ツユクサ目(Commelinales)の系統概要

< ツユクサ目(Commelinales)は、ショウガ目(Zingiberales)が姉妹群と考えられていて、イネ目(Poales)、ヤシ目(Arecales)も含めたツユクサ目群(Commelinids)に置かれている単子葉植物のグループです(APG-IV,2016)。最近の報告(Zuntini et al.,2021)によると、目内に、5科、60属、920種以上が識別されています。
 維管束植物の分類【概要小葉植物と大葉シダ植物裸子植物被子植物(APG-IV体系)】【生物系統樹


【ツユクサ目(Commelinales)周辺の系統概要】Zuntini et al.(2021)

ツユクサ目群(Commelinids)
│┌──ヤシ目(Arecales)
└┤┌─イネ目(Poales)
 └┤┌ショウガ目(Zingiberales)
  └┴ツユクサ目(Commelinales)
    │ ┌─ミズアオイ科(Pontederiaceae)【2属41種】
    │┌┤ └ポンテデリア属 Pontederia 
    └┤└─ハエモドルム科(Haemodoraceae)【約15属120種】
     │  └┬コノスティリス亜科(Conostylidoideae)
     │   └ハエモドルム亜科(Haemodoroideae)
     └┬─タヌキアヤメ科(Philydraceae)【3属6種】
      └┬ハングアナ科(Hanguanaceae)【1属19種】
       └ツユクサ科(Commelinaceae)【39属749種】
        │┌ツユクサ連(Commelineae)
        └┤└┬─ツユクサ属 Commelina 
         │ └─ヤブミョウガ属 Pollia 
         └ムラサキツユクサ連(Tradescantieae)
          └┬─コダチハカタカラクサ属 Dichorisandra> 
           └┬ギバシス属 Gibasis 
            └ムラサキツユクサ属 Tradescantia> 

【文献】
The Angiosperm Phylogeny Group and others (2016) An update of the Angiosperm Phylogeny Group classification for the orders and families of flowering plants: APG IV, Botanical Journal of the Linnean Society, 181(1), 1–20, DOI: 10.1111/boj.12385, Accessed: 2023-07-07.
Zuntini AR, Frankel LP, Pokorny L, Forest F, and Baker WJ (2021) A comprehensive phylogenomic study of the monocot order Commelinales, with a new classification of Commelinaceae, Am J Bot, 108(7), 1066–1086, DOI: doi:10.1002/ajb2.1698, Accessed:2025-09-16.

初秋のイングリッシュガーデン

 横浜イングリッシュガーデンでは、ハロウィンの飾り付けが終わっていましたが、秋バラの見頃はまだまだ先になりそうです。
 維管束植物の分類【概要小葉植物と大葉シダ植物裸子植物被子植物(APG-IV体系)】【生物系統樹




【参考】
 横浜イングリッシュガーデン
 ハロウィン・ディスプレイ
 グリフィン griffin
 サンゴシトウ Erythrina x bidwillii
 ルリヤナギ Solanum glaucophyllum
 コリウス Solenostemon scutellarioides
 シュウカイドウ Begonia grandis
 シバフタケ Marasmius oreades
 オオカッコウアザミ Ageratum houstonianum
 インパチェンス・ワレリアーナ Impatiens walleriana
 スーパートレニア Torenia fournieri x concolor
 ハナシュクシャ Hedychium coronarium
 (白花)モミジアオイ ‘スワンプ・エンジェル’ Hibiscus coccineus ‘Swamp Angel’
 クレマチス Clematis sp.


 カワウ Phalacrocorax carbo
 マメアサガオ Ipomoea lacunosa
 イチョウ Ginkgo biloba
 マテバシイ Lithocarpus edulis
 Nadia(鶴屋町2丁目10-9)
 ヒマワリ Helianthus annuus

戸越八幡神社のケンポナシ

 今日は仕事帰りに、御神木のケンポナシがあるという戸越八幡神社を尋ねました。大井町からの道を間違えたおかげ(?)で、以前に尋ねた事のあった蛇窪弁才天も訪れることが叶いました。

 維管束植物の分類【概要小葉植物と大葉シダ植物裸子植物被子植物(APG-IV体系)】【生物系統樹
【本日更新】
 クロウメモドキ科


日本樹木遺産 認定樹木第一号
 戸越八幡神社内「ケンポナシ」の樹


品川区指定天然記念物
戸越八幡神社のケンポナシ
 所在 戸越二丁目六番二十三号 戸越八幡神社
 指定 昭和五十三年二月十四日(第十五号)
 ケンポナシはクロウメモドキ科に属する落葉の高木で、夏に淡い黄色の小さい花をたくさんつける。実は球形で、九月から十月に柴黒色に熟し、甘味があって食べられる。
 樹木の幹の囲りは葯二・五メートル、高さは十八メートルあり、推定の樹齢は二百五十から三百年である。もと、幹は二本立であったが、右側が枯れてなくなり、現在は一本立てである。
 近年、ケンポナシは都区内ではほとんど見られなくなった木で、本樹の存在は貴重である。
 平成八年三月三十一日
          品川区教育委員会


この地の守りの神さま
 戸越八幡さまの御神木
 ケンポナシの樹
 古より根付く事が大変珍しいと言われております。このケンポナシさんの木は約三百年前よりこの場所を選び、そしてずっと根を張ってくれています。大きな木があるお蔭で夏は日差しを遮り、涼しい風を招いてくれますし、大きな木の近くを掘りますと私達の生活に欠かす事の出来ない大切なお水が湧いております。自然の営みは私達人間が考える以上に尊く貴重なものでございます。近年自然よりも便利さとお金を求め過ぎ。異常な程までの温暖化を招いてしまった事は世界中で起きております自然災害の通りでございます。今、日本全国で今までに例が無いほどの楢枯れが起きているそうでございます。このケンポナシさんの木は江戸の昔より明治大正昭和平成令和と私達の生活を見守りながら空気を浄化してくれております。地球温暖化は私達人間にとって大変深刻な問題です。自分達がした事は必ず反って参ります。これは人間関係でも同じ事と言えます。他人に優しくして差し上げましたら、必ず笑顔が反って参りますよね。一人一人が自然の有難さ尊さに気付き、自然に感謝し自然を大切にしてゆく事こそが私達が今、早急にしなければならない事なのでは?と私は感じます。皆さまの心掛けで温暖化を止める事は出来ます。常に他人に対して優しい心を心掛け争いの無い美しい地球を次世代に繋いで参りましょう。



 戸越八幡神社
福分け猿と夢叶うさぎの由来
 当社のご神体は大永六年(1526)戸越村の内にある藪清水の水源地より出現したと伝えられています。
 その泉に大層賢く優しい猿と仲良しの可愛らしいうさぎが住み着いていたそうです。猿は、自ら山から採って来た大切な木の実や果物を水汲みにきた村の人々に分け与えてくれるのです。
 村人達はその猿を神様の化身ではあるまいかと話しておりました。そして猿の近くにはいつも可愛らしいうさぎがいるのです。そのうさぎを見た人は皆とても美しい笑顔になってしまうのです。人々の笑顔は、夢と希望に繋がり人々はその可愛らしいうさぎの事を「夢叶うさぎ」と名付け、大切にしておりました。


しながわ百景 One Hundred Scenic Spots in Shinagawa
区制40周年・区民憲章制定5周年記念 昭和62年選定
86 戸越八幡神社 Togoshi Hachiman-jinja Shrine
     ^平成29年 品川区 Shinagawa City


戸越総鎮守 戸越八幡神社 御由緒
御祭神 誉田別命(応神天皇)は厄除開運の御神徳と共に、我国文教の祖、殖産の神として崇められる。
鎮座地 品川区戸越二丁目六番二十三号(旧戸越村 壱千十八番地)
本社  春日社 御祭神 天兒屋根命 藤原氏の祖神で、国家安泰・産業繁栄の神
    稲荷社 御祭神 豊受姫命 衣食住の神で、商売繁盛・延命長寿の守護神
由緒沿革
当社は、後柏原天皇の御世、大永六年(一五二六)八月十五日、村内藪清水の池中より出現した御神像を、行永法師が草庵に奉安して、山城国(京都府)石清水八幡宮の御分霊を勧請して俱に祀ったのが創立の起源と伝えられている。
 又、古歌に、「江戸越えて 清水の上の成就庵
          ねがひの糸のとけぬ目はなし」とあり
これが、戸越の地名のはじまりとも伝えられている。
【八幡宮出現由来記】(寛永年間刊行の木版本)によれば、この「成就庵は、昔、俗称一本杉の字名のある藪清水の池を控えた庵であった。大永年間に行永法師が諸国行脚をした時にこの庵に立ち寄り、折からの十五夜の月を眺め、時を移しうたた寝した時、夢の中で輝く光が藪清水の池かせ放たれているのを見たことから、池の中を探し、誉田別命(応神天皇・八幡太神)のご神体の出現を見たので、慎み戴いて草庵に安置奉った。すると近隣の人々はもとより、往来の諸人も諸祈願を乞い願う者が多くなり、『一つとして成就せずと云うことなし』と言われる程になったことから、この草案を清水の上の成就庵という。」と記されている。
 元禄元年十二月十五日に、宮居を村内の高台にあたる現在の地に遷し、本社に、春日社、稲荷社を建立した。
 以来、氏子地域(旧戸越村)現在の小山台二丁目町会・小山台一丁目東町会・小山台一丁目町会・小山一丁目町会・小山二丁目東部町会・小山二丁目西部町会・荏原一丁目町会・荏原ニ丁目町会・中原共和町会・平塚三丁目町会・平塚二丁目町会・平塚一丁目町会・平塚一丁目南部町会・戸越銀座会・戸越三丁目町会・戸越四丁目町会・戸越二丁目町会・戸越一丁目町会・豊町一丁目町会・豊町二丁目町会・西品川の一部(地名変更前の戸越村の若番地順に掲載)の産土神として、居住された幾代もの人々の守り神として、また、我国文教の祖・殖産の守護神として遍く崇められている。そして厄除け開運の御神慮と供に、「こころの故郷」としても親しまれている。
 境内の樹木は品川区の保護樹林に指定され、特にケンポナシの木は指定天然記念物とされている。
 現社殿は欅造入母屋造銅板葺屋根で安政二年(一八五五)に創建され、震災、戦災にも免れ都内でも古い木造の建物である。又、社宝の奉納絵馬二十四面と石造狛犬は品川区認定文化財に指定されている。
 御本社宮神輿は平成の御大典記念として、氏子諸氏の奉賛により新調され、御神幸祭には【敬神崇祖】の精神にて御祭神並びに我々祖先の御霊を奉安して氏子内を渡御いたします。
 この由緒版は、御鎮座四百七十年記念の境内整備の一環として氏子諸氏により奉納されました。
          平成八年十二月吉日



旧三井文庫第二書庫 (壁式鉄筋コンクリート造3階建て、1922、改修1926)
[歴史]
 「文庫の森」一帯は1662(寛文2)年に熊本藩の分家熊本新田藩が下屋敷として拝領、その後本家の所有となり戸越屋敷として整備された。その後、1890(明治23)年に、財閥の三井家の所有となった。やがてこの地に三井文庫が設置されることになり、平家の事務棟と3階建ての同形の書庫2棟が、すべて鉄筋コンクリート造で建てられた。事務棟の主要部と第一書庫の竣工は1918(大正7)年で、第二書庫は、事務棟増築とともに1922(大正11)年に完成した。これにの建物を設計したのは、東京帝国大学営繕課長(当時)の山口孝吉(1873-1937)である。このうちで現存するのが第二書庫である。
[構造形式]
 第二書庫は、夜具14m×9mの長方形平面の建物で、空気層を挟む2重の鉄筋コンクリート造壁で囲われている。柱ではなく、壁が荷重を支えるこのような形式は、壁式構造と呼ばれる。大正・昭和戦前期の日本の鉄筋コンクリート建物にはこの形式は稀で、現在知られているかぎりでは、この建物が最古の現存例である。ちなみに、2重壁にしたのは史料を火災の熱から守るためと考えられる。1階スラブ(床)と屋根スラブまで鉄筋コンクリート造にしているのは当時では珍しいが、建物を不燃材で囲うということで、これも防火のためとみられる。
 内部には書架が並んでいるが、その書架の柱を鉄骨にして、その上の梁を受ける構造材としても利用しているのが注目される。梁は、平行に並ぶ書架に合わせて、通例よりもはるかに狭い1.6mの間隔で並び、その梁のラインに1.2m間隔で3本1組になった書架の鉄骨柱2組が一列に配されて、6つの点で梁を受ける。この鉄骨による多支点支持は書籍などの史料の重さに耐える必要があるという書庫の目的もかなうユニークで巧みな手法で、それにより約9mの梁間では90cm程度必要になるはずの梁の高さを20cmに抑えることもできた。ちなみに、書架の鉄骨柱は、アメリカ製の山形鋼ほ背中合わせに4本組み合わせて十字形断面(端の柱は2本でT字型断面)にしたものである。
[建築技術史的価値]
 1923(大正12)年の関東大震災では、この建物はほとんど被害を受けなかったが、この震災の被害の多くが火災によるものだったことを教訓に、三井文庫は直ちにこの建物の防火性能を高める改修工事に着手した。窓を市松模様につぶして火が入る危険を減らしつつ、残した開口部の内外面に人造石研ぎ出しの防火戸を増設した。この改修工事は1926(大正15)年に完成した。
 以上から、この建物は、ユニークで巧みな構造でつくられている点で、日本における壁式鉄筋コンクリート造建物の現存最古のものと見られる点で、また震災の教訓をすぐに活かして防火性能を高めた天で建築技術史上注目すべきものといえる。


【参考】○:本日、初撮影種
○ケンポナシ Hovenia dulcis Japanese Raisin Tree
 戸越八幡神社:戸越3丁目6-23
  福分け猿
  夢叶うさぎ
 上神明天祖神社(蛇窪大明神):二葉4丁目4-12
 文庫の森
 旧三井文庫第二書庫
 笠森稲荷神社:戸越2丁目9


【文献】
伊藤弥寿彦 (2020) 戸越八幡神社のケンポナシについて、品川区教育委員会、URL: https://www.treeheritage.jp/wp-content/uploads/2021/06/SCAN0003.pdf, Accessed: 2025-09-18.

スイレン目(Nymphaeales)の系統概要

 スイレン目(Nymphaeales)は、APG-IV(2016)の体系では、スイレン科ハゴロモモ科、ビダテラ科の3科により構成されるとされ、アンボレラに続いて、他の被子植物から分岐したクレード(分岐群)と考えられています(Borsch et al.,2007))。かつては、スイレン目に置かれていたマツモ科ハス科は別目に分離された一方で、その外観上の形態からツユクサやイネに近いとされたヒダテラ科が編入された形となっています。

 維管束植物の分類【概要小葉植物と大葉シダ植物裸子植物被子植物(APG-IV体系)】【生物系統樹


【スイレン目(Nymphaeales)の系統概要】Borsch et al.(2007)
 Saarela et al.(2007)では、スイレン科とハゴロモモ科が姉妹群であり、ヒダテラ科はスイレン目の3科の内では最も早くに分岐したとしています。

┌スイレン目(Nymphaeales)
││┌スイレン科(Nymphaeaceae)
││││   ┌スイレン属 Nymphaea spp.
││││  ┌┴┬オオオニバス属 Victoria spp.
│└┤│ ┌┤ └オニバス Euryale ferox
│ ││┌┤└セイヨウスイレン Nymphaea alba
│ │└┤└バルクラヤ・ロンギフォリア Barclaya longifolia
│ │ └コウホネ属 Nuphar spp.
┤ │┌ハゴロモモ科(Cabombaceae)
│ └┤└┬ジュンサイ Brasenia schreberi
│  │ └ハゴロモモ Cabomba caroliniana
│  └ヒダテラ科(Hydatellaceae)
│   └トリスリア属 (Trithuria)
アウストロバイレヤ目(Austrobaileyales)
││┌マツブサ科(Schisandraceae)
│││└┬サネカズラ Kadsura japonica
│└┤ └チョウセンゴミシ Schisandra chinensis
│ ├アメリカシキミ Illicium floridanum
│ └アウストロバイレヤ科(Austrobaileyaceae)
│  └Austrobaileya scandens
アンボレラ目(Amborellales)
 └アンボレラAmborella trichopoda

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【文献】
The Angiosperm Phylogeny Group and others (2016) An update of the Angiosperm Phylogeny Group classification for the orders and families of flowering plants: APG IV, Botanical Journal of the Linnean Society, 181(1), 1–20, DOI: 10.1111/boj.12385, Accessed: 2023-07-07.
Borsch T, Hilu KW, Wiersema JH, Löhne C, Barthlott W and Wilde V (2007) Phylogeny of Nymphaea (Nymphaeaceae): Evidence from Substitutions and Microstructural Changes in the Chloroplast trnT‐trnF Region, Int J Plant Sci, 168(5), 639-671, DOI: 10.1086/513476, Acessed: 2023-07-07.
Saarela JM, Rai HS, Doyle JA, Endress PK, Mathews S, Marchant AD, Briggs BG and Graham SW (2007) Hydatellaceae identified as a new branch near the base of the angiosperm phylogenetic tree, Nature, 446(7133), 312-315. DOI: 10.1038/nature05612, Accessed: 2025-08-31.

ヤシ目(Arecales)の系統概要

 ヤシ目(Arecales)は、ヤシ科(Arecaceae)旧ススキノキ科から編入されたダシポゴン科の2科からなるグループです。ダシポゴン科は4属からなるオーストラリアに自生する小さな科で、イネ目サンアソウ科(Restionaceae)に近縁との見解(Neyland,2002)もありましたが、(APG-IV,2016)からヤシ目の所属になっています。残念ながら、我が国でのダシポゴン科の栽培展示例は見つけられませんでした。


 維管束植物の分類【概要小葉植物と大葉シダ植物裸子植物被子植物(APG-IV体系)】【生物系統樹
 ヤシ科の写真 ヤシ科の亜科への検索表 ヤシ科植物の原産地


【ヤシ目(Arecales)の系統概要】Craig et al.(2015)
 ヤシ目は、遺伝子による系統解析が行われるまではススキノキ科に置かれていたダシポゴン科を統合して、2科構成となっています。

┌ダシポゴン科(Dasypogonaceae)
││┌ダシポゴン連(Dasypogoneae)
┤││└┬─────────ダシポゴン・ブロリフォリウス Dasypogon bromeliifolius
│└┤ └─────────カレクタシア・メラガラ Calectasia merragara
│ └キンギア連(Kingieae)
│  └┬─────────バクステリア・アウストラリス Baxteria australis
│   └─────────キンギア・アウストラリス Kingia australis
ヤシ科(Arecaceae)亜科への検索表
 │┌トウ亜科(Calamoideae)
 └┤│┌─────────スダレヤシ Eugeissona tristis
  │└┤┌┬───────エレモスパタ・マクロカルパ Eremospatha macrocarpa
  │ └┤└───────オオミテングヤシ Mauritia flexuosa
  │  └┬───────サラカ・ラモシアナ Salacca ramosiana
  │   └┬──────メトロクシロン・ワルヴェルギィ Metroxylon warbergii
  │    └┬─────ピガフェッタ・エラータ Pigafetta elata
  │     └─────カラムス・カリオトイデス Calamus caryotoides
  │┌ニッパヤシ亜科(Nypoideae)
  ││└─────────ニッパヤシ Nypa fruticans
  └┤ ┌ケロクシロン亜科 Ceroxyloideae
   │┌┤└┬──────ラベネア・ヒルデブランディ Ravenea hildebrandtii
   │││ └┬─────シュードフェニックス・ビニフェラ Pseudophoenix vinifera
   │││  └─────フィテレファス・アクアトリアリス Phytelephas aequatorialis
   └┤└アレカヤシ亜科(Arecooideae)
    │ │┌──────カマエドレア・ザイフリッツィー Chamaedorea seifrizi
    │ └┤ ┌────アレカ・ベスティアリア Areca vestiaria
    │  └┬┴────ベイチア・スピラリス Veitchia spiralis
    │   └┬────ココスヤシ Cocos nucifera
    │    └┬───ギニアアブラヤシ Elaeis guineensis
    │     └───アメリカアブラヤシ Elaeis oleifera
    └コウリバヤシ亜科(Coryphoideae)
     │  ┌─────タヒナ・スペクタビリス Tahina spectabilis
     │ ┌┴─────チュニオフェニックス・ナナ Chuniophoenix nana
     │┌┤┌┬────コモチクジャクヤシ Caryota mitis
     ││└┤└┬───ワリチア・デンシフローラ Wallichia densiflora
     └┤ │ └───アレンガ・カウダータ Arenga caudata
      │ └┬────コリファ・レコムティCorypha lecomtei
      │  └┬───ビスマルクヤシ Bismarckia nobilis
      │   └┬──ブラッソデンドロン・マカドニス Borassodendron machadonis
      │    └──フタゴヤシ Lodoicea maldivica
      │┌┬─────サバル・ドミンゲンシス Sabal domingensis
      ││└┬────トリスリナックス・ブラジリエンシス Trithrinax brasiliensis
      └┤ └────ロイコスリナックス・モリシィ Leucothrinax morrisii
       │┌─────ナツメヤシ Phoenix dactylifera
       └┤┌┬───プリチャーディア・サーストニィ Pritchardia thurstonii
        └┤└───コルポスリナックス・クーキィ Colpothrinax cookii
         │┌───ワシントンヤシモドキ Washingtonia robusta
         └┤┌┬─チャボトウジュロ Chamaerops humilis
          └┤└─ベラヘア・ブランデゲーイ Brahea brandegeei
           └┬─リクアラ・パルドーサLicuala paludosa
            └┬ライトヤシ Acoelorrhaphe wrighti
             └ノコギリパルメット Serenoa repens

【文献】
Barrett CF, Baker WJ, Comer JR, Conran JG, Lahmeyer SC, LeebensMack JH, Li J, Lim GS, Mayfield-Jones DR, Perez L, Medina J, Pires JC, Santos C, Stevenson DW, Zomlefer WB and Davis JI (2015) Plastid genomes reveal support for deep phylogenetic relationships and extensive rate variation among palms and other commelinid monocots, New Phytologist,209:855–870. DOI: 10.1111/nph.13617. Accessed: 2025-08-16.
The Angiosperm Phylogeny Group and others (2016) An update of the Angiosperm Phylogeny Group classification for the orders and families of flowering plants: APG IV, Botanical Journal of the Linnean Society, 181(1), 1–20, DOI: 10.1111/boj.12385, Accessed: 2023-07-11.
Neyland R (2002) A phylogeny inferred from large-subunit (26S) ribosomal DNA sequences suggests that the family Dasypogonaceae is closely aligned with the Restionaceae allies, Austral System Bot, 15(6), 749-754.
PALMWeb, URL: https://palmweb.org/, Accessed: 2025-09-02.

トネリコバノカエデを撮影

 今日は、いくつかある通勤経路の一つに北米原産のトネリコバノカエデ(ネグンドカエデ)が植栽されていることに気付き、撮影しました。この種は通常は紅葉せずに落葉していくのですが、斑入りの品種フラミンゴは、紅葉の時期には葉緑素を欠く部分がフラミンゴ色に染まるそうですので、晩秋にも撮影したいと思います。
維管束植物の分類【概要小葉植物と大葉シダ植物裸子植物被子植物(APG-IV体系)】【生物系統樹
【本日更新】ムクロジ目 ムクロジ科


【参考】
 トネリコバノカエデ ‘フラミンゴ’ Acer negundo ‘Flamingo’ Ash-leaved maple
 日ノ出町のポチ公オルガン広場前)
 美空ひばり像(中区宮川町2丁目55)

ムクロジ目(Sapindales)の系統概要

 最近、ムクロジ目の系統を整理した研究成果が公表(Joyce et al.,2023)されましたが、目の中で早い時期に分化したソーダノキ科とビーベルステイニア科の位置関係は未だ決着をみていないようです。
 維管束植物の分類【概要小葉植物と大葉シダ植物裸子植物被子植物(APG-IV体系)】【生物系統樹


【ムクロジ目(Sapindales)の系統概要】Joyce et al.(2023)


┌────ソーダノキ科(Nitrariaceae)
┤ ┌──ビーベルステイニア科(Biebersteiniaceae)
│┌┴──ムクロジ科(Sapindaceae)
└┤ ┌─キルキア科(Kirkiaceae)
 │┌┤┌カンラン科(Burseraceae)
 └┤└┴ウルシ科(Anacardiaceae)
  │┌─ニガキ科(Simaroubaceae)
  └┤┌センダン科(Meliaceae)
   └┴ミカン科(Rutaceae)

【ムクロジ目(Sapindales)の系統概要】Appelhans et al.(2021)

┌─────ビーベルステイニア科(Biebersteiniaceae)
┤┌────ソーダノキ科(Nitrariaceae)
└┤┌───ムクロジ科(Sapindaceae)
 └┤ ┌─キルキア科(Kirkiaceae)
  │┌┤┌カンラン科(Burseraceae)
  └┤└┴ウルシ科(Anacardiaceae)
   │┌─センダン科(Meliaceae)
   └┤┌ニガキ科(Simaroubaceae)
    └┴ミカン科(Rutaceae)

【文献】
Joyce EM, Appelhans MS, Buerki S, Cheek M, Vos LMd, Pirani JR, Zuntini AR, Bachelier JB, Bayly MJ, Callmander MW, Devecchi MF, Pell SK, Groppo M, Lowry II PP, Mitchell J, Siniscalchi CM, Munzinger J, Orel HK, Pannell CM, Nauheimer L, Sauquet H, Weeks A, Muellner-Riehl AN, Leitch IJ,Olivier Maurin O, Forest F, Nargar K, Thiele KR, Baker WJ and Crayn DM (2023) Phylogenomic analyses of Sapindales support new family relationships, rapid Mid Cretaceous Hothouse diversification, and heterogeneous histories of gene duplication, Front Plant Sci, 14:1063174, DOI: 10.3389/fpls.2023.106317410.3389/fpls.2023.1063174, acceseed: 2024-11-25.
Appelhans MS, Bayly MJ, Heslewood MM, Groppo M, Verboom GA, Forster PI, Kallunki JA and Duretto MF (2021) A new subfamily classification of the Citrus family (Rutaceae) based on six nuclear and plastid markers, TAXON, 70(5), 1035–1061, DOI: 10.1002/tax.12543, Accessed: 2024-11-10. Schwartz T, Nylinder S, Ramadugu C, Antonelli A and Pfeil BE (2015) The Origin of Oranges: A Multi-Locus Phylogeny of Rutaceae Subfamily Aurantioideae, System Bot, 40(4), DOI: 10.1600/036364415X690067, Accessed: 2024-11-09.
The Angiosperm Phylogeny Group and others (2016) An update of the Angiosperm Phylogeny Group classification for the orders and families of flowering plants: APG IV, Botanical Journal of the Linnean Society, 181(1), 1–20, DOI: 10.1111/boj.12385, Accessed: 2023-07-11.

上大岡から横浜へ

 今日は、リニューアルした野毛山動物園が気に懸かり、上大岡から横浜まで散策してみました。大岡川河畔では蔓草類が繁茂していましたし、リニューアル後の野毛山動物園の爬虫類館のカメ類展示はジオラマ導入で一新の快挙でした。でも気づくと、いつもの癖でカメばかり撮っていたのでジオラマはさっぱり写ってませんでした。次はもっと引いたアングルにも挑戦したいと思います。
維管束植物の分類【概要小葉植物と大葉シダ植物裸子植物被子植物(APG-IV体系)】【生物系統樹
【本日更新】バラ科 ヒユ科 カメ目 有鱗目 直翅目 鳥類


【参考】
 クズ Pueraria lobata
 アサガオ Ipomoea nil
 サルスベリ Lagerstroemia indica
 シマトネリコ Fraxinus griffithii
 ムクゲ Hibiscus syriacus
 青木神社
○コトネアスター・コリアケウス Cotoneaster coriaceus Syn. C. lacteus Milkyflower Cotoneaster
 マメアサガオ Ipomoea lacunosa
 ホシアサガオ Ipomoea triloba
 コヒルガオ Calystegia hederacea
 ソライロアサガオ Ipomoea tricolor
 マルバアサガオ Ipomoea purpurea
 ギンヨウアカシア Acacia baileyana
 トウネズミモチ Ligustrum lucidum
 ランタナ Lantana camara
○オンブバッタ(♀) Atractomorpha lata
 カクレミノ Dendropanax trifidus
 センニチコウ Gomphrena globosa
 ヒャクニチソウ Zinnia X hybrida
 ヒマワリ Helianthus annuus
 弘明寺公園
 アレチヌスビトハギ Desmodium paniculatum
 ウルシ Toxicodendron vernicifluum
 ミズキ Cornus controversa
 ハツユキカズラ Trachelospermum asiaticum
 半僧坊坂の碑
 キンカン Citrus japonica
 フヨウ Hibiscus mutabilis
 野毛山配水池
 スダジイ Castanopsis sieboldii
 野毛山動物園
 バタグールガメ Batagur baska
 インドセタカガメ Pangshura tecta Syn.Kachuga tecta
 キバラクモノスガメ Pyxis arachnoides arachnoides
 エジプトリクガメ Testudo kleinmanni
 ホウシャガメ Astrochelys radiata
 ヘサキリクガメ Astrochelys yniphora
○ミツウネヤマガメ Melanochelys tricarinata Tricarinata Hill Turtle
 インドシナウォータードラゴン Physignathus cocincinus
 インドホシガメ Geochelone elegans
○グリーンイグアナ Iguana iguana
 ミヤコカナヘビ Takydromus toyamai
 ニシアフリカコビトワニ Osteolaemus tetraspis
 ハミルトンガメ Geoclemys hamiltonii
 ヨウスコウアリゲーター Alligator sinensis
 インドガビアル Gavialis gangeticus
○ホナガイヌビユ Amaranthus viridis
○ルリゴシボタンインコ Agapornis fischeri Fischer’s lovebird
 キササゲ Catalpa ovata
 フンボルトペンギン Spheniscus humboldti
 コンドル Vultur gryphus
 レッサーパンダ Ailurus fulgens
 タマスダレ Zephyranthes candida
 モミジアオイ Hibiscus coccineus

晩夏のこども植物園

 久しぶりに尋ねたこども植物園では、薬草園の工事は終わっていましたが、今度は南門が閉鎖されて、紫陽花園、竹園、熱帯温室などには入れなくなっていました。
維管束植物の分類【概要小葉植物と大葉シダ植物裸子植物被子植物(APG-IV体系)】【生物系統樹
【本日更新】キジカクシ科 バラ科 バラ属


【参考】○は、本日初撮影
 横浜市立こども植物園
 アリゾナイトスギ Cupressus arizonica
 オオバギボウシ Hosta sieboldiana
 マルバルコウ Ipomoea coccinea
 セイヨウツクバネウツギ Abelia x grandiflora
 ソライロアサガオ(ヘブンリーブル―) Ipomoea tricolor Blue Morning Glory
 キカラスウリ Trichosanthes kirilowii var. japonica
 センニンソウ Clematis terniflora
 ベラドンナアマリリス Amaryllis belladonna
 ハナイカダ Helwingia japonica
 ノガリヤス Calamagrostis brachytricha
 ツルボ Barnardia japonica
 カイノキ(爛心木) Pistacia chinensis
 ワレモコウ Sanguisorba officinalis
○イスノキハタマフシ(ヤノイスアブラムシ Neothoracaphis yanonis)
 イスノキ Distylium racemosum
 カンレンボク Camptotheca acuminata
 ナンバンカラムシ Boehmeria nivea var. nivea
 カッコウチョロギ Betonica officenalis
 ニオイスミレ Viola odonata
 ミョウガ Zingiber mioga
 タラノキ Aralia elata
 アズキ Vigna angularis
 チャノキ Camellia sinensis
 トゲナシグリ Castanea crenata f. sakyacephala
 ロサ・モスカータ Rose moschata Syn. Rosa brunonii
 ロサ・ギガンテア Rosa gigantea
 ミナミメダカ Oryzias latipes
 アカボシゴマダラ Hestina assimilis assimilis
 フウトウカズラ Piper kadsura
 ノシラン Ophiopogon jaburan
 ツユクサ Commelina communis

セコイアとハカランダ

 朝の通勤時に時々通りかかるコットンハーバー(神奈川区橋本町)には世界樹としても知られるセコイアが植栽されています。まだ若木の様で大樹とは言えませんが、今日は撮影のためカメラを持参して出勤しました。やはり経路上のハンマーヘッドでは、季節外れ(?)のハカランダが花を咲かせていました。
維管束植物の分類【概要小葉植物と大葉シダ植物裸子植物被子植物(APG-IV体系)】【生物系統樹
 ヒノキ科 ノウゼンカズラ科


セコイア(センペルセコイア, イチイモドキ) Sequoia sempervirens ヒノキ科


ハカランダ(キリモドキ) Jacaranda mimosifolia ハカランダとジャカランダ ノウゼンカズラ科