ました。


【参考】
 ハナミズキ Cornus florida
 ホウキギク Symphyotrichum subulatum var. subulatum

三浦の名木・古木を巡る

 今日は、三浦市を中心にして、『三浦市指定保存樹』に指定された木々を訪ねました。これらのいくつかは、『かまくらと三浦半島の古木・名木50選』にも撰されています。
【主な経路】
(三浦海岸駅)-南下浦市民センター-十劫寺-円福寺-走湯神社-三浦市役所-市役所福祉会館-三崎小学校-海南神社-白髭神社-小網代の森-光照寺-延寿寺-初声町和田-(三崎口三浦海岸駅)


【南下浦市民センターのクスノキ】南下浦町上宮田655


 保存樹指定は3本で、恐らく道沿いの3本と思われます。このうち①と思しき一番東側の木には、セッコク、ノキシノブなどの着生植物が繁茂しています。古木・名木50選にもはいっていますが、説明板等はなにもありませんでした。


【十劫寺のイチョウ】南下浦町上宮田3527
 正覚山専求院十劫寺境内のイチョウのうち雄の樹一本が、三浦市保存樹No.5として登録されています。ここでも台風の潮風に痛めつけられて、黄葉は期待できそうにありませんでした。


【円福寺のイチョウ】南下浦町金田258
 三浦七福神の金光恵比須尊で尋ねたことのあった金田山円福寺のイチョウです。雄樹一本が三浦市保存樹の筈ですが、いずれの樹も刈り込まれて行く末が案ぜられます。案内板等はありませんでした。


【走湯神社のイチョウ】三浦市南下浦町金田373

 『金田の権現様』として知られる走湯(そうとう)神社は、天忍穂耳(あめのおしほみみ)命を祭神としています。雌一本と雄一本は、三浦市指定保存樹かつ『かまくらと三浦半島の古木・名木50選』に撰されているほか、イヌマキとヤブツバキ各一本が三浦市指定保存樹となっています。説明板等はみあたりませんでした。


【市役所本館前のスダジイ】城山町1-1
 それほど大きな樹ではありませんが、枝ぶりの良い樹下にベンチがありました。


【市役所福祉会館下駐車場前のクスノキ】三崎1丁目2-17
 こちらも、クスノキとしてはそれほどの大木ではありませんが、道沿いなのでよく目立ちます。


【三崎小学校のクロマツ】三浦市三崎1丁目20-32


 三崎小学校の校庭にひときわ大きく聳えるクロマツには、五条 = 五常(仁義礼智信)という名称の由来があるそうです。樹下の案内板に間違い(3葉、5葉の例)があるのは残念です。


  五常の松
種名 クロマツ(マツ科マツ属)
学名 Pinus Thunbergii
樹高 約13m
由来 幹が五本に別れているところから五条の松と言われているが、人の常に守るべき五つの道という意味から五条の松と呼ばれており、『かまくらと三浦半島の古木、名木50選』に選定されている。


【海南神社のイチョウ】三浦市三崎4丁目12-11
 これまでにも何度か尋ねたことのある海南神社にはイチョウが何本かありますが、雌雄各一本が三浦市指定保存樹かつ『かまくらと三浦半島の古木・名木50選』に撰されています。


三浦市保護樹木 No.22 海南神社のイチョウ(雌)
 樹齢 約800年、幹周 4.6m、樹高 15m

三浦市保護樹木 No.23 海南神社のイチョウ(雄)
 樹齢 約800年、幹周 5.6m、樹高 15m

 分類  イチョウ科イチョウ属
 樹種名 イチョウ
 漢字  銀杏、公孫樹
 学名  Ginkgo biloba
 分布  北海道南部、本州、四国、九州、沖縄(中国原産)
 特徴等 源頼朝公が祈願成就の記念に植えたといわれている。
     樹齢約800年で、市内で最も古い木。
                  平成13年3月16日指定
                  三浦市


  御神木
頼朝公手植えの雌雄の大銀杏
 この大公孫樹は鎌倉時代(一一八五)に源頼朝公当社に敬神の念篤く祈願成就の記念として寄進しと伝えられる。
     (樹齢約八百年)
市指定天然記念物


【白髭神社のフジ】三崎町小網代1793
 小網代の森の海側に位置する白髭神社の境内には大木が沢山ありますが、拝殿に向って左の方にフジがあるのを確認しました。三浦市指定の保存樹となっているのは、紫花、白花の各一本ですが、花期に確認する必要がありそうです。


【光照寺のスダジイ】三浦市初声町三戸2473
 三浦七福神の寿老人で知られる開宮山光照寺のスダジイです。指定樹は本堂向って左の樹でしょうか。


【延寿寺ナギ/イチョウ】三浦市初声町下宮田3403
 三浦七福神の寿福大黒天で知られる寿福山延壽寺には、ナギとイチョウがあります。


三浦市保護樹木 No.12 延寿寺のナギ
 分類  マキ科マキ属 注)
 学名  Podocarpus nagi 注)
 漢字  梛  樹零 約600年
 幹周  2.0m 樹高 18m
 分布  本州南部、四国、九州、沖縄、台湾、海南島
 特徴等 団地の山地に自生する。県内には比較的少ない。葉には中央脈がなく、多数の平行脈があり、、縦には裂けるが、横には裂けない。神社によく植えられているため、御神木とされるものが各地に見られる。地元では「なんじゃもんじゃ」とも呼ばれ、親しまれている。
                  平成13年3月16日指定
                  三浦市
注:ナギをイヌマキと同じマキ属(Podocarpus)に含める考え方もありましたが、現在ではナギ属(Nageia)として独立させることが普通です。


三浦市保護樹木 No.13 延寿寺のイチョウ(雌)
 分類  イチョウ科イチョウ属
 樹種名 イチョウ
 学名  Ginkgo biloba
 漢字  銀杏、公孫樹  樹齢 約300年
 幹周  3.5m      樹高 20m
 分類  北海道南部、本州、四国、九州、沖縄(中国原産)
 特徴等 秋に美しく黄葉する。種子は9月頃に成熟する。外種皮は黄色で特異な匂いがある。白くて堅い内種皮に包まれているギンナンは食用になる。
                  平成13年3月16日指定
                  三浦市


【芹沢家のヤマモモ】三浦市初声町和田3013
 個人宅のヤマモモの大樹です。何度か訪れたことがあるのですが、かまくらと三浦半島の古木・名木50選に選ばれているとは気づいていませんでした。根元には稲荷社があります。


【稲荷社(カイナンマリネ)】三浦市三崎4丁目8-6
 たまたま通りかかったレストランに稲荷神が祀られていました。


【出世稲荷茶吉尼天尊/鬼王大神】三浦市三崎1丁目10


 三崎まぐろで知られる紀の代からすぐ近くのお社です。相殿といっても良い様な造りの境内社には、鬼王が祀られています。


三戸(みと)上諏訪社】:三浦市初声町三戸1091


 初声町三戸で相模湾を望むお社にも立寄りました。


 その他、本日撮影の写真です。


【参考】
 クスノキ Cinnamomum camphora
 セッコク Dendribium spp.
 ノキシノブ Lepisorus spp.
 イチョウ Ginkgo biloba
 イヌマキ Podocarpus macrophyllus
 ヤブツバキ Camellia japonica
 スダジイ Castanopsis sieboldii
 クロマツ Pinus thunbergii
 ナギ Nageia nagi (syn.:Podocarpus nagi)
 ヤマモモ Morella rubra
 富山(とみさん)(房総)遠望
 ツルナ Tetragonia tetragonioides
 オナモミ Xanthium strumarium
 コウボウムギ Carex kobomugi
 ハマボウフウ Glehnia littoralis
 ハマヒルガオ Calystegia soldanella
 スベリヒユ Portulaca oleracea
 マメカミツレ Cotula australis
 カタバミ Oxalis corniculata
 ツユクサ Commelina communis
 ノゲシ Sonchus oleraceus
 フクシマシャジン Adenophora divaricata
 クコ Lycium chinense
 青首大根 Raphanus sativusvar. longipinnatus
 宮川公園の風車
 イモカタバミ Oxalis articulata
 ブラジルヤシ Butia capitata
 ショウキズイセン Lycoris africana
 アカメガシワ Mallotus japonicus
 ノカンゾウ Hemerocallis fulva var. disticha
 常盤山査子(ピラカンサ) Pyracantha spp.
 諸磯湾
 イノコヅチ Achyranthes bidentata
 榎テラス(小網代の森)
 ミゾソバ Polygonum thunbergii
 シロバナサクラタデ Persicaria japonica
 ローズヒップ Rose spp.
 イソヒヨドリ Monticola solitarius、雌

横須賀小川町教会

 横須賀中央に用事があり、よく通りかかる小川町の教会に案内板があることに気づきました。


  小川町の鐘(横須賀市小川町7番地)

 この十字架に吊るされている鐘は、1932年に米国メリーランド州ボルチモア市のマックシャン鐘鋳造会社で造られ、1950年の秋に旧会堂の完成にともない、当時の基地司令官W.デッカー氏の寄贈によって設置されたものです。重さ約300kg、直径80cm。毎週日曜日、礼拝開始を告げるために鳴らされます。
The bell hanging in the cros tower was donated by Commander Benton W. Decker upon completion of the original Ogawa-cho Church structure in Fall 1950. It was cast by the McShane Bell Foundry in Baltimore, Maryland (USA), in 1932, and weighs 300 kilograms and is 80 centimeters in diameter. The bell tolls every Sunday morming to announce the commencement of worship services.

 宗教法人「日本基督教団 横須賀小川教会」