秀樹」カテゴリーアーカイブ

瀬谷区、大和市の巨樹など

 横浜市の北西部は武蔵野の面影が残る地域です。今日は瀬谷区と隣接の大和市で巨樹巨木を尋ねました。深見神社のハルニレは、以前ズーラシアの帰りに立ち寄ったことがありました。
 横浜市指定名木古木マップ  かながわの名木100選


瀬谷日枝神社:瀬谷区本郷1丁目18-9

【かながわの名木100選】 昭和59年12月選定
日枝神社のケヤキ
 和名:ケヤキ(ニレ科)
 枝ぶりは「逆さほうき状」で、いかにもケヤキらしい樹形のすばらしい巨木である。横浜市の名木古木に指定されている。
 樹高 35メートル 胸高周囲 5.4メートル
 樹齢 約300年(推定)
 ケヤキは、本州から九州に分布する落葉高木で、枝を広げた姿は雄大であり、日陰木として公園、街路などに植えられる。樹高50メートル、胸高周囲15メートル、樹齢約1900年に達するのもあると言われている。


  ケヤキ(ニレ科)
 樹齢約三〇〇年 目通り周五・二〇m
 樹高四〇・〇m
 天正十九年(一五九一年)の検地帳見聞録や昔からの言い伝えによれば、今から約四百年前、小田原北条氏の陣屋が神社の東方一丁(注)のところにありました。御馬廻り役だった久米玄蕃之助は上瀬谷の城山外堀に馬屋敷を設置しましたがその小姓役松浪内蔵が、日枝神社に牛頭天皇(スサノオノミコト)を祀っていました。ところが、渡御のたびに夏の流行病や大げんかがあるので、元亀元年(一五七〇年)頃氏子が相談した末、今の拝殿と大ケヤキの間に埋めてしまったといわれています。現在でも正月の〆縄を納めたり、参拝したりする旧留が残っているとか。
  昭和五四年三月  横浜市緑政局
【注】1丁 = 1町 ≈ 109.09m
横浜市文化財天然記念物


慈光山善昌寺:瀬谷区竹村町1-14
【横浜市指定名木古木】
 イチョウ No.49585
 シダレザクラ No.201509
 タブノキ No.201001


【横浜市指定名木古木】
ケヤキ No.49583 (個人所有)


瀬谷山徳善寺:本郷3丁目36-6
【横浜市指定名木古木】
 タラヨウ No.48236

葉桜としづまる法界に多羅葉の
咲き散るひそけさと思ひみるべく 正一

 
葉桜としづまる法界に多羅葉の
咲き散るひそけさと思ひみるべく 正一

【注】能澤正一は、19990年に第39回横浜文化賞を芸術部門で受賞しているようです。


【歌碑裏面】
能澤正一 宮沢町九五六番
 相武アララギ主宰
 横浜文化賞 平成二年受賞
 平成九年三月吉日
 徳善廿五卋 正悳 建之
 協賛 仙田治男 宮沢町


深見神社:大和市深見3367

【かながわの名木100選】 昭和59年12月選定
深見神社のハルニレ
 和名:ハルニレ(ニレ科)
 幹はまっすぐに高く伸び、県内でも屈指のキルニレの巨木である。当神社の御神木で、樹種が分からなかったので「なんじゃもんじゃの木」と呼ばれて親しまれてきた。大和市の天然記念物に指定されいる。
 樹高 30メートル  胸高周囲 4.0メートル
 樹齢 約400年(推定)
 ハルニレは、北海道から九州の夏緑林帯に分布する落葉高木である。樹高45メートル、胸高周囲8メートル、樹齢約600年に達するものもあると言われている。


(大和)市して天然記念物(第二号)
   ハルニレ
     指定年月日 昭和四十七年二月二十五日
     樹種    落葉高木(ニレ科)
     形状    樹高 三〇m
     胸高周囲  四m
     樹齢    約五〇〇年
 ハルニレは夏緑樹林帯(ブナ帯)の木で、北国の山地に多くみられます。県内では丹沢山地の一〇〇〇m以上の地にみられますが、深みのような低地では珍しいことです。このように珍しい木で、何というの名の木かわからなかったので、「なんじゃもんじゃ」と呼ばれるようになったと伝えられています。
 四~五月、葉に先だって褐紫色の小さな花を葉の脇に束状に七~十五個程つけます。六月には扁平な翼を持った果実が熟して落ちまする葉の縁には鋸歯(のこぎりば)状で表面は脈がへこみザラついています。
     平成九年三月 大和市教育委員会


親縁山一応院佛導寺:大和市深見3361
 ヒマラヤスギ:無冠の孤立木ですが、景観木として今後注目されそうな予感です。


猿王山西福寺:橋戸3丁目21-2
【横浜市指定名木古木】
 スダジイ No.60021


白東山宗川寺:瀬谷区北新26-13
 宗川寺の夫婦銀杏 No.48233(向かって左)、No.48234(向かって右)

  横浜市名木古木指定 宗川寺(そうせんじ)の夫婦銀杏(北新26番地13)
 宗川寺は、寛永2年(1625年)北山本門寺第12世日賢上人が開山し、開基は瀬谷の住人で篤い信仰の心のあった石川宗川であり、その名から宗川寺と名づけられました。
 山門脇の2本の銀杏は、横浜市名木古木の指定を受けた夫婦銀杏で、昔から多くの方が安産・育児を祈願するために参詣に訪れてています。
   昭和54年3月(平成30年11月改訂)     瀬谷区役所


【参考】
 ケヤキ Zelkova serrata
 シダレザクラ Cerasus spachiana
 タブノキ Machilus thunbergii
 タラヨウ Ilex latifolia
 ハルニレ Ulmus davidiana
 ヒマラヤスギ Cedrus deodara
 スダジイ Castanopsis sieboldii
 イチョウ Ginkgo biloba

瀬谷八福神を巡って

 瀬谷八福神は、7福神のメジャーメンバーに達磨大師を加えた8尊を選定して、1984年に始められた正月巡りだそうです。本日、地神塔を尋ねる序に巡ってみました。


【瀬谷八福神】七福神+達磨
 菩提達磨円覺大師:相澤山長天寺(相沢4丁目4-1)
 大黒天:蓮昌山妙光寺(上瀬谷町8-3)
 恵比寿神:慈光山善昌寺(竹村町1-14)
 毘沙門天:瀬谷山徳善寺(本郷3丁目36-6)
 弁財天:瀬谷山不動院宝蔵寺(瀬谷5の36の14)
 布袋尊:猿王山西福寺(橋戸3丁目21-2)
 福禄寿:白東山宗川寺(北新26-13)
 寿老人:瀬谷山徳善寺別院 全通院勢至堂(下瀬谷1丁目29-10)


【文献】
瀬谷区総務部地域振興課(2020)瀬谷八福神, ページID:667-568-961, URL: https://www.city.yokohama.lg.jp/seya/shokai/bunkazai/seyahatihukujin.html, Accessed:2022-12-31.

2023年(令和五年)、賀新春!

 新年あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。
 早々のお年賀を頂戴しました皆さま、ありがとうございます。新年のご挨拶は、当サイトに代えさせて戴いておりますこと、ご容赦ください。


過去の年賀状ギャラリー
 双子も昨年成人し、今年は就職活動の予定です。

緑区、旭区、保土ケ谷区の地神(地天)

 姿を刻印した石塔(具像塔)が珍しい地天(堅牢地神)ですが、緑区には女神の姿を刻した地神塔があると聴き、確認しに行ってきました。この地区には地神塔がいくつかありますので、JR中山駅から京急井土ヶ谷駅にかけて訪ね歩きました。
【主な経路】
(中山駅)-神山-鴨居-上菅田-西谷-鶴ヶ峰-仏向町-権太坂-永田-(井土ヶ谷駅)
 (堅牢)地神塔マップ (作成中)  三浦半島の道祖神と地神 緑区、旭区、保土ケ谷区(2022-12-29) 瀬谷区、大和市(2023-01-02) 神奈川区、西区、保土ケ谷区(2023-01-09) 戸塚区(2023-01-21) 逗子市(2023-01-15)




横浜市指定有形文化財(石造建造物)
 女神像地神塔(じじんとう)
          指定年月日 平成八年十一月五日
     所在地 緑区鴨居六丁目二一番
     員数  一基
     法量  碑高 五九・〇cm 像高四八・〇cm
     時代  江戸時代 享和三年(一八〇三)
 地神は、仏教の地天(じてん)が神格化して農作の神となった民間信仰で、講結衆(こうけつしゅう)による地神塔の造立が行われました、地震信仰は、一八世紀末頃におこって一九世紀に普及し、明治年代末年にまで及んでいます。
 横浜には多数の地神塔が遺っていて、地神信仰の盛んであったことが知られています。
 地神塔には、「堅牢(けんろう)地神」「地神塔」などの文字を刻んだだけのものが大部分で、地神の像容を彫刻したものは多くありません。また、神像でも武神の姿の男神像はありますが、女神像は稀で、この女神像地神塔は、稀少な例のひとつです。
  (刻印) 正面 「地神(右書)」
      右面 「享和三年亥八月吉日」
      左面 「大下石工」
          横浜市教育委員会


 ごはん塚碑
鎌倉初期の武将畠山重忠は元久二年六月北条義時勢の攻めに会い武藏国二俣川に於て討死逃れ來りし残党も此の地で惨殺された
村人達はその霊を慰めるべく五ヶ所に塚を建て懇ろに弔いごはん塚と呼んで花を手向けた第二次世界大戦中耕地不足の爲畑と化しその後団地造成等の変遷をたどり塚四基は姿を消したゞ一基この地に祭祀するのみ
      蓮性寺


 歴史の道
元町橋(もとまちばし)
 保土ケ谷区郷土史(昭和一三年刊)によれば、明治時代の東海道線鉄道工事以前の今井川はここで街道を横切っていました。
 橋は江戸時代の「東海道分間延絵図」にも描かれています。また、かつての字名は、ここから東側を「元保土ケ谷」、西側を「元保土ケ谷橋(むこう)」となっていました。


【参考】
地神塔(文化十三丙子(1816)年):緑区上山2丁目2-6
地蔵堂:緑区白山2丁目53-19
鴨居稲荷神社:緑区鴨居6丁目30-1
女神像地神塔:緑区鴨居6丁目21
ごはん塚:緑区鴨居7丁目32
庚申塚:保土ケ谷区上菅田町1587
稲荷社:保土ケ谷区上菅田町1585
竹山高区配水槽
キク Chrysanthemum × morifolium
笹山商店街
上菅田八幡神社:保土ケ谷区上菅田町727
狸像:保土ケ谷区上菅田町279
二十六夜塔(左)、歳ノ神(中央)、地神塔(右):保土ケ谷区上菅田町285-9
庚申塔(左)・堅牢地神塔(右):西谷町3丁目21
不動尊:保土ケ谷区西谷町4丁目7
庚申塔:保土ケ谷区西谷町4丁目10
道祖神:川島町73-1
庚申塔(2基):川島町73-1
西川島町 堅牢地神:旭区鶴ケ峰2丁目77
双体道祖神:旭区鶴ケ峰2丁目57-20
仏向杉山社:保土ケ谷区仏向町553-1
カラスウリ Trichosanthes cucumeroides
桜樹千本植栽の碑:保土ケ谷公園
保土ケ谷球場
アオノリュウゼツラン Agave americana
神奈川坂
庚申塔(左)、堅牢地神塔(右):保土ケ谷権太坂1丁目2-2
旧元町橋跡:元町自治会館
帝釈天堂(保土ケ谷町3丁目)
堅牢地神表具(掛軸):帝釈天堂(保土ケ谷町3丁目)
横浜市指定名木古木 No.48075 ケヤキZelkova serrata:外川神社


【文献】
石川博司(1998)地神信仰雑記、URL:http://koktok.web.fc2.com/isikawa/isikawaCD/dijin.htm#%E5%9C%B0%E7%A5%9E%E5%A1%94%E3%81%AE%E5%85%A8%E5%9B%BD%E5%88%86%E5%B8%83、Accessed: 2022-12-30.
梅原達治(1985)埼玉県児玉町内の社日塔、札幌大学教養部紀要、27、101-120、URL: https://sapporo-u.repo.nii.ac.jp/?action=repository_uri&item_id=5199&file_id=18&file_no=1、Accessed: 2022-12-30.
梅原達治(1987)地神信仰の地域的変異について、札幌大学教養部紀要、30、69-87、URL: https://core.ac.uk/download/pdf/230296308.pdf、Accessed: 2022-12-30.
泉区小史編集委員会(1996)地神塔と地神信仰、いずみいまむかし、URL: https://www.city.yokohama.lg.jp/izumi/shokai/rekishi/ayumi/imamukashi/2-shoshi/denen/10-jisijisi.html、Accessed: 2022-12-30.

冬の鷹取-六浦-朝比奈

 年の瀬の近所を歩いてみました。


【参考】
 イソギク Chrysanthemum pacificum
 シチヘンゲ Lantana camara
 コゴメウツギ Stephanandra incisa
 マルバウツギ Deutzia scabra
 オニドコロ Dioscorea tokoro
 カマツカ Pourthiaea villosa
 ガマズミ Viburnum dilatatum
 マユミ Euonymus hamiltonianus
 ヤマブキ Kerria japonica
 ヤマコウバシ Lindera glauca
 鷹取山頂上付近
 キヅタ Hedera rhombea
 ビワ Eriobotrya japonica
 東京湾方面
 みなとみらい方面
 富津方面
 アセビ Pieris japonica
 ネズミモチ Ligustrum japonicum
 マンリョウ Ardisia crenata
 ヒメオドリコソウ Lamium purpureum
 ヤツデ Fatsia japonica
 シャリンバイ Rhaphiolepis indica var. umbellata
 ドウダンツツジ Enkianthus perulatus
 イヌビワ Ficus erecta
 ネリネ・ウンドゥラータ(ヒメヒガンバナ) Nerine undulata
 寒椿 Camellia x hiemalis
 センリョウ Sarcandra glabra
 ヒマラヤユキノシタ Bergenia stracheyi
 クロガネモチ Ilex rotunda
 アオツヅラフジ Cocculus trilobus
 フイリマサキ Euonymus japonicus f. aureovariegatus

今年最後のイングリッシュガーデン

 明日のクリスマスを以て今年の営業が終了する横浜イングリッシュガーデンを尋ねました。比較的寂しい季節ではありますが、冬咲きの桜が見頃です。





【参考】
 横浜イングリッシュガーデン
 桜 Cerasus sp.
  アーコレード Cerasus sargentii x C. subhirtella ‘Accolade’(高嶺桜(千島桜)x大山桜)
  冬桜(ふゆざくら) Cerasus x parvifolia ‘Fuyu-zakura’(豆桜x大島桜)
  子福桜(こぶくざくら) Cerasus x ‘kobuku-zakura’(志那実桜x江戸彼岸)
 エレガンスみゆき Cerasus x Armenica mume ‘Elegance Miyuki’
 薔薇 Rosa sp.
  はつね
  セピア・アート
  フラグレント・ディライト
  一葉
  薔薇の海
  ゴールド・メダル
  ミス・ハープ
  ロータリー・サンライズ
  つくばの(ゆき)
  ラ・カンパネラ
  ロマンティック・アンティーク
  ディ・ブレーカー
  春の海
  アドミラル・ロドニー
  ピンク・キャット
  ベリー・ベリー・ベッキー♪♯・ローズ
  スイート・シャトー
  スパニッシュ・ビューティー
  ストロベリー・アイス
  センセーション
  スマイル優雅
 イロハモミジ ‘猩々野村’ Acer palmatum ‘Shojo-nomura’
 ギョリュウバイ Leptospermum scoparium
 ムーシュウチュウ(木綉球) ‘ステリーレ’ Viburnun macrocephalum ‘Sterile’
 アジサイ ‘メイアンジュ’ Hydrangea macrophylla ‘Mayange’
 バショウ Musa basjoo
 老爺柿ロウヤガキ(衝羽根柿) Diospyros rhombifolia

クリスマスのイングリッシュガーデン

 ハロウィーンが終わるとクリスマス飾りになっていました。冬薔薇はまだまだ楽しめますし、冬咲きの桜がシーズンを迎えています。




【参考】
 桜 Cerasus
  子福桜(こぶくざくら) Cerasus x ‘kobuku-zakura’(志那実桜x江戸彼岸)
  冬桜(ふゆざくら) Cerasus x parvifolia ‘Fuyu-zakura’(豆桜x大島桜)
 須磨浦普賢象 Cerasus serrulata ‘Sumaura-fugenzo’
 エレガンスみゆき Cerasus x Armenica mume ‘Elegance Miyuki’
 薔薇 Rosa spp.
  フレンチ・レース
  ホワイト・ウィングス
  パンデモウニアム
  アドミラル・ロドニー
  ドリス・リカー
  カーディナル
  ラブリー・ブルー
  ジュリアン・ポタン
  ゴールデン・オールディー
  トム・ブラウン
  はつね
  ソワレ
  スイート・チョコ
 イロハモミジ ‘猩々野村’ Acer palmatum ‘Shojo-nomura’
 オオバギボウシ Hosta sieboldiana
 ムーシュウチュウ(木綉球) ‘ステリーレ’ Viburnun macrocephalum ‘Sterile’
 ハナズオウ ‘麗香’ Cercis chinensis ‘Reiko’
 ニシキギ Euonymus alatus
 ベニバナスモモ ’システナ’ Prunus x cistena
 ギョリュウバイ Leptospermum scoparium
 スノードロップ Galanthus nivalis
 ツタ Parthenocissus tricuspidata
 ペラルゴニウム Pelargonium cv.
 エリカ・クリスマスパレード Erica x hiemalis cv.’chrismas parade’